詩172