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資本金は、いくらにするか?

続いて、会社設立 freeeの6個目の項目です(しつこい?)。資本金の金額の話なのですが、これをいくらにするか?も大事な決め事です。

結論、300万円、にしました。元々決めていたに近いのですが、なぜ、この金額なのか?の話を書いていきたいと思います。

資本金を決める際の観点は何か?

私が考えたのは主に二点です。(1)キャッシュフロー、(2)社会的な信用。要は、お金と信用、なのですが、会社経営としては、どちらも大事な観点です。

(1)キャッシュフロー、で考えたこと

資本「金」とお金がつく事項なわけですが、お金がどのように回っていくか?は常に考えなければなりません。趣味ではなく会社として何かをやるのですから、資金調達をして投資をして回収して、という事業活動のお金の流れ、つまりキャッシュフローを考えることが必要です。

キャッシュフローは、ビジネスモデルに密接に関係します。ビジネスモデルによって、主に売上を表すキャッシュインと、経費や資産に関する支出を表すキャッシュアウトの時間軸と金額の程度が変わります。これらについて、会社設立時点でわかる範囲でシミュレーションをしておくことが必要だと思います。

飲食店をするならば、開店時点で賃借や設備投資で大きなキャッシュアウトが生じます。一方で、最初からブランドがあるお店は別ですが、売上は開店してみないとわかりません。キャッシュフローとしては、ビジネスが始まる前にキャッシュアウトで潜るが、キャッシュインの不確実性は高いので、どのようにキャッシュフローが良化するかが読みにくいビジネスです。

既に売れている芸能人が、個人事務所として株式会社をつくるケースがありますが、この場合は、レギュラー番組などで安定的なキャッシュインが見込める一方で、ほとんど設備投資が必要なく、交際接待費や若干の人件費などしかキャッシュアウトがかからないので、売上や利益のスケールの限界はあれど、不祥事を起こさない限り安定したキャッシュフローが予想されます。

そんな風に、自分の会社のビジネスモデルのキャッシュフローを考えて、数字を作成してみて、大体このくらいでなんとかなるかな、という資本金の金額の目安をつけることが必要だと思います。

(2)社会的な信用、で考えたこと

少し前から、法制度上は、株式会社は1円の資本金でも作れるようになりましたが、資本金は会社のバランスシートを表す一つの指標でもあり、金融機関等からしたら、(1)とも関係しますが、あまりにも少ない資本金だと、この会社は大丈夫か?と考えられてしまいます。

つまり、金融機関を中心とした外部の方々からの社会的な信用という意味で、資本金の許容範囲として下限値があると考えられます。決まり値はないのですが、100万や200万程度でしょうか。その資本金の下限値は超えた金額にすべきだと思います。

おまけ:消費税の免税

資本金金額の意思決定に及ぼした観点ではないのですが、消費税の免税の金額は頭に入れておいて良いと思います。資本金が1,000万未満の場合、1期、2期は消費税が免税されます。

結局、自分がやりたいビジネスにとって、必要な資本金に決めるしかないのですが、仮にその資本金の目安幅の中に、1,000万のラインが入るならば、この観点も勘案した方が良いと思います。

おわりに

資本金は、相対的に大きなお金ですし、後々の経営に大きく関係する要素なので、しっかりと決めたいところです。論理的に(1)のキャッシュフローの観点で事業計画のシミュレーションを行い、(2)の社会的な信用の担保もした形で、資本金を決めたら良いのではないか、と思いました。ご参考下さい!

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