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ドッグフードブランド多すぎ問題【後編】

こんにちは。takuです。

表題のとおり、先日の続きの記事です。まだ前編をご覧になってないかたは、ぜひ前編から見てみてください。

ドッグフードブランド多すぎ問題【前編】https://note.com/taku_h_skt/n/na1768d36957d

前回はドッグフードのメリットやデメリットを挙げ、デメリットを踏まえてブランドを絞り込んでみました。今回は"メリット"を踏まえて絞り込んでみようと思います。きっと、ネットの情報に流されやすい人や、ブログを通してドッグフードを紹介し収入を得ている方々は納得行かない内容かもしれません。

が、当ブログは"現実的な"犬飯選びがテーマですから、耳障りのいいワードで洗脳したり、偏った知識で不安を煽ったりするようなことはしません。

よかったら、暇つぶしのお供にでもこの記事をご覧下さい。

《前編の振り返り》

前回でドッグフードのメリットを簡単に挙げました。

【ドッグフードのメリット】

メリット① 狩る必要がなく安定的に食事が摂れる。
メリット② 衛生的で安全な食事が摂れる。
メリット③ たんぱく質、糖質などの一部の栄養素は適切な加工により生食より消化吸収率が高くなる。
メリット④ 上記の理由により、本来食べることのない食材からも栄養が摂れるようになるので、きめ細かい栄養バランスが再現できる。

ブランドが多過ぎて選ぶのが難しいドッグフードですが、上記のメリットを踏まえて絞り込んでみます。

《加工食品なんだから。》

前回の記事では、加工食品としてのデメリットをカバーしているブランドを挙げました。栄養損失を抑え、犬本来の食事に近い栄養が摂れる製法がポイントでした。

今回は、加工食品の特性を上手く利用することをポイントとした選び方となります。

重要なのは、

メリット③ たんぱく質、糖質などの一部の栄養素は適切な加工により生食より消化吸収率が高くなる。
メリット④ 上記の理由により、本来食べることのない食材からも栄養が摂れるようになるので、きめ細かい栄養バランスが再現できる。

です。

《たんぱく質は適度に加熱すべき》

まずたんぱく質の消化吸収ですが、よく【製造過程での熱変性でたんぱく質が壊れるからよくない】と話しているサイトがありますが、そもそもたんぱく質は壊れなきゃ吸収できません。壊れていないたんぱく質を吸収しようとすると食物アレルギーの原因となります。たんぱく質とは複数のアミノ酸が連結したもので、胃酸によってアミノ酸に分解され、小腸で吸収されます。熱変性がよくないというなら、胃酸によって分解されることがよくないと言っているようなものですから、そのような方々は肉は生でしか食べないのでしょう。(ちなみに、120度を越える温度で加熱し続けられたたんぱく質は、再変性し消化吸収しづらくなっていくそうです。)以上のことから、加工によって前もって分解されているたんぱく質が摂れるため消化吸収の負担が軽減されていることがドッグフードのメリットのひとつです。余談ですが、『たんぱく質入門』という本があります。わかりやすくて為になります。オススメです。

《糖質の吸収について》

グレインフリーが流行っている理由のひとつが『犬の身体が肉食に近い構造だから穀物の消化は負担になる』という俗説です。その俗説を要約すると、

穀物に含まれている成分の多くはデンプンで、人間はそれを唾液に含まれた消化酵素『アミラーゼ』で分解し、糖として吸収します。が、犬には唾液にアミラーゼがほとんど含まれていないため穀物はダメです。

という理屈ですね。納得したくなりますね。

しかし、実は人間もデンプンをそのまま食べても上手く消化吸収できないのです。人間が穀物を食べられるのは、水を加え加熱して食べるからです。(アルファ化) そして、肉食動物に近い身体を持つ犬も、実は膵液にアミラーゼが含まれており、小腸で分解され糖として吸収できます。つまり、犬とか人間とか関係なくデンプンがそもそも消化に悪く、犬とか人間とか関係なく加熱調理すれば普通に消化できるということです。糖質は、たんぱく質や脂質をちゃんと利用するために必要なエネルギー源ですから、効率よく栄養を摂れるような加工ができたものを食べられることもドッグフードのメリットと言えます。

《メリットを活かしまくったブランド》

以上のことから、そのメリットを存分に利用したブランドがオススメと言えるわけです。

『野性動物じゃなくて飼い犬なんだし、与えるのは加工食品なんだから、中途半端に野生の犬と同じ食事を再現するより、せっかくだからそのメリットを活かしまくろう』

というようなイメージでしょうか。

絞り込んでみたよ。

《今回も3ブランドです》

【ペットライン プロフェッショナルバランス】

世界的にみて運動量の少ない、日本の家庭犬のために開発されたフードです。第一主原料が肉であることがいいフードという偏った常識を覆すブランド。LBSカルチャーという善玉菌の代謝物を使用しているヘルスケアフードです。

【ロイヤルカナン ユーカヌバ】

ニュートロからロイヤルカナンのブランドにかわり、ここ数年の間に品質がかなり向上しています。アクティブな愛犬のための、栄養学に基づく正しさが詰めこまれており、しばらく人気低迷気味でしたが再注目を浴びてきてます。

【ロイヤルカナン】

ネットでは厳しい意見も少なくないですが、栄養学を学んでいればその正しさはわかるはず。小難しい理論で開発されているため誤解が多かったり飼い主からの理解を得ることが難しかったりしますが、正しさで選ぶならオススメなヘルスケアフードです。酸化防止剤などがよく叩かれてますが、それについて語ると今回の記事と同じくらい長くなるのでやめときます。

まとめ

後編はナチュラルフード信者に反感を持たれそうな内容でしたが、ざっくりまとめると

『生物学的に正しく、犬本来の食事に近いフードを与えたい』

そんな飼い主は前編のフードから。

『コスパがよく・科学的根拠を重視した正しいフードを与えたい』

そんな飼い主は後編のフードから選んでみるといいかと思います。

今回のテーマでご紹介した6つのフードは、そのうちそれぞれをひとつの記事にしてみようと思いますのでよかったら見てみてください。

長い記事でしたが最後までご覧いただきありがとうございました。

taku

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