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夏の18きっぷ東北一人旅(その3)

【大鰐温泉へ】
恐らく堀端?をガタゴトと、暫くは弘前市街地を走る。やがて景色がひらけ、少しづつ標高を上げつつリンゴ畑の中を快走していく。
田園地帯をひた走る印象の弘南線とはまた違った雰囲気があり、こちらも楽しい。
そういえば、この路線で脱線事故があったよな…と思っていたら、終点の少し手前、住宅街の中のカーブをひときわゆっくり通過。沿線に係員さんも数名立って見守っている様子だったこともあり、おそらくここが事故現場だったのだろう。スピードが遅いこともあり、負傷者は出なかったようだが線路保守になかなか手が行き届かない地方鉄道の苦しさも垣間見る。

終点・大鰐温泉に到着。途中で降りて街歩きもありかなと思っていたが、結局乗り通してしまった。
オンボロのこ線橋を渡ると、まさかのJR駅ホームに。しかしご丁寧に駅舎は弘南鉄道とJRで分かれており、弘南鉄道利用者は、無人の駅舎を通って外へ出る。
なんとまあ垣根のないゆるいスタイルか。
因みに、翌日訪れた津軽鉄道の五所川原駅も、同じようなスタイル(係員はいたが)
入り口は分かれていても中で繋がっているというのは、なんか不思議だ。

まだ時間はあるので、ちょっとカフェで一休みしようか…と、駅前のお店に入る。街歩きするにしても、もう少し涼しくなってからが良い。



青森といえば!のリンゴパイとコーヒーを頂きつつ、駅前をぼんやり眺めていたら、なんか警官が3人ぐらい出てきた。
どうした?と思ったら、さらにボランティアのパトロールさんも出てきて、小学生の道路横断をフルサポートしている。
通学バスが駅前ロータリーに止まっており、それに乗り込む小学生が続々とやってくる。

小学生が来るとクルマを完全にストップさせて渡らせる…という感じだが、ちょっと見ていてあまりにも過保護な気もする。
確かに時間帯的には、宿の送迎もあったりして多少、交通量は増えている。しかし、そのフルサポートぶりは、小学生が安心しきって大人に安全確保を任せてしまい、他の場面で自分の安全を守る力が育たないように思った。
まずは横断歩道を整備し、小学生に対してまずは周りをしっかり見ながら横断するということを教える。そのうえで、危険個所は大人が見守って、過剰ではない程度にサポートするのが筋ではないかな…と思った。

そろそろ涼しくなってきたので、街歩きへ!
カフェ併設の売店を覗いたら、地元のオバちゃんの井戸端会議。(会話は方言でわからん)
ちょっとお土産を買いつつ、荷物を少し預かってもらえるか聞いてみたら、快諾してくれてラッキー!身軽になって街歩きだ。

温泉街を目指す。格安で入れる公衆浴場もあったりして、やはり青森は温泉天国だと実感。しかし、見る限りやっていそうなお店も少なく、閑散とした雰囲気。駅から近いという点以外では、泉質も良いものの、特徴があるわけでもない。昭和ノスタルジーを感じるという点では良いが、もう少し歩いて楽しい街ができると面白くなりそうだが。
なんてことを、なかなか熱い温度の足湯に浸かりながら考えた。

駅に戻り、送迎車にのって本日のお宿・正観湯温泉旅館へ。
青森にはあまりゲストハウスの情報が少なく、ゲストハウスソムリエ・アーミーに相談してみたところ、ここはライダーさんの集まる宿で、夕食は食堂でみんなで交流しながら食べるスタイルだからおすすめだ!と聞いたため、ここに泊まることにした。

待ち合わせの目印として、長いひげを伝えていたので、一発で合流。
話していたら、僕が街歩きしていた時にも目撃されていたらしく、間違いなくこの人だ!と見当をつけていたらしい。まあなかなかこんな髭(現在44cm)いないだろうからね。

夕食までまだ時間があるので、まずはかけ流しの湯にどっぷりと浸かる。とても柔らかくて気持ちのいい湯だ。シャワーからも温泉水が出るので、湯量も豊富なのだろう。
内湯一つでシンプルな浴槽だが、かけ流しの湯であればもうこれで充分だ。

一旦昼寝を決め込んで、夕食の時間だ。
美味しいご飯を頂きつつ、居合わせた旅人さんで話が始まる。僕を含め、今日の夕食参加のゲストは4人。恐らく素泊まりだったり、夜遅いチェックインもあったりするのだろう。
仕事で時々来ているという方以外は、みなさんライダー。しかし、僕の隣に座った方は鉄道も好きだということで、元鉄道員だと明かすと、鉄トークで盛り上がる。

宿の方も会話に加わってくれるのがうれしい。特におかみさん、かなり昔のことも覚えているようで、ゲストハウスソムリエ・アーミーのことも数年前の訪問にも関わらず覚えている。ホニャラ常連・フジポンも10年以上前に泊まったらしく、流石に覚えていないか?と思いきや、しっかりとデータを残しており、それを見て記憶の片隅にはあるよ!とのこと…凄いな。

21時には一旦入浴を締めて、22時半までの清掃時間に入るとのことなので、それまでにもうひとっ風呂!と思っていたが、もう一人のライダーさんとのお話が盛り上がり、結局その時間は逃す。
東北方面はよく行くが、岐阜はまだ行ったことがない!鈴鹿F1の時にでもぜひ遊びに行くね!とまたの再会を約束した。

一日の〆は、清掃時間が終わった後の貸し切り一番風呂。
どっぷりとつかって一日の疲れを癒した。

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