人事尽くす!

「自分が信じる道」というのがある。誰にだってある。食っちゃ寝だけしかやることのないデブとかにだってある。

「これがいいと思う、これが正しいと思う」というものが無いと生きられない。何一つ選択ができないからだ。「これがカッコいいと思う」なるライトな宗教観と言ってもいい。

しかし、この「信じる道」を僕はたまに疑うようにしている。あえてネガティブな側面に光を当てないとよろしくないように思うのだ。

どうも「信じる道」などと言われると絶対的に正しいものだ、と、それこそ信じ込んでしまいそうになる。その狭っ苦しい視野と価値観が、身の回りの大事な人間を業火に焼き尽くすときがあるのだ。

自分が霧中にいるときがある。挑戦し続ける以上、先が見えなくなる瞬間、壁にぶち当たる瞬間がある。そんなときに「なんでも頑張って突き進めば成功するはずだ」という言葉は一種、魔法にも感じてしまう。僕自身、何度もそれに逃げ込んだ。

しかしマンガやドラマ以外なら別だが、現実世界に「俺は絶対失敗しない」などというやつがいるならば近づかない方がいい。あの頃の僕には近づかない方がいいのだ。

そんな人物は信頼が置けない。というか信頼というのは無根拠な強気発言などによって成立しないし、させてはいけないものだ。

結局、「運を天に任せない人間」を信頼した方がいい。これまでも運を天に任せたタイミングがある。やはりそのときは運否天賦に頼ってしまい、勝率は不安定だった。

一言で言えば「人事を尽くす」のである。
どうすればいいのだろうか。もう「本当に俺は人事を尽くしたのか?」と問い続けるしかないのだ。

あらゆるエラーを想定し、何重にも防御策を練っておく他無い。

そのうえで何事も無く過ぎ去ったとき、初めて天に感謝すればいい。「成功したのはラッキーだった」と心から言えばいい。

この言葉だけ真に受け、必然的に失敗したひとは「運が無かった」とつぶやく。

ここには明らかな「運」の格差がある。「人事」のレベルが圧倒的に違うのだ。宝くじを買って、人事から逃げているうちは何も手に入らないし、負け越してしまう。いい夏にしたいものである。

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