馬券の買い方~基本編(1)-的中率の限界を知れ!

馬券の回収率を考える上で、最も重要な“トリガミ”について、その本質を『トリガミシリーズ』として2回に渡って記事を配信してきました。

-トリガミシリーズ-
・前編『トリガミは疫病神』
・後編『トリガミこそ真実の鏡』

今回はその延長として、回収率を考える上で重要な『馬券の買い方-基本編(1)〜的中率の限界を知れ!』をおおくりします。


単勝1点買いの的中率


今回は、わかりやすくするために、“単勝1点買い”の的中率にのみスポットをあてます。


ズバリ
――――――――――――――――――――――――
単勝1点買いの的中率の限界はどのくらいか?――――――――――――――――――――――――

想像してほしい。


『うーん3割くらい!?』
『凄い人なら7割くらいいくんじゃない』
『8割以上可能だ』

……

おそらく、様々な意見があることは想像できます。

が、実はこの単勝1点買いの的中率には、誰しもが突破不可能と思われる“明確な限界(リミット)”が存在します!


ズバリ、単刀直入に申し上げます。

単勝1点買いの的中率の限界リミットは

……


……


5割


どんな精度の高い予想理論やデータを駆使しても、単勝1点買いにおいて、的中率5割以上の数字を叩き出すことはほぼ不可能。

……

と、考えるのが"常識的に確率上では"妥当です。


エッ、うそ???(゚д゚ノ)ノ

残念ながら、この数字に少しでも疑問を抱いた方は、もう、どーーーーーっぷり競馬に脳ミソが浸っている証拠です。

この5割という数字……別に極端な話でもなんでもなく、“小学生程度の計算”ができれば、簡単にわかることです。


では、「なぜ5割が限界か?」

その説明に入る前に、できる限り競馬のことなど忘れ単なる数字の話として読み進めてください。


1/18と1/2の話


まず、単勝1点買いの的中率ですが
仮に、18頭立てのレースの場合

1/18(18分の1)

もし、10レース単勝1点買いする場合
このチャレンジを10回繰り返すわけです。


仮に、その結果が的中率5割以上である

……


と、ここで5割で思い出すのが

コインの裏表

この的中率も1/2(2分の1)、つまり5割です。


では、ここで単純にお聞きします。

1/18の確率が1/2の確率(5割)を超えると思いますか?

答えるまでもないでしょう。


確かに、競馬の場合、その1/18(18分の1)にも、各馬の能力や予想データなどから偏りがみられ、

単なる1/18より、グンと確率が高くなる

これが予想できます。

が、それでも

1/18の確率が1/2の確率に近づくではなく“より高い”ということ

これは、常識的に“確率の可能性のみ”で言えば、ありえない話です。


『そんなことはない!』と言い切るあなた――――――――――――――――――――――――
A.1/2を当てる
B.1/18を当てる
――――――――――――――――――――――――
どちらが簡単か?…なんなら、競馬を全く知らない子供さんや奥さん、友人に聞いてみてください。

例えば、
――――――――――――――――――――――――
A.コインの裏表で、表を当てる
B.競馬の18頭の中から、1着の馬を当てる
――――――――――――――――――――――――
どちらが簡単か?

――――――――――――――――――――――――
馬鹿言わないの!Aに決まってんじゃない。それより家事手伝って!ヾ(`δ´;)
AよりBの確率が高くなることなんてあるわけないだろ!( ´_ゝ`)
――――――――――――――――――――――――
きっと、そう答えるはずです。


そしたら、あなたはこう思うのでしょうか!?

フン、競馬を知らないくせに(-"-;)…と

……


でも、よーーーーーく考えてください。

確かに、あなたの奥さんや友人は、競馬の面白さや予想の醍醐味、能力の違いなどを全く知らないかもしれません。

がしかし、この的中率、当たり外れの問題で、わかっていないのは、本当に奥さんや友人たちのほうでしょうか?

小学生でもわかるこの計算、その本質が見えず、目を曇らせているのは、あなたのほうではないですか!?


