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NPBにおいての期限付き移籍を考える~期限付き移籍の仕組み編~

こんちゃ! 上原です!

皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
2020年も早あと数日になってきましたね
最近、ハマっているのはインディーズやまだあまり知られていない邦楽ロックバンドを探すことです!


さて、、、

NPBは、オフシーズンにはいりました!オフシーズンと言えばFAや移籍の話で盛り上がりますよね!その中でも昨今は「現役ドラフト」や「ルール5」ドラフトのような話も議論されています。

そこで、今回はよくサッカーで移籍手段として使われる期限付き移籍(以下、ローン)をサッカーの制度を参考にして、NPBにおいての場合で考えていきたいとおもいます。

1.ローン移籍とは

はじめに、期限付き移籍のことをローン移籍やレンタル移籍という呼ばれ方をしていますが、私は通常、ローン移籍という呼び方を使っているので今回は、ローン移籍という言葉を使わせていただきます。(英語圏メディアでは loan dealが使われている。)

ローン移籍とは
(例)

ある選手Zは2022年までAというチームとの契約をしているが、契約を残したまま、Bというチームと2021年終わりまで期限を設けて契約して移籍する。

といったように、移籍期間に制限をかけて移籍することです

期限に関しては様々あり、6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月がよく使われています。

ローン移籍期間中はBからAへの移籍金の支払いはありませんが、選手の給与は移籍先であるBが支払うことになっています。(給与はAでの契約の金額

ローン移籍と完全移籍の違いは、選手の保有元の違いがあります。

ローン移籍では、Aとの契約が残っている状況なので選手の保有はA
完全移籍では、Aとの契約を破棄して新しくBとの契約をするために、BはAに対して、違約金(移籍金)を支払うことで選手の保有元がBになります。

次に、ローン移籍の種類です。
私が知っているローン移籍の種類を紹介していきたいと思います。

①通常のローン移籍
ノーマルなローン移籍です。期間を設けて選手が移籍します。
オプションが多くあり、最低出場試合移籍元であるAと移籍先であるBが試合をする際に、選手Zは出場できない。などです。
久保建英選手の保有元であるレアルマドリーはローン移籍の際に、選手の移籍先チームに対して、最低○試合の出場をさせなければならない。といった条項をローン契約に含めているという話があったりします。

②買取OP付ローン移籍・買取義務付きローン移籍
これらはローン期間が終了した時に、移籍金を支払ってBに完全に移籍させることができるオプション付きのローン移籍(買取OP付き)と期間終了後にBが必ず移籍金を支払ってBに移籍することが義務となっているローン移籍(買取義務付き)です。

③育成型期限付き移籍(Jリーグ)
Jリーグを見られている方は最近、よく耳にするようなったと思いますが、若手選手(JFAでは23歳以下が有資格としている)の出場機会を設けるために下部リーグのチームで修行を積ませることができるという期限付き移籍です。
有名どころだと川辺駿選手(サンフレッチェ広島)もこの制度を利用していました。

2.ローン移籍のメリット・デメリット

ローン移籍のメリットから見ていきたいと思います。(個人的な考え)

メリット
①選手の出場機会が増える可能性がある。
②選手登録枠の調整ができる。
③シーズン中の補強のリスクが減らせる?
④移籍に対する対価を必要としない。

これらが挙げられます。
それぞれ見ていきたいと思います。

選手の出場機会が増える可能性がある。
ローン移籍の目的としてこれが一番大きいのではないかと思っています。
特に若手選手の育成という形で多くみられます。
また余剰人員の整理という形も多いです。

例を出すと
Aチームの編成上、Z選手は試合の出場機会が少ない(少ない可能性)がBチームでは出場機会が見込めるといった形ですね。

AチームではZ選手の育成がしたいけど出場機会が限られてしまう。
Bチームは層が薄いところの戦力の補強がしたい。
がサッカーではよく見られるパターンです。

選手登録枠の調整ができる。

皆さんご存じのように、1チームあたりの選手登録枠が決まっています。
NPBでは出場選手登録枠が31人、外国人枠は5人となっています。
(2020年のルールです)
また、NPBにおける1チーム当たりの選手保有数の上限目安が約70人といわれているのも見たことがあります。
これらから、外国人枠の調整や選手保有数の調整を行うことができ、補強の自由度が上がるのではないかと思います。

シーズン中の補強のリスクが減らせる?

シーズン中の選手獲得は選手の特徴が補強ポイント・条件と合致するかや選手のチームへのフィットするかなど難しいところがあります。

よく海外サッカーは、シーズン途中(欧州であれば冬のマーケットがある12月から1月)に移籍した選手はチームのスタイルにフィットするには時間がかかると言われており、高額で獲得した選手がパフォーマンスを発揮できずに批判されることがよくあります。
特に外国人選手であれば尚更ですよね。なので、同じ国内選手で評価はされているものの層の問題などで出場機会が限られてしまっている選手のほうが安全策といえばそうですよね。

移籍に対する対価を必要としない。

これも大きな要因だと思います。
ローンするチームが出す対価はローンした選手の給料を払うことのみです。
そのため、実際に資金力が低いチームではローンを上手く活用されています。

次にデメリットです

デメリット
①選手の保有権
②対保有元チームとの試合に出場できない可能性
③飼い殺し

①選手の保有権

ローン移籍には期限があります。そうです。期限がきたら保有元のチームに戻らなくてはいけないです。
1年ローン移籍で良い成績を残した選手を借りていたチームが次年度以降にもチームに残したい場合は保有元チーム(貸元)との交渉をしなくてはいけないです。
これに関しては保有元チームが圧倒的に有利です
ローンの延長、通常の獲得においても交渉が必要であり、金銭が発生するためです。

②貸元チームとの試合に出られない

これは、契約時の条項によって異なります。
サッカーの場合は、同リーグのチームとは年間2試合戦うことになります(カップ戦などを除き)。
しかし、野球の場合は対1チームの年間対戦は20試合を超えるため、ここの制度をどうするかの議論も必要になってきます。

③飼い殺し
出場機会を求めて期限付き移籍をしたのに…
という場合もあります。
野球の場合、1軍、2軍あるいは3軍とありますがローン移籍をさせたおよびしたとしても試合に出られない場合はたくさんあります。
そうすると貸元チームとしては納得できない可能性があります。そのために条項で出場試合数縛りなどを行ったりします。

3.まとめ

え~今回は簡単に期限付き移籍についての仕組みを書きました。
個人的には現役ドラフトの話があるのならこっちも話が出てもいいのに!と思っています。

実際に、能力があるのなぜ出場試合が少ないのだろうかやあのチームにいれば試合に出られるのになんていうことは野球ファンであれば1度は思ったことありますよね~

プロ野球では、活躍できる選手は一握りと言われますが、1野球ファンとしてはプロの選手全員が輝いているところを見たいと思っています(現状は難しいことは知っています。)。
ただ、環境のせいで出られない選手がいたりすることも考えれば期限付き移籍はあってもよいのかなと思っています。

いかがだったでしょうか?様々な意見があると思います。ぜひ議論できるような段階になって欲しいと思っています。

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