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なぜ今、僕がこのような活動をしているのか

なぜ今、僕がこのような活動をしているのか自己分析してみました。
(活動=JAZZ SUMMIT TOKYO
ジャズ界のムーブメントといえば、渡辺貞夫さんがアメリカから帰ってきて一大ジャズブームが起こり、貞夫さん出演の資生堂のCMをはじめ、様々なCMやTV番組に国内外のジャズミュージシャンが出演しました。


そして、学生運動と相まって山下洋輔さんのトリオなど所謂日本のフリージャズの勢いが増し、それは海外へも発信されました。
それから、時代は移りジャズ維新と呼ばれた世代の方々が登場します。世界的にクロスオーバー/フュージョンが全盛を迎えた中、アメリカではウィントンマリサリスらを中心にジャズ回帰の新たな流れが生まれました。その流れを汲み、当時の国内の若手ジャズミュージシャンが、スーツを身に纏いストレートアヘッドなジャズを演奏し一大ブームとなりました。これはキングレコードなどレコード会社が企画として大きく関わっていたことで知られています。
今、日本には素晴らしい若手ジャズミュージシャンがいっぱいいます。国際的にみてもレベルの高いミュージシャンが揃っているのではないかと思います。その中で、なぜあまりジャズにおける状況が芳しくないのか… 様々な要因が考えられますが、圧倒的に言えるのはジャズミュージシャンがジャズファンへ訴求するというフォーマットに完全に終始しており、それ以外からの介入も殆どなければ、それ以外へ発信する機会も少ないということが言えると思います。

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歴史を紐解くと、ムーブメントが起きているときは、必ずといっていいほど外的要因が孕んでいます。渡辺貞夫さんと資生堂など広告業界の関係もそうだと思います。山下洋輔さんはピットインを中心に活動を展開し、それを面白いと思った筒井康隆さんや赤塚不二夫さんと繋がりました。山下さんが芸能界に紹介したとされるタモリさんや大橋巨泉さんなど当時の多くの著名人も熱いジャズファンでした。同じ時代裏方として、ピットインから独立した方がいくつかのジャズの事務所を立ち上げました。プロデュース業が盛んに行われ、海外へも多く発信していきました。前述の通り、ジャズ維新はレコード会社の力が大きいと思います。

今はどうでしょうか?ジャズ以外にも世の中には娯楽が溢れ、情報が溢れ、ジャズに関心を持つ若者はプレーヤーになりたい人がほとんど。情報が溢れているから、そういった人にとって技術を付けるのは昔より数段に簡単になっています。だからこそ、「俺も、俺も」、「私も、私も」とプレーヤーになる人が多く、それを支えるプロデューサーであったりレコード会社だったり、そういった裏方の人の人口が圧倒的に減っているのではないかと思います。
この話をしたとき、かつてJSTの運営メンバーだったある人物から「それは卵が先か鶏が先か問題だ」と言われました。つまり、プロデューサーを始め、仕掛け人となる外的要因がないからスーパースターが生まれないのでなく、みんながサポートしたいと思うスーパースターがいないから裏方に回る人がいないのだと。
それを言われた5年前は、ぐうの音も出なかったです。でも今は違います。いくらすごいプレーヤーが出てきても(僕自身プレーヤーとしてはそうなるつもりで日々生きていますが)それでも今の日本のジャズの状況では、難しいと断言できます。

ジャズだけでなく日本に住む一般の人たちの文化意識の問題も大きな要因です。自粛期間が始まり、フリーランスのミュージシャンも自粛を余儀なくされた時、そういった人々は補償されるのか否か、という瀬戸際の時期がありました。SNSでミュージシャン達が補償のために発信していることに対して、心無いリアクションが散見されました。「普段好きなことばかりして暮らしているやつらが、日々苦労して仕事している俺らと同じように税金使っていいものか!」こういった内容を含んだポストが多くみられました。僕は心が痛むと同時に、寧ろそういった人たちを可哀想に思いました。「この人たちに何とか感動する音楽を届けられないか」と思いました。
そのためには、僕がその「鶏」をとなるまでの時間も、誰かがその「鶏」として出てくるのを待っている時間もないと思いました。僕がその「卵」でありその「鶏」になれば全て解決できるのでは、と。

これは時代が生んだ必然だと思います。『仕掛け人かつ演者。』こういった存在が今必要なやり方であり、これはジャズ界だけでなくこのコロナ禍において多くの業種に必要な、生き抜く方法なのではないのでしょうか。
こういった中で、まだまだ未熟な僕は、まず僕の周りの皆さんの助けいただきながら、次の一手を少しずつ大きくしていくしかありません。昨日のSOSポスト、いいね!こそあまり伸びていませんが、拡散のご協力をいただき、多くのご支援をいただきました。本当にありがとうございます。
この挑戦は一人の若手ジャズミュージシャンの挑戦では、とっくに無くなっています。まず、僕のことを一番近くで支えてくれている僕より若い世代のJSTのスタッフの尽力に感謝します。そして、賛同いただいているミュージシャンの皆さん、出演いただいているミュージシャンの皆さん、会場を使わせていただいているお店の方々、動画を楽しみにしてくださっている会員の皆さん、毎月の支援をしてくださる皆さん、次の一手のために打ち合わせを重ねてくださっている各企業の皆さん、そういった方と僕を繋げてくださる方々…

本当にありがとうございます。今月期のご支援の納期はあと一日、暖かいご支援を何卒よろしくお願いいたします。また今月だけでないく今度ともJAZZ SUMMIT TOKYOへの応援をよろしくお願いいたします。

(今回のポストは歴史的な背景も多く含みました。僕は実際にその時代を経験している訳ではないので、情報に誤りがあったり、同時の感覚との齟齬があるかもしれません。ご了承ください。必要あればコメントにて加筆いただいたり当時の証言をしていただいて構いません!寧ろ聞かせていただきたいです)(シェア、RT、いいね!リアクションだけでも大きな励みになります。ぜひご協力ください)

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