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営業職でない方にもオススメ!金沢景敏さん著書「超・営業思考」

プルデンシャル生命保険「伝説の営業マン」は「何」を考え「何」を行動してきたのか

まず初めに

本書を読もうとしたきっかけ

僕はシステムエンジニアとして日系SIerに所属しているが、(僕も含めて)弊社の人間は「営業力」が圧倒的に不足している。短期的な売上を上げることが最上位の目標になっており、クライアントにとって何が最善かを考えられる人は少ないと日々感じている。言われた通りにモノを作ることが目的となっており、作ったモノがどのようにクライアントに役立つかまで考えられていない。(もちろん、最初は考えてはいるが、モノを作っているうちに次第にそれが目的になってしまう。)SIer所属の方なら共感してくれることも多いと思うが、基本的に「営業活動」は必要はない。売上・利益の大部分がシステム保守・エンハンス開発なので、基本的に案件は勝手に(寝てても)クライアントからやってくる。もちろん新規プロジェクトのコンペ等はあるが、これも結局はRFP回答という受け身そのもの。逆に言えば、営業力を身に付けられれば、周囲と差別化を図れると思い、本書を手にとった。

本書の概要

東大寺学園→京都大学受験失敗(2浪)→早稲田大学入学→(家庭事情で)中退→2ヶ月の猛勉強で京都大学合格→アメフト部で活躍→TBS→プルデンシャル生命
という異色の経歴を持つ著者が、日本の生命保険営業120万人中60人前後しか認定されない「Top of the Table」に3年連続で選出されるまでの「思考法」や「行動原則」について紹介されている。「売る」のを止めれば爆発的に売れた、という逆説的な内容だが、著者の実績を鑑みると、これが真理のようにも思える。

心に残ったフレーズ・内容

イチローは打率を目標としない

「なぜなら、最終打席で打率4割であれば打席に立つのが怖くなるから。なので彼は1本でも多くのヒットを打つことを目標としている。」
これは普段の生活でも大いに通じるところがある。打席に立たないと何も始まらない。ビジネスの世界では、10回打席に立って3本ヒットを打つより、30回打席に立って5本ヒットを打つ方が価値がある。失敗を恐れて行動に起こせないことも多いが、ホリエモンも言っていたが、人は他人の失敗なんて全く覚えてはいないものだ。恐れずにフルスイングしていきたい。

目先の売上を追いかけず、人間として信頼される関係性を目指す

これでもかというくらいに「ギバー」になるべきである。ギブに少しでも利己的な「テイカー」の部分があれば、それは必ず相手に見透かされる。独立して新規事業をやるときも、多くの人間に認められる必要はない。いかに目の前の人間の役に立てるか、悩み事を解決できるか、に全力投球すべき。

状況を変えるのは思考ではなく行動

僕自身もそうだが、悩みがあると夜通しネットサーフィンしたり、YouTubeで動画を漁ったりして無駄に時を過ごしてしまう。でもそんなことで不安が解消されたことはなく、むしろ不安が募るばかり。「悩む」「考える」ことは必要だが、ある程度考えたらあとは行動する。走りながら考えることが重要だと感じた。

自分が弱いと自覚した上でえ二者択一を迫る

「疲れたけどもう1通メールを出すか出さないか」「明日の朝は早いけどお酒を飲むか飲まないか」
自分の意思が弱いと受け入れた上で、二者択一を自分に迫り続けることで、「より良い行動」を強制するような「仕組みづくり」を意識する。
僕もテレワーク が主流になってから、自分の意志の弱さを痛感している。眠くなったら昼寝してしまうし、少しでもお腹が空いたらお菓子を食べてしまう。18時には仕事に疲れてNetflixを観てしまう。「よし、ご飯を食べてから仕事の続きをやろう」と思うものの、今度は満腹でソファから立ち上がれない。挙げ句、明日の朝にやろうと思うが、結局起きられない。そこで自問自答し、「この選択は本当に自分のためになるか?目標に近づくための選択か?」と問いかけるようにしたい。

何かを得るためには何かを手放す必要がある

これが一番心に響いた。「大手上場企業勤務」「年収1200万」「世間体」に囚われている以上、それ以上のものは手に入らない。31歳にもなって起業を目論んでいるものの、全然行動に移せない自分にとっては、頭を鈍器で殴られたような感覚を覚える内容であった。

営業はモノを売ることではなく自分という商品を買ってもらうこと

最終的には人である。「プロの歌手より地下アイドルを応援したくなる」「凄腕営業マンより元気な若手営業マンから買ってあげたい」そんな気持ちは誰にでもある。今までは大企業と言う看板で仕事がもらえてきたが、それは自分の力とは言えない。もっとセルフプロデュースして、「少額でも良いので自分の力でお金を稼げる」ようになりたい。

最後に

「日本一になる人はこんなに努力しているんだ。自分は凡人にも関わらず何胡座をかいているのだろう。もっと自分に鞭を打たねば。」とモチベーションを上げてくれる1冊でした。

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