マーケッター転職を行ってみた所感

2022/3/16を最終出社日として、勤めていた会社を退職しました。
コンプラとかも気になるので退職のきっかけは色々あったとだけ書きます。

さて、退職をするためには転職先を見つけることが必要です。
今回、いわゆるマーケッターとして多少の実績を持ったうえで転職活動を行ったわけですが、その時にさまざまな気づきを得ることができました。

せっかくですので、とりとめのない内容ですがみなさんの今後の参考にシェアしたいと思います。

前提条件:私のスペック

私が一体どこの誰なのかはあまり積極的にはいっていないので、今のままではあまり参考にならないかと思います。
ですので、まずは自己紹介的にどういうことをこれまでしてきたのかをかいつまんで書いてみます。

・色々あって29歳ぐらいのときに比較サイト運営やSEOを行う会社に就職する
・営業としては成果出ず。1日200架電するとか、入金管理・クレーム対応をするなど経験値は増えた
・求人媒体のライターみたいなポジションに異動する
・インサイドセールス業務を一部担い、外注を使って問い合わせフォーム営業を行う
・ここで年間数百件のリードを獲得するという成果を出し、社内で脚光を浴びる
・オウンドメディア立ち上げやセミナー運営などマーケティング業務に進出
・オウンドメディアから1から始めて毎月数十件CVが獲得できるようになる
・セミナーはメルマガを活用して月間100近い申込を達成するという成果が出る
・個人的にTwitterを頑張っていたらフォロワーが6000名を超えた

​その他、あまり注力できなかったり、失敗してしまった施策を含めると、アフィリエイト広告、Facebook広告、LPO、DM発送、YouTube運営なども行いました。
改めて見てみると本格的な広告出稿を除き、有料・無料、インバウンド・アウトバウンド、リードジェネレーション・リードナーチャリングの幅広い経験値を得たことになります。
この点は私の大きな財産であり、前職の皆さんに感謝したいと思います。

転職活動の目的

私の希望は「マーケッター」として転職することでした。

これだけいろいろな経験を行っていると、自分自身の能力に対する自負もあります。
また、より高みを目指してマーケティングを極めたいとの想いも強くなりるものです。
マーケティングの遥かなる高みを目指していきたいという気持ちをかなえられるような職場に行くことが最大の目的でした。

転職活動の戦略

転職活動を実際に始めるにあたり、「果たしてどういう企業であれば僕を採用したいと思うだろうか??」という点は意識しました。

私個人の能力でいえば、これだけ多方面の施策を経験している点はアピール材料になるでしょうし、それを実現する土台となった学習意欲と業務遂行能力も評価されるのではないかと考えました。

そうして考えた際に当てはまりそうだったのは、スタートアップ企業とマーケティング強化を考える事業会社です。

スタートアップでいうと立ち上げのフェーズは幅広い施策を自力で運用することが求められるため、能力的には問題ないだろうと思いました。
事業会社においては、柔軟性という点で評価される余地があるのでは?と感じ、集中的に狙うことにしました。

このような仮説の元、実際に転職活動を開始したのです。

転職の際に使ったサービス

転職の様子を書く前に、転職時に活用したサービスをいくつか振り返るのもよいかもしれません。
人材紹介会社や求人媒体など現在は転職に活用できるサービスがいろいろとありますよね。

ここでは私なりの感想も含めて簡単に紹介してみようと思います。

■リクナビ・マイナビの求人媒体
まずは定番と思われるリクナビ・マイナビの求人媒体です。
私もこの2社には登録していました。

ただ、実際にはピンとくる案件がなくて全然活用しないままに終わってしまいました。
来るスカウトが的外れだと感じたことと、中小企業の求人が多くて私が求めるようなマーケティング職はあまり多くない印象だったからです。

ひょっとしたら私の探し方が悪いだけだったかもしれないので、ひとまず登録していろいろと検索してみてもよいとは思います。

■転職エージェント
いわゆる人材紹介会社も活用しました。
前職にも転職エージェント経由で入社しており、日程調整や求人の調査をしてもらえる点には魅力を感じていたからです。

合計5社程度話をしてみて、相性が良いと思った企業をメインで使うようにしました。
ちなみに活用しなかったエージェントの特徴としては、「私の能力を評価していない雰囲気がある」ことです。

たとえば私の年齢やマーケティング職の経験年数のみで判断するようなエージェントがいました。
私は30代前半であり、かつ20代は方向性がバラバラなキャリアを送っていたため、実はマーケッターとしての経験年数は少ないのです。
この点はその後の転職活動でもネックになるのですが、足元を見るような態度を取ってきたエージェントは早々に連絡を止めました。

そんなやり取りをしたうえで私がメインで活用したのはJACリクルートメントです。
外資専門っぽい雰囲気が一瞬ありましたが、大手企業だけあって普通にマーケティング職の求人は多かったです。
また、比較的私のキャリアやスキルをフラットに評価してもらえたため、エージェントの人との信頼関係を気づくことができたと思います。
※アフィリエイト広告よくやってますよね?と質問した際は苦笑いされました。

最終選考まで残る企業もあり、個人的にはよい会社だったなと思います。

■ビズリーチ
CMでおなじみのビズリーチも利用していました。
ダイレクトリクルーティング系の媒体ということで企業からスカウトが届くことが特徴です。

ビズリーチの良かった点とすれば、スカウトが定期的に届くことです。
私のキャリアでちゃんと連絡が来るのだろうか?と半信半疑だったのですが、1日1~2件ペースで会社からの直接のスカウトが届きました。

