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何の変哲もない朝の煌めき

 まだ冬のチリ・チロエ島では、朝の芝生が霜を被っている。ようやくぼくに慣れてきた犬「Pulga(プルガ・スペイン語でノミ)」と一緒に、カメラを持って外に出た。現地の人にとっては、何の変哲もない朝なんだろうし、芝生なんてどこでも霜を被り得るけど。

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 よくよく観察すると、芝の葉の先端には球体状の氷がくっ付いていた。この氷玉は、太陽光を浴びて水玉に変わり、芝を一層輝かせる。自然の仕業には、ときどき芸術を感じる。

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 プルガはとにかく忙しない犬で、寄ってきてはどっかへ行き、を繰り返す。彼女にとってもこの芝は普通らしく、目もくれずにカメラをベロベロ舐めてきた。

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 朝8時、家主のトリニダは、昨夜こしらえたお菓子・アルファフォーレスを売りに行った。帰ってきた彼女に写真を見せると、喜んでいた。なんの変哲も無い朝にも、どこかにちょっとした煌めきが潜んでいるもんだ。さて、ウニ漁師の取材準備をしよう。

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