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使い所が難しい PBR という指標

 株式投資を始めてから10年以上が経過しますが、有名な指標であるにも関わらず、イマイチ使い道がわからない PBR について考察してみます。

PBR とは?

 PBR は Price Book-value Ratio の略らしく、なんのこっちゃという感じです。別名株価純資産倍率とも言います。PBR は次の計算式で求められます。

PBR(倍)= 株価 / 1株当たり純資産(BPS)
PBR(倍)= 時価総額 / 純資産

 ピンときますでしょうか?私はピンときません。
 ちなみに、純資産は下記の式で求められます。

純資産 = 資産総額 - 負債総額

 純資産はバランスシート(B/S)の右下にあります。

 PBR は PER と並んで有名な指標であるにもかかわらず、体感的にあまりピンとこない指標ですね。一応、PBR は解散価値とも呼ばれ、PBR が 1 の場合に「時価総額 = 純資産」となります。そのため、PBR が 1 未満の時は「時価総額 < 純資産」となり、割安と判断されます。

 分からんですね。はい、私も分からないです。ピンときません。

PBR の使い道

 私は銘柄を選ぶ時、一応 PBR にも目を通すようにしています。まぁ、概ね 1.5 以下ぐらいなら良しとするか、ぐらいにしか考えていません。ただ「PBR が 0.8 だから買う!」みたいな使い方はしたことがなく、飽くまで安全性の指標として捉えることが多いです。PBR が 5 の銘柄だと、さすがに買うのを躊躇しますね。

 ただし、一度だけ PBR が指標として役だったことがあります。それはコロナショック時の、日経平均底値の判断です。コロナショック当時、日経平均は底抜けに株価が下落していきました。どこが底値か全く予想がつかなかった日々が続きました。その当時参考になったのが広木氏の記事でした。

ここから先のことを考えよう(マネクリ 広木氏 2020年3月13日)
https://media.monex.co.jp/articles/-/13597

 リーマンショック時の日経平均 PBR が 0.8 で、コロナショック時も 0.8 を付けた際が実際の底値でした。銘柄が異なると PBR も異なるので、一概に 0.8 が目安にはなりませんが、日経平均だけ考えると、0.8 は一つの目安になると考えられます。
 PBR はこのような下落時の底値を知る目安として使うことができる可能性があります。

まとめ

  • PBR は重要指標でありながら、あまりピンとこない

  • 「PBR 1.5以下なら良しとする」という安全性の指標として使えるかも

  • 暴落時の日経平均は PBR 0.8 ぐらいが底値の可能性あり

 メインで活躍する指標ではありませんが、参考にはなると思うので有効利用していきたいですね。


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