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こんにちは、初めまして。

私は今、南半球の島国New Zealandに住んでいます。

日本から直行便で約11時間。

日本の約3分の2ほどの国土に約470万人が暮らす国です。


私がこの国にやってきたのは約11年前。

きっかけは子供の教育にありました。


最難関受験塾の講師であった私は、

日本のトップレベルの生徒を指導していました。


夏休みには一日12時間以上学習する、

そんな子供たちに指導を続けるという、

異様な世界の中にいた人間です。


指導開始当時は彼らの合格を通じて、

日本のブレーンを育成する一翼を担っている、

そんな誇りすら持っていました。


でも自分の子供が生まれ、

初めて父親になった時、

自分のやっていることへの疑問が湧き上がりました。


好きなことや得意なことを諦めて、

毎日脇目も振らずに受験勉強に邁進する。


中にはそのあまりのストレスから、

嘔吐をしたり脱毛が始まったり、

授業中に失禁する生徒すらいました。


それでも合格を目指してひた走る、

情け容赦のない冷徹な勝負の世界。


それは「小さな大人」を量産する、

工場のようにすら感じられました。


今この手の中にある我が子も、

あと10年もすればこの世界に入っていくのか。

そう思うといたたまれなくなったのを憶えています。


それから日本国内で、

受験以外の選択肢を探し始めました。


インターナショナルスクール

シュタイナー教育

モンテッソーリ教育


魅力的な選択肢は確かにありました。

でも結局それらの方法では、

国内大学進学が困難でした。


せっかくいい教育を受けても、

出口でハンデが出るのは避けられない。


でも教育に多額のお金をかけられるほど、

経済的に裕福な訳でもなかった。


結局国内で教育を受けるなら、

受験は避けられそうにない。

だとしたら残された手段は海外教育しかない。


私のNZ移住という大冒険は、

実はこんな消去法からスタートしたのです。


せっかく海外移住するなら、

日本とは間逆の西洋的価値観の国にして、

より広い価値感を見につけて欲しい。


またグローバル化していく世界にあって、

好きな場所で好きな仕事ができるためには、

英語を第一言語にできる国がいい。


さらに教育水準の観点から、

公立校でも教育レベルが維持されている、

先進国で育てたい。


以上3つの条件を考慮して、

移住先はTOEIC公式英語国である、

以下の5カ国に絞りました。


アメリカ

イギリス

カナダ

オーストラリア

ニュージーランド


まず子供を連れての海外移住なので、

自分も留学を通じて経験のある、

治安に問題があるアメリカは真っ先に除外しました。


また永住権の取得要件が厳しいイギリスも、

早い時期に候補から外しました。


残りの3国で悩みましたが、

治安・気候・教育・社会・ビザの取得要件等で、

ニュージーランドがベストと判断し、移住しました。


移住当時は多くの人々に、

無謀だとか無理だとか、

散々脅されたのを憶えています。


結局逃げ帰ってくるさと、

冷笑されたこともありました。


でもあれから11年がたち、

成長した我が子を見ると、

あの日の選択は人生最良の選択だったと思えます。


受験のないニュージーランドで、

一人の人間として社会から尊重されながら、

のびのびと生きてきました。


その結果、自分のしたいことに気づき、

上の子は小児外科医、

下の子は建築家を目指して学習しています。


また英語は完全にネイティブになり、

二人とも小6で日本語能力検定 1級(N1)に合格、

完全な日英バイリンガルに育ちました。


何より嬉しいのは、

彼らがどんな国籍の人々とも積極的に、

交友関係を築けるグローバル人材になってくれたこと。


英語が完全に操れる日英バイリンガルで、

専門性を持つことができたなら、

世界のどこででも学び、働き、暮らせることでしょう。


もし11年前移住に反対した人たちの話を信じ、

あのまま日本に残ったとしたら、

今の彼女たちのスキルを身につけることはできなかった。


そういう意味でもこの移住は、

私の人生最良の選択だったと思います。


そしてまた私自身の人生も、

この移住によって文字通り一変しました。


家族との時間はもちろんのこと、

まとまった休日も取れずに働き続けていた。


今振り返るとあの頃は、

まさに「生きる」ために働き、生きていた、

そんなふうに思います。


また自分の意見も出しすぎず、

周囲との調和ばかりを気にして生きる、

とても息苦しい毎日だった。


でも今ニュージーランドでの暮らしは、

私が欲しかった全てを与えてくれました。


✔️家族との十分な時間

✔️数週間のロングホリデー

✔️自分らしく生きること

✔️世界中の人々との交流

✔️十分な自分の時間


もちろんニュージーランドが、

世界の楽園だというつもりは全くありません。

この国にもたくさんの課題があります。


特に日本と比較すると、

ものやサービスの量や質は低く、

「何もない国」とおっしゃる日本人もいます。


どんな国にも向き不向きはあって、

ニュージーランドが日本より優れているということは、

決してないと思います。


でも少なくても私のように、

日本社会の中で生きづらさを感じている人には、

この国は素敵な選択肢だと思います。


ニュージーランド移住という選択肢は、

途方もなく遠い夢に聞こえるかもしれません。


当時移住を志した11年前の私も、

全く同じ思いでした。


でも実際に動いていけば、

実は道があると気づくこともまた事実です。


このブログではNZ移住してみたいけれど、

自分には無理かもと思っている方に向けて、

情報発信をしていきたいと思っています。


ニュージーランド移住に興味のある方はもちろん、

今の日本では生きにくいなと思っている方にも、

ヒントになってくれたら嬉しいです。










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