エモいってなんだろう

最近どこでも聞くようになった言葉「エモい」。みんな当然のように使ってるし、自分も頻繁に使っている。

しかし「エモい」の厳密な定義というものは不確定だと思う。みんな、なんとなくノリで、適当に「エモい」を使用する。

「エモい」ってなんだろう。別にエモーショナルの略だとかそんなことを聞きたいわけではない。具体的にどういうものに対して使われるのか。

自分は写真をよく撮るため、写真からアプローチしてみたい。

インスタグラムなどでよく「エモい」と評される写真には、フィルムカメラで撮られたものが多い。フィルム写真はなぜ「エモい」とされるのか。

最初は、昔の写真を思い出させて感傷的な気分にさせるから、だと考えていた。だが、別に今の若者はフィルムカメラよりもデジタルカメラが主流となっていた世代であり、フィルムに懐かしさを感じることはないはずで、それはなんとなく違うのでは、と考え直した。

最近自分の中で納得いった答えとして、フィルムは色が淡く写るから、というのがある。
例えば、記憶が「色褪せる」という言葉があるように、人間の記憶は時間が経てば経つほど彩度が低下していく。よほど衝撃的なことでない限り、見たままの鮮明さを保っている記憶というのは滅多にない。

その彩度の下がった記憶というのが、淡く写るフィルムと繋がって、懐かしさ、ひいては「エモさ」と繋がるのだろう。

つまるところ、「エモさ」とは彩度の低いものを懐かしむ気持ちなのである。


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