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コロナチャンス

Twitterの情報を見ていると吐きそうになる。全てコロナだ。嘘か真実かも分からない拡散された情報、歴史的な経済危機、政治批判......
そして知識としてだけ頭にあった情報は、やがて自分の実生活へと足を踏み入れてくる。仕事がないのだ。マジでない。前にも書いたように、オーストラリアでガイドツアーの仕事をしているのだが、現在豪州は実質鎖国状態となっているので新たに観光客を招き入れることができない。お客様となるのは、元々こっちに住んでいる日本人だけということになるのでかなり限られてくる。

ツアーの仕事がなくなった僕が何をしているのかというと、

パーク内の傘の取っ手部分を拭く仕事をしている。

殺菌だ。コロナ対策だ。これが僕の仕事だ。どうだ、誇らしいぜ。子供がいたとしても僕は堂々と言うだろう。「父さんな、傘の持つところをな、殺菌する仕事をしてんねん。殺菌ていうのは悪いバイキンを殺すことでな、ん、バイキンっていうのはな……」


仕事くれ。ガイドさせてくれ。


無理やり作り出したような仕事っていうのはやっぱりおもしろくないし、気持ち悪いんじゃ。求められることをやって、それ相応の報酬をもらうのがやっぱり一番じゃ。友達曰く、これは「千鳥大悟のお父さんがしていたような仕事」らしい。ちなみ大悟さんの父は「綺麗な石を拾ってそれを偉い人に見せに行く」という仕事をしていたそうだ。

しかしもっと大変なのはこれから仕事を探す人たちだろう。もし今からワーホリを始めろと言われたら結構厳しいものがあるぞ。ましてや入国してすぐに2週間の自己隔離から始まるからね。この石を見せに行く仕事があるポジションにつけているだけでも感謝しないといけない。

とはいえ、なんといってもワーキング”ホリデー”である。僕は休むためにオーストラリアにいるのだ。この劇的に空いてしまった時間を使って、日本にいるとバタバタしてしまってできなかったことをやろうではないか。英語学習はマスト。TOEIC対策に始まり、Netflixを使った英語学習、周りの人間とのコミュニケーション。よしこれはやろう。

そして、前に予告していた作品を本格的に書き出した。

3年間温め続けた作品だ。今回は結構いいかもしれない。母乳が出る男の話なのだが、僕はこれをあくまでコメディチックに描きたいと思っている。題材が題材だけにコントになってしまわないように気をつけるのと、最後には感動させることを念頭に置いて書いている。

僕の場合だが、こういう「コツコツやるもの」というのは実は日本にいてはなかなかできない。どうしても周りと比べてしまうし、生活速度を他と合わそうとしてしまう。その結果、短期的なゴールばかりを目指し、じっくりやらなければいけない肝心なところが疎かになってしまったりする。
いま僕がこうして英語と書き物に集中できるのは「海外にいるから」ということに他ならない。周りの奴らとはちょっと違うんだぜ、という優越感である。

逆境に立たされた時も、絶頂期の時も、いつも「同じ感じでいる」奴が本物だと思っている。貯金はできないので株式大量ナンピン買いの夢は断たれたがここまで豊富に時間があるのは後にも先にも今だけかもしれない。
したい勉強も、読みたい本も、観たい映画は全てこの数ヶ月に詰め込もう。大量のインプットとアウトプットをしていくことになるので「これだけはインしとけ」みたいなのがあったらぜひ教えてください。

サポートしていただいたお金を使って何かしら体験し、ここに書きたいと思います。