秋だけど、春が近づくと感じること
春の夜、まだぬるい風が少し肌寒く、誰かをそっと思い出す。
今どこで何をしているかな。
そんなことを思いながら桜で満開の空を見上げる。
春が来た嬉しさを感じては、次の瞬間、慣れた冬が終わる寂しさが後からやってくる。
まだマフラーを付けた人が少し気になり、流れる川に落ちる桜の花びらが風情だなと新しい季節に酔いしれて家に帰る。
誰もいない部屋に明かりを付けて、少し散らかった床を気にしながらソファに深く腰掛ける。
8時前、時計の針は止まることを知らず、ただひたすらに明日に向かって時を刻む。
安っぽい冷蔵庫の中には紙パックの飲み物と缶ビール。
最後の1缶のビールを持ってソファに座る。
夜ご飯、帰り道で買ったお弁当をビールで流し込む。
そんな春の夜はあなたに会いたくなる。
少し暖かくなった夜の歯がゆい気持ちのやり場が無くて、懐かしい曲を聴く。
もうあれから何年過ぎただろう。
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