生で見るべきか?

 日本対ドイツは生、つまりリアルタイムで観戦していた。
 開始は22:00。前半の劣勢で妻は寝てしまったが、私は見続けていた。それであの逆転劇を生で見ることが出来た。
 日本対スペインも一応「生で観戦していた」と言えなくはない。
が、見始めたのは後半のアディショナルタイム。やや早く目が覚めた午前6時手前、2対1で日本が勝っているとしり一気に目が覚めた。
 次の日本対クロアチアは、平日24:00スタート。普通であれば、まず見ない時間だ。翌日の仕事に控える。しかも、翌日の朝は早い。だが、仮に日本がこの試合に勝つと、史上初のベスト8。その瞬間は、見たい。

 普段のスポーツ観戦はあまり生で見ることにはこだわらないタイプだ。むしろ、録画で見た方が不要な部分は飛ばせてメリットがあるとすら思っている。
 例えば、今回のW杯は、ハイライトが恐ろしく充実しているので、途中からはほぼ全試合ハイライトだけは抑えている。それはそれでとても面白い。10年以上このW杯を目指して育成を続けたカタールの無残な敗退、若手が揃いつつある米国代表の躍進。新旧バルサエース対決とも言えたポーランド対アルゼンチン。
 こういう大きな大会は全体を追う面白さは確かにある。どのチームにも歴史があり、物語がある。特にW杯はあらゆるスポーツで最も世界的な大会だから、普段は触れない国に関心を持つこともある。
 そして、そうやって幅広く楽しむのは、録画だからこその楽しみでもある。

 一方で、こういうお祭り騒ぎかつ肩入れして見るチームがある場合なら、やはり生で観戦した方が圧倒的に面白い。
 個人的な後悔もある。前回大会の決勝トーナメント初戦の日本対ベルギー戦。当時米国にいた自分は、この時間が会議と完全に重なり全く見ることは出来なかった。結果は敗れたが、前半は日本代表がベスト8に最も近づいたタイミングだったと思う。が、その、熱気を見逃してしまった。このことはずっと後悔している。まぁ、仕事だから仕方がなかったんだけど。
 そう思うと、「眠いから」という理由で逃すのは、やはり惜しい。

 こう書いていて自分の気持ちがやや固まってくる。
 やっぱり、生で見るかな。

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