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Kawasaki Ninja400 忍ばないスポーツ

実はこのバイク乗りたくて再び二輪に手を出した。それくらい気になっていたのがKawasaki Ninja400です。昨年度400ccクラスでは、日本で一番売れたモデル。人気もある。

ところが「ニンジャ」の名前や歴史って、意外と誰も知らない。今回はレビューの前に少し逸話をご紹介します。

何故「ニンジャ」?名前の由来

1984年当時、二輪の世界最高速度220km/hを軽く上回る250km/hオーバーの記録を打ち立てたGPZ900Rというバイクが日本のKawasakiにあった。これを1986年の映画「トップガン」でトム・クルーズが劇中で乗り、一気に話題に火が付く。

これを好機と見たKawasakiの北米法人は、GPZ900Rの北米での販売名称を「ニンジャ」と提案。北米ではニンジャをはじめとした日本文化ブームが背景にあった。

一方、日本本社は「忍び」など影のイメージを嫌い反対。結局は日本本社の反対を押し切って北米ローカルネームということで発売された。日本国内ではGPZ900Rの名称で販売継続されたが、北米での販売が伸びるにつれ名称が定着。日本にも「ニンジャ」の名前が逆輸入され今に至るとのことだ。

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なお、Ninjaロゴの縁がギザギザなことにも理由がある。これは当時日本でデザインしたロゴを北米へFAXした際、不鮮明だったという偶然の産物である。これがまた北米法人では「So, cool!」と好評だったようだ。これらの物語はKawasakiの良くも悪くも重工業メーカー気質が伺える逸話だろう。

なお続編映画ではトム・クルーズはKawasaki H2を駆るとのこと。楽しみですね。

今回はどこで借りたのか?+RIDEという新サービス

レンタル819で実証実験中のサービス「+RIDE」を利用しました。これは毎月1000~5000円の定額費用を支払うことで、1回あたりのレンタル費用が5000円程度になるサービス。月に2~3回程度ツーリングで乗るだけの方なら、所有よりお手頃な価格でいろいろなバイクに乗れるので楽しいですよ。

運転してみて。ZX-25Rとの違い

▼ZX-25R編はこちら

中型らしくガバッとアクセル回して走る。瞬発力は目を見張るものがあり、信号が変わった直後、あっという間に原付やクルマを置き去りにできる。高回転型で、少し開けば合流や緊急回避での加速力は申し分ない。回せば回す分だけ力が沸いてくる。それでいてマフラー音はあまり感じない。

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(このスラっとした華奢な後ろ姿がとっても好き)

車両重量は167Kgと非常に軽く、一般的な250ccクラスと同レベル。このため狭い屋内駐輪場などでも跨ったまま取り回しできてしまうし、走っている時は腰で舞うように車線変更できる。このパワーと軽さはなかなか楽しい。

走行姿勢はそれほど前傾にならずとも運転できてしまう。ステップがSSのなかでは下部にある部類。脚付きも両足べったり。見た目に反して、かなり運転しやすいバイクだと思う。

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(入道雲見ると、夏が来たって実感しますね)

一方で高回転側での振動はやはり中型二気筒。この振動は4気筒のZX-25Rでは感じなかった。また重量も軽いことのデメリットだが、路面の凹凸での跳ねがZX-25Rに対して大きい。高速道路では少し不安になる。この辺りは好みもあるだろうが、ZX-25Rがクラス以上の出来だと改めて気づかされた。

とは言え、高速ツーリングでの余裕を出したいならやはり大型の多気筒モデルが欲しくなるだろう。日常的な取り回しか、刺激か、ワンクラス上の余裕か。用途に合わせた選択のしどころだ。

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サウンドと振動以外でZX-25Rと明確に違うのは燃費。ZX-25Rが20km/L程度だったのに対し、Ninja400は30km/Lほど走る。通勤やロングツーリングするときこの差は効いてくるように感じた。

帰りに寄った京浜島にて、ソラシドエアの着陸と共に

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うーん、この赤カッコいいですね。やっぱりいいなぁ。

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