ドラッグストア従業員の独りごと「今度はトイレットペーパーか……」

マスクに続いてトイレットペーパーが買えなくなる。

ネットニュースで記事を見かけて「そんなバカな」とあきれました。

なんで？　現在の世界情勢と一体なんの関連性があるのか？　マスクの作りすぎでトイレットペーパーが作れなくなるってこと？　なんで？（二回目）

トイレットペーパーの原材料はパルプ＝再生紙で、マスクは「不織布（ふしょくふ）」と呼ばれる繊維を重ねたものが材料。別物です。

さらに大手紙製品メーカーは日本国内で生産しており、原材料も日本でまかなっている。

つまり全然関係ない。

なのにそんなニュースが流れるなんて、不安が蔓延している証拠なのかなあと情勢を透かしてみたり。

職場でも「そんなわけないのにね～」という話で終わりました。

お昼を過ぎたころ、お客様から「テレビで見たんだけどトイレットペーパーって買えなくなるのかい？」という質問がちらほら。

番組でも取り上げられたのかな？　変な情報流さないでほしいなあ……。

異変を明確に感じたのは夕方過ぎ。

トイレットペーパーばかり売れている。

気がつけば、ほとんどのお客様がトイレットペーパーを持って並んでいる。老若男女、ご家族様からおひとり様まで、みんな買っていく。ひとつじゃなく二つ三つまとめて（このときはまだ点数制限していません）

まさか、ニュースの影響……？

そして夜。

トイレットペーパー爆売れフィーバー状態は終わりません。むしろ加速。会社帰りの方々がとにかく買っていく。おかげで普段よりも忙しい。

紙つながりなのか、ティッシュペーパーも一緒に売れる。もう本当に意味が分からない連想ゲームになってます。

閉店前には商品棚がすっからかん。抱えていた在庫もすっからかん。

前日まで「こんなにトイレットペーパーの在庫抱えなくてもいいんじゃない」なんて思いながら倉庫整理をしていたのに……マジですか。

情報の真偽って関係ないんですね……。

根拠のないデマでも、みんなが信じれば現実になる。『ペルソナ2 罪』の噂システムや『虚構推理』の鋼人七瀬がリアリティを帯びてきます。

今回は「マスク不足で買えなくなる」前例もあるせいで、余計に不安が加速したのでしょう。店内には焦燥感が渦巻いていた気もします（後付け設定）

心配なのが問屋の品切れですね。何の助走もなくいきなり発注量が増大するので、対応しきれずどこかで欠品となる日が来るかもしれません。

生活必需品のトイレットペーパー、ティッシュペーパー。

二つがなくなると、マスク以上に困る方も多いでしょう。特に花粉シーズンは鼻がかめないとつらすぎる……へくしっ。

少しずつ買えないものが増え続けている現状。次は何が買えなくなるのか、日本はどこへ向かって進んでいるのか……不安が募るのも理解できます。

ニュースを見て状況を把握するのは必要ですが、鵜呑みにせず吟味することが重要であること。そして集団心理の怖さをしみじみ実感する今回の騒動。

早く色々なことが落ち着いてほしいなと願うばかりです。