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師範へ

2024.9.23(月)

2024年9月21日、私の所属していた空手道場の師範が天国へ旅立たれました。世寿六十四歳。
本日9月23日、お通夜式の一般弔問に参列させていただき、最後のご挨拶をしてきました。

敬愛する師範への想いをここに残しておきます。


師範へ

師範に初めてお会いしてから14年が経ちました。
実践武道空手山口道場に入門する前に入門していた空手道場とは、全く別のものでした。
と言うより、年々変化を遂げ、師範の空手を、山口流の空手を創造し実現させているかのようでしたね。

師範がいつもおっしゃっていた、
「体に意識を置く」
「心の向かう方へ」
「愛」
これらは空手を競技として上達させるためだけではなく、生き方、つまり「道」をどう進むかということに繋がると思います。
常に体を意識すること。
体の中の胸と腹に意識を置いて、意識を動かし続けること。
頭で考えるのではなく感じること。
自分の中を観ること。
感情ではなく心の向かう方へ進むこと。
師範の言葉一つ一つが私の人生の道標となっています。
実践武道空手山口道場は相手を倒すためだけの強さを求めるものではなく、心の強さを磨き「道をどう生きるか」、相手を倒すのではなく「相手の中に入る」ことを稽古するための道場だと思います。
自分自身の人生をどのように生きるか、「道」をどのよう進むか、相手とつまり人とどう対峙するか、これらを空手という武道を通じて学び、考え、実践していくための道場だと今は感じています。

長い年月、師範から直接ご指導いただきながら私はまだまだ実践できずにいます。
もう、師範から直接ご指導いただくことはできなくなってしまいました。
とても残念ですが、師範の言葉を思いながら今後も自分なりに稽古を続けていきます。

師範は長年、ずっと一人稽古を続けていましたね。自らを鍛え練っていました。まさに鍛錬していました。
自問自答を続け、正解のその先を探し続けていましたね。
師範は天国でも稽古を続けていくのでしょうね。
棺にはきちんと道着と帯が入っていましたよ。
そちらではブルース•リー先生に会い行かれるのでしょうね。一緒に稽古できますね。

息子、娘共々本当にお世話になりました。心よりお礼申し上げます。
山口師範はこれからもずっと私の師範です。天国から観ていただけたら嬉しいです。
本当にありがとうございました。

押忍


師範に最後のご挨拶をして斎場から外に出たら、空がとてもとても綺麗でした。

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