実際にそのうちの何社かとカジュアル面談や選考面接を行い、最終面接まで残ったこともあるため、なかなかよいサービスだと感じました。
そのほかには、ビズリーチ経由だと書類選考をスキップしてもらえることが多かったです。

ただ、スカウトの温度差とギャップというものは感じました。
代表の名前で連絡をしてきたが、実際に対応するのは人事や現場担当者であることは日常茶飯事です。
極端なものだと、カジュアル面談を謳っていたにもかかわらず志望動機や自己PRを求められて面食らったこともあります。
そのような企業には不信感を覚えるため、こちらからの見極めには役立ったといえるのかもしれません。

■Twitterの活用
私はおかげさまでTwitterで6,000名以上フォロワーがいるため、転職の際にも積極的に活用をしようと考えました。
積極的に発信をしている人事の人に直接連絡をしてみたりも何度かしましたし、Twitter経由で連絡をしてきた方と話をしてみたこともあります。

Twitterを活用した転職の良かった点は、私の普段の投稿から保有するスキルのイメージを持ってもらったうえでやり取りができたことです。
面接前に人柄や能力のイメージは持ってもらえたので、コンプラ上発信しにくい実際の業務状況を伝えて認識をすり合わせる作業に集中できました。

マーケッター転職の結果

さて、いよいよ転職活動がどのようなものであったのか紹介したいと思います。

結論を先に書くと、3か月で20社ほど受け、1社内定という結果でした。

具体的には、Twitterで私の投稿を長い間見続けてくれていたフォロワーの経営者が、スカウトの連絡をしてくれたのです。
転職の意向があればすぐに内定を出すというレベルでオファーを出してくれたので、ありがたくお受けすることにしました。

SNS転職という、私自身にとっても初めての経験をすることとなりました。所属会社の情報を発信することはネガティブな要素もあると思うので、ECサイトを運営している会社とだけお伝えします。
利益は十分出ているものの、いろいろな課題があるECサイトを立て直し、さらに飛躍させることがミッションです。

広告のプランニングやマーケティングツール導入については大幅な裁量を渡してもらえるらしく、実質責任者の気持ちで臨むことが求められます。

私個人の野心としては、マーケティング本部を立ち上げてこの会社が半永続的に成長ができる仕組みを作ることですが、まずは目の前のミッションを着実に達成したいと思います。

なお、私の主領域はBtoBマーケティングでしたが、本来戦略思考と学習力あれば商材の違っても成果が出せるという持論があるため、自分自身の能力を証明していく大きなチャンスだと考えています。

さまざまな経路から応募をしてきましたが、SNSによって転職するという流行の最先端を行く形で転職をすることとなりました。

マーケッター転職をしたい人へ

ここでは、一般論ではなく私が転職活動を経験した主観的な意見でマーケッターの転職活動を語りたいと思います。

簡単な所感を述べると、SaaS企業が経験年数を求めてくる点が意外でした。
動画系のベンチャーは「ベテラン、マネジメント経験者希望」ということで書類落ちになりましたし、HR系のベンチャーも経験年数で足切りにあいました。
大手企業が上記のような選考方針を取るのは理解できるのですが、ベンチャーだからといってポテンシャルや実像を見てはくれないようです。
ひょっとしたら、人気があるがゆえに有名企業のエースみたいな人が大勢応募しているのかもしれません。

そのほかでも、「SEOの実績が少ない」「SNSの実績が少ない」「データ分析の実績が少ない」など、自社が求めるスキルが基準を満たしているかどうかのみを見ている節もありました。

私個人の強みとしては学習能力や、1から施策を立ち上げる能力マーケティング思考を生かしたプランニング、あるいは内製とアウトソースを柔軟に使い分け成果を上げる仕組みを作る力にあると思うのですが、それらを評価してくれる企業は内定となった一社だけだったのです。

マーケッターとは本来このプランニング能力や仕組み作りの力が重要だと思うのですが、現場のスキルが高くないと中々内定にはたどり着けないというギャップがあるようです。

マーケッターとしての転職を目指す場合は、広告運用やSEO、SNS運用などで分かりやすい成果を上げなければ苦戦しやすいというのが、残念ながら現状だといえそうです。

逆にいうと、自分の強みを正しく評価してもらえて大きな期待をかけてくれる企業が見つかったという点は、大変喜ばしいことだともいえるでしょう。

最後に

今回は、私が転職活動を行った経験をもとに、マーケッター転職のリアルなイメージをお伝えしました。

結果的に自分から応募した企業は全滅で、スカウトしてくれた企業に行くことになったので、SNSの威力というものを実感することになりました。
コンプライアンスを考えるとどこまで発信していいかのさじ加減は難しいですが、自分なりの意見やノウハウをSNSで発信していくことは転職活動に有利に働くのではないかと思います。

もう一つ、面接官は想像以上に実績や経験値にこだわるため、まだ自分なりの武器がないという人は今の職場で頑張ることも選択肢かもしれません。
年齢的な要素や個社ごとの事情によって変わりますし、面接が上手であれば問題ないかもしれないので一概にはいえませんが、相手を黙らせられるほどの実績がない点は歯がゆかった点です。

以上の内容が何か参考になれば幸いです。


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