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「負けました」と言う人が、強くなる。/書かないよりは、まし。15

2か月近く、noteが書けなかった。
その間、充実してたと言えば充実してたし、ただただ空回りしてたと言えばそんな瞬間もあっただろう。
ただ、そんなバタバタした生活の中で、「本当に書きたくなるとき」がしばしばやってくる。
そういうときだけ、更新するのも、悪くない。

お世話になっている大山くまおさんから、少し前に、新刊、
『「がんばれ! 」でがんばれない人のための“意外"な名言集』

をいただいた。

僕自身が以前、名言集を担当したこともあり、こういう本は好きで、仕事帰りにちびちび読んでいた。
「名言ハンター」のくまおさんが探してきただけあって、他の本ではお目にかかれない言葉もあって、なんだか得した気分になる。

一つ、個人的に刺さった言葉を引用したい。
ウェブで見かけたか、本で読んだか忘れたけど、この言葉は僕も知っていて、でも、しばらく忘れていた。

「負けました」とはっきり言える人はプロでも強くなる。これをいい加減にしている人は上に行けません。 谷川浩司(プロ棋士)

たしかにそうだと思う。
いや、そんなふうに実際に思った瞬間が、この1年で何度もあった。

半年間のベンチャー生活を経て、出版業界に戻ってから、今の会社でも思ったし、久しぶりに業界人と飲んだときにも思った。
会社ではすごい同僚に囲まれて、先輩方は相変わらず優秀で、いきのいい年下の編集者もどんどん出てきて。
そういう人たちに「負けている」と認めるところから、僕の編集者生活が始まるのだと、本気で思っている。

いま通っている講座、「企画でメシを食っていく」でも、同じことを感じる。
出版とはまた違った業界の、下手をすれば僕より一回り下の若い人たちが、毎回とても良いアイデアを出している。それだけでなく、行動力もすごい。
「勝ち負け」をあえてつければ、やっぱり「負け」ている。

こんなことを書くと、悲観的に見えるかもしれないけど、でもそうではない。
この業界に戻って、僕は改めて、「強く」なりたいんだと思う。
自分がいいと思うものをカタチにできるチャンスがあふれているこの仕事に、もう一度ちゃんと関わって、悔いのない仕事をしたい。
そのためには、「負けました」と言い、頭を下げ、自分の足りない点を見つめることが必要だと、(少なくとも僕は)思っている。

本当に怖いのは、きっと、負けることより、負けを認められなくなることだ。

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