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サイコロ切符の旅(その4)

奥八女を出発。途中、別れを惜しむかのように土砂降りの雨が。天空の地から下界へ降りる、別れの儀式かのようだ。
道中、楽しかった滞在を振り返りつつ、久留米へと向かう。
彼女たちは今晩、西日本最大級だという筑後川花火大会を見る予定なのだとか。
久留米市内で、GPSランナー・ナオキさん&福岡さんと合流。
丁度この日程で旅することが決まった後、ナオキさんも福岡へ行く!と投稿しており、それならばと会うことにしたのだ。入ったカフェは、八女茶を中心としたお茶を扱うカフェ。全国の茶葉の販売も行っている。



なんと、岐阜の油屋さんが作っているお菓子も扱っていてちょっとびっくり!
丁度、市内の高校生が課外学習の一環?で来ており、少し混雑していたが、その子たちが出て行ったあとは静かなもの。
お店の一角を占めて、九州談義やフランス談議に花を咲かせた。
ナオキさんもフランスに行っていることもあり、いろんな話が出来た。


市内を見渡す山へみんなで登ったりした後は、花火大会の会場近くでソフィー&メリナとはお別れ。
ふと気づくと、帰りの新幹線まであまり時間がない!
本当は途中でひとっ風呂浴びたり、ロードサイドでよく見かける、うどんを食べようか?とか思っていたものの、そんな時間はなさそう。

レンタカーを返して大慌てで博多駅へ向かい、食料を買い込んで新幹線に飛び乗ったのだ。

さて、飛び乗った新幹線は、博多を19時19分発、こだま868号。
最早、山陽新幹線では最古参となった、500系新幹線を使う列車だ。
今回、サイコロ切符ならばのぞみでも、さくらでも乗車できるのだが、あえて帰りはこの鈍足・こだまでゆっくりと帰ることにしたのも、この500系新幹線に乗るためだ。
新幹線最速、なんならギネス記録に載るほどのまさしく超特急としての名を轟かせた500系新幹線。見た目のカッコよさも、今に至るまでこれを超える新幹線は見当たらない。(個人的には)

しかしその全盛期はあっけないほど短く、JR東海による陰謀方針もあり、デビューから13年という短期間で、東海道新幹線からはN700系に押し出される形で撤退。現在は山陽新幹線で細々と、各駅停車のこだまとして働くのみに留まっているのだ。
元々、最盛期でも2時間に1本の割合でしか運転していなかったこともあり、のぞみとして走っているときに乗った機会は多分2~3回ぐらいと、僅かだ。
東海道新幹線から撤退するその日、丁度僕は名古屋駅ホーム係員として見送る立場にあり、大勢のファンに見送られながら入線してくる、綺麗に磨かれた先頭部が一際輝いて見えた覚えがある。

そんな500系の6号車。元々はグリーン車だった車両に座る。座席はそのまま、しかし普通車指定席料金で座れるお得な車両だ。
夕闇の中を疾走し、東へと帰路を行く。
福岡都市圏の通勤客の利用が目立つが、中にはそれなりに長距離を乗車する姿も。
確かにのぞみやさくら、みずほなどは早いが、少し時間がかかることを許容すれば、こだまも十分に移動の選択肢として上る。
割引切符も充実しているらしいが。

途中の広島駅では退避のため7分ほど停車。
ちょっと下まで降りて、売店にてアイスクリームを求める。ついでにお土産のもみじ饅頭も。
マツダスタジアムで開催された阪神×広島戦が終わったのか?カープのユニフォームを着たファンが途中駅で降りていくのを見る。
車内のテロップを見ると、阪神が勝ったようだ!最近強いな~~

そしてふと見たら、あれ?サンダーバードが全便運休?何があった?と思い、調べてみると、どうやら今庄周辺がドエライことになっているらしい。知人もいるので、大事になっていなければと思う。

パソコンで日記を書いたりしていたら、いつのまにか岡山。やけにたくさん人が乗ってくるな?と思ったら、この時間帯、岡山~新大阪の移動はこのこだま号が最速なのだ。

結局あっという間に新大阪着。およそ4時間の移動だが、急がなければ程よい時間。なかなか快適だなと思う。
途中駅で気晴らしに降りたりできるし、シートもゆったり使えるのが有難い。
新大阪では余韻に浸ることなく、大急ぎでおおさか東線乗り場へ。
なんせ、4分しか時間が無いので軽く駆け足。
余裕で乗り換えることが出来て一安心。鴫野駅から歩いて、本日の宿・君彩屋(きみどりや)へチェックインだ!

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