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私の話〜2001年7月 ソウル(その1)〜

2001年7月、1週間ほどソウルに行きました。
ちょうどメジャーリーグのオールスターのころ。
安宿でルーキー・イチローの躍動を観ました。

韓国には行ってみたいと思っていました。
いや、行かなければならないと、
半ば使命のように感じていました。

行っていろいろなことを肌で感じ、
確かめたかったのです。
行くこと、それ自体が目的でした。

4年余り勤めた会社を辞めた直後、
最後の有給休暇中の気ままな時期、次に何をやるか、
決めかねていましたが、いずれ写真をやるにせよ、
まず、この国に行ってから決めたい、
考えたいと思っていました。
26歳の夏でした。

ソウルの安宿に1週間滞在しました。
ひとり街を歩いたり、プロ野球を観たり、
郊外の大学に行ってみたりと、
久しぶりにゆったりとした時間を過ごしました。
空をゆっくり眺めたのも久しぶりでした。

印象的なこともありました。
宿で知り合った同世代の日本人男性と仲良くなり、
彼等が現地の女性たちとの時間を設けてくれたのです。
お互い3人ずつ、お酒を吞み、カラオケを楽しみました。

女性たちはいずれもどこかの国への留学経験があり、
私以外はみな英語が堪能でした。
まあ、私は単なる人数合わせです。
しかし、楽しい時間でした。

別れ際、女性のひとりが私に、
あす一日つき合って欲しいと申し出てくれました。
時間を持て余していたこともあり、快諾しました。

(つづく)




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