08プチイベント

こどもと向き合う日常に「小さなイベント」を増やしていく

こどもと向き合うなかで、普段から意識していることの一つに「日常に小さなイベントを増やしていく」というものがあります。


小さなイベント


例えばつい先日のこと、12月に入ったこともありクリスマスも近づいたというところで、「サンタさんにお手紙を書こうの会」を実行してみました。ちなみにウチは4歳のお兄ちゃんと2歳のお兄ちゃん、私と妻の4人家族です。

08クリスマス01

お兄ちゃんはまだ字が書けませんが、「何がほしいのかな?」といった質問を投げかけると「〇〇がほしい~」といったかたちで、お兄ちゃんなりにアウトプットをサンタさんへのお願いゴトを手紙に書き連ねていきます。妹ちゃんは、そんなお兄ちゃんのマネをして、「タンタさん!」と言いながら手紙に何かを書きなぐっていきます。

そのお手紙を、ダンボ―ルなどで作ったポストに投函するというところまでがこの日の流れ・・・

08クリスマス02

で、翌朝にこのポストを覗いてみると、お手紙が回収されているという仕掛けなわけです。

「お手紙が無くなっているね!、サンタさん持っていってくれたんだ!」という会話をすることで、自分の要望がサンタさんに伝わったとニヤつくお兄ちゃんを見ることができたのでした。

もちろんクリスマス当日、枕元にあるプレゼントには「お手紙ありがとう。ちゃんと読んだよ」というサンタさんからの手紙も合わせて置いておく予定です。(たぶん、プレゼントに気を取られて、それどころではなくなるのでしょうが)


小さなイベントを、たくさん実行する意味


こんな、小さめのイベントを平日休日問わずに、できる範囲で実行することにしています。(このイベントは普段より準備に時間をかけましたが)

なぜ、こんなことを普段から実行しているのか。という問いには「こどもたちといる時間を大切にしたい」という至極単純な回答になってしまいます。しかし、その「大切にする」とは、自分でも相当欲張った「大切にする」だと感じています。

私はフリーランスで自宅作業が多いこともあり、こどもたちと触れ合う時間はかなり多く確保できていると思っているのですが、それでもこの年齢のこどもたちが変化する速度には驚くことばかり。

幸いなことにこどもたちといる時間を多く確保できる、でも、その毎日の過ごし方が漫然と同じような時間の経過になるのは勿体ないのではないかな、という気付きが出発点でした。

そう、勿体ない。

せっかく自分は、こどもに対して向き合う時間を作ることができているのに、昨日や一昨日と同じような時間を過ごしていて、果たして本当にそれで良いのかな?、という違和感にも似た出発点でした。

とは言え、子育ては大変です。

そんなに頻繁にどこかに連れ出すことができるわけでも、平日に仕事があるなかで変化をつけることも難しいのです。日常はやることがいっぱい、だから私は「子育て楽しんどい」と表現しています。「楽しさ」も「しんどさ」も同居しているのが当然で、その両方が揃って存在するから愛おしい。

というところから、その勿体なさと忙しさを上手く突破する方法が無いものかなぁ・・・と考えていたのです。その私にとっての解決策が「小さなイベント」でした。

とは言え、最初のうちはイロイロ仕込んだビッグイベントをかましてやろうともしていましたのです。ですが、コチラ側がアレコレと仕込んでも、こどもたちは意に介さずということもザラ。

そりゃ当然ですよね。そこにあるのは親のエゴが大半です。「せっかく準備したんだから楽しんでくれよぅ~」という親の想いは、こどもたちからすれば「知ったこっちゃねぇ」というモノもあります。

ですが、それでも私は「こどもたちに楽しんでもらいたい」、加えて「もちろん自分も楽しみたい」。ハッピー&エゴを目指したいわけです。

そうなると、自分のエゴを乗っけながらも、こどもがギューンとアガるものが何なのかを知らなければならない。こどもの性格は分かっているつもりでも、案外驚くようなプチイベントを面白がったり、絶対に喜ぶだろうなと思ったプチイベントに反応しなかったり、と気付きが沢山あるわけです。

だから、最善の方策は「たくさん試してみる」という結論に落ち着くのです。

ほら、デザイン思考でよく言う「アジャイル開発」とか、スタートアップ界隈の教訓として語られる「Fail fast, Learn a lot」と同じですよ。小さく沢山試してみることなのです。それは、こどもたちと向き合っていても同じだなと感じます。


「ずっと」同じ時間を過ごせるわけではないから


もちろん、こどもたちの日々の変化に触れているだけでも、それはそれでとても貴重な時間です。しかし、だからこそ余計に欲深い私は、その毎日をもっと彩り鮮やかなものにしたいと考えてしまうのです。

誰から聞いた情報だったか忘れてしまったので、根拠が明確な数値ではないのですが、人生のなかでこどもと「一緒に過ごせる時間」は6歳ぐらいまでで60~70%ぐらいになってしまうようです。

今でも幼稚園や保育園に通っている時間は、物理的な時間を共有しているわけではありません。ましてや小学校に上がったあとは、こどもたち自身のコミュニティも今より拡大していく、ということは自分たちと過ごす物理的な時間は、どんどん減っていくということです。

私は「子育て楽しんどい」と表現しています。「楽しさ」も「しんどさ」も同居する今しかない時間、この時間をいかに大切に過ごすかを考えています。

もちろん、こどもたちの成長や体験にとってプラスとなることが最優先ですが、自分が楽しみたいというエゴも同時に掬い上げなければいけないと思っています。

この状況を目指すことは「こども-妻-私」の家庭内三方良しと言えるかもしれません。

その手段として、見出した方法が「小さなイベント」だったのです。


ウチで一番刺さる定番イベント


我が家の場合は、ダンボール工作に強く反応します。先日ダンボール工作についての記事をアプしましたが、工作を作る日はジュニアたちのイベントデイです。非常に古典的な表現ですが「ウキウキ」というワードが当てはまる状況になります。

まだ「一緒につくる」というプロセスは十分に楽しめているわけではありません。しかし、ダンボール工作が楽しみなジュニアは、普段から「今度は何つくる?」といった類の問いかけや「〇〇を作って!」といった要望をすることも多いのです。

よって、ダンボールが一定数溜まると休日は工作の日になります。

何を作るかは事前に分かっているので、「はよ作れ」「まだか」「もう出来たやろ」の大合唱を浴びながらダンボールを切って貼ってしています。とは言え、この作業は自分も相当楽しんでいるので、まさにハッピー&エゴを両立する我が家のプチイベントなのです。

他には「銀杏の葉っぱが、なんで黄色なのかを考えようの会」や「絵本をひたすら大げさに読む日」なんてモノも実行したりします。思い立ったが吉日。何が刺さるかは大人の感性では分からないのです。

もちろん、こども相手に盛大にスベることだってありますが、そんな毎日が楽しいこと、このうえない。


小さなイベントがもたらしてくれるもの


繰り返しになりますが、同じ日常の繰り返しは勿体ない。

しかし、日常の小さなイベントは

・生活の彩りを、鮮やかにする。
・こどもの興味の向く「意外な方向」に気付くことができる。

そんな喜びをもたらしてくれるものだと感じています。


だから私は、土日祝日を問わず家庭における小さなイベントの主催者でありたい・・・と思っていると、逆にこども側が企画した小さなイベント(ごっこ遊びなど)に誘われることがあるので、それはとても幸福な時間なのです。

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