単勝1点買いの的中率の限界リミットは5割

“この理解を阻んでいるモノ”は何か、それは私の説明下手もあるでしょうが、ズバリ、“競馬にどーーーっぷり浸かった脳ミソ”で考えているからではないでしょうか。

仮に
――――――――――――――――――――――――
A.競馬2頭立てのレース
B.コインの裏表
――――――――――――――――――――――――
これならば、「Aの的中率が高い結果となりやすい」でしょう。

また、確かに1番人気などの強い馬と18番人気の馬では、その実力差は歴然としているケースが多いです。

例えば、ディープインパクト、最近ではアーモンドアイのような圧倒的な実力を誇る馬の場合、その勝率は8割近くでしょうか。


とはいえ、競馬における1番人気の勝率
――――――――――――――――――――――――
4割に満たない30%程度
――――――――――――――――――――――――
この"統計的な事実"は何を表しているか。

そもそも、オッズで1番人気とは

「多くの人が1着(勝つ)ならこの馬!」

という予想の反映です。

つまり、この競馬における”1番人気の勝率”とは、
――――――――――――――――――――――――
多くの人のおおよその“単勝的中率”
――――――――――――――――――――――――
これを表しているわけです。

それが3割程度の的中率しかない。やはり、妥当な数字に収まっていると思います。


競馬は人(脳)を変える


普段はおとなしい人なのに、こと競馬になると人が変わる…こうしたニュアンスをよく聞きます。

競馬に限らずギャンブルとは、その人の“お金や性格”を変えるだけでなく、“脳の思考回路”さえ変えてしまう。それがギャンブル。

競馬やギャンブルにおける勝ち負け、最終的にその雌雄を決するものは、予想ファクターや理論などではなく

心理と数字

これだけです。


単勝1点買いの的中率の限界リミットは5割

こうした“小学生でもわかる計算(思考)”が、なぜできないのか?

それは、こうしたギャンブルにおける“数字”には、単なる日常の数字とは違う“夢や欲といった魔力”を秘めているからです。

そのいい例として、

良識ある経済評論家、お金や数字に強いはずの会計士さえ、
⇒券種選択や資金管理より、こと競馬になると「どの馬が走るのか」などの予想考察ばかりして、資金管理が疎か未熟
社会的・経済的にも自立した大の大人が
⇒的中率や回収率といった数字に踊らされ、競馬情報会社などの安易な宣伝文句に乗ってしまう

これぞまさに、恋は盲目ならぬ、競馬こそ盲目♪

もし、競馬にどーーーっぷりと浸っている脳ミソでは、今回の記事は理解しきれないはずです。

競馬の恋に狂っている諸君(-。-)y-゜゜゜
いざ刮目(カツモク)せよ!!!


最後に、ここまで読まれて、それでも

『単勝1点買いの的中率は、5割を超えられるはずだ!』
『1/2よりも1/18の的中率が高いこともある!』

そう信じて疑わないなら、あなた自身、また超えそうな人物の予想本命◎の成績を“1000レース”ほど検証してみるといいです。

実は、私自身、その昔“ある雑誌”の予想家のこうした数字を、何を思ったか検証したことがあります。

そして検証の後、モロモロの理由もあり、その雑誌を買うのもやめました。

10回中5回当てる人は、いるでしょう
100回中50回当てる人は、いるかもしれません
1000回中500回当てる人は、……

もちろん

10回中5回当てただけでは、的中率5割とは言えません
100回中50回当ててても、まだ十分ではない
1000回中500回当てられて、初めて的中率5割

ただ、ハッキリ言って、そうした検証は無意味ですし無駄です。

私がその雑誌を買うのをやめたのも、「何だこれ!騙された!」と思ったことよりも、むしろ

そうした他人のデータを調べて検証して“数字”を見るまで、「こんな小学生でもわかることに気づけない自分に愕然とした」からです。

他人のデータなどをコツコツ調べた時間と労力が、余計、むなしさを倍増させました(T。 T)y-゜゜゜。


単勝1点買いの的中率の限界リミットは5割

仮に、現時点で5割を超えていたとしても、それは決して「的中率5割」ではなく、あくまで「的中率5割未満となる過程での、現状5割超え」に過ぎず。

あとは、「どの程度の検証に耐えうるのか?」、それはもう時間(試行回数)の問題です。

つまり、どんな要因があろうとも

1/2と1/18との絶対的な差

ここにも“大数の法則”が働くわけです。
>大数の法則が分からない方はこちらの記事


以上、今回はあえて『単勝1点買い的中率の限界リミットが5割』、この意味するところがどういうことか?については述べていません。

とにかく『単勝1点買い的中率の限界リミットが5割』ということが、自然と受け止められるように、しつこいくらいに書きました^^。

ただし、それに気づくだけでは、すでに気づいているあなたの奥さんや子供さん、友人と変わりません。

重要なのはここからです。

その『的中率の限界』に気づいてなお、次回の馬券の買い方-基本編(2)の

・買えない馬券(オッズ)
・資金マネジメント(配分)

これらへ考えをシフトしていく。

それこそが“競馬を知りえる者ならではの領域”であり、回収率100%の壁を超えるためには、避けては通れないところです。

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