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国民に選ばれる裁判官

September 11, 2024

Transcription

The United States marks the 23rd anniversary of the September 11th, 2001, terrorist attacks. Current and former political leaders gathered in New York City for a remembrance ceremony.

In the U.S. presidential campaign, Democratic Vice President Kamala Harris debates her Republican opponent, former President Donald Trump, in Philadelphia, Pennsylvania.

Mexico’s Senate approves major changes to the judiciary, including making judges elected officials.

And Roman Catholic Church leader Pope Francis arrives in Singapore at the end of an 11-day trip that took him to nations in Southeast Asia and the Pacific.

訳例

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロから23年。ニューヨークでは現職および元政府首脳が集まり、追悼式典が行われました。

米大統領選で、民主党のカマラ・ハリス副大統領が共和党の対立候補ドナルド・トランプ前大統領とペンシルバニア州フィラデルフィアで討論しました。

メキシコ上院は、裁判官を選挙で選出することを盛り込んだ司法の大改革を承認しました。

ローマ・カトリック教会の教皇フランシスコは、11日間の東南アジアと太平洋諸国歴訪の最後に、シンガポールに到着しました。

勝手に探究

メキシコで裁判官を公選制にしたいようですが、裁判官を選挙で選ぶってどんな感じになるのでしょう。

人気がないと罷免されるとなれば、大衆受けを狙った判決を出しやすくなる?これはこれで、法より情を優先するのは案外いいかもしれません。しかし、政治家を選ぶことにさえ無関心でいる有権者が、自分たちには関係なさそうな裁判官まで選べるのでしょうか。「なんとなく」でしか選ばなくなりそうです。

現在、日本では最高裁判所の裁判官の「国民審査」があります。これによって罷免された例はないという、わざわざやる意味があるのか疑問のある審査なのですが、選挙に変わって誰かが落ちるとなると、見方はもちろんのこと、裁判官側の見せ方も変わるのかもしれません。

ただ、見せ方にこだわると、政治家の選挙のようにお金がかかることも予想されます。資金力のある裁判官(って不思議な言い回し)が勝つのって正義とは反対のような気もしますし、特定の裁判官を支援する団体なんかがいるってのもなんだか嫌な気しかしません。う~ん、裁判官の公選って危ない制度かも。世界でも珍しいこの制度を取り入れているというスイスを少し調べてみましょう。

スイスには19世紀に遡る裁判官公選の歴史があるそうで、それだけ続けているからにはデメリットを上回るメリットがあるはず。

ズルしてChatGPTにメリットをまとめてもらいました。ご覧ください。

スイスで裁判官の公選制が続いているのは、以下のメリットがあるからです。市民の意思が司法に反映され、透明性と信頼性が向上します。また、権力の集中を防ぎ、地域のニーズに合った司法運営が可能です。さらに、公選制は市民の政治参加意識を高め、汚職防止の抑止力となります。このように、民主的正当性と司法の独立性が両立するため、スイスでは公選制が有効な仕組みとされています。

市民の意思、地域のニーズ、市民の政治参加意識・・・

民主主義を理解し、守っている国民があってこその制度なんでしょうねぇ。そりゃ採用できる国は限られます。国政選挙の投票率が50%そこそこの日本ではメリットになりそうもありません。残念。

まぁそのスイスでもこの制度には異論もあるようで、そう簡単な問題ではありません。

さて、あえて議論の残る制度に変更する選択をしたメキシコ。この制度変更にデモで反対する国民には、皮肉にも裁判官を公選するだけの資質があると感じました。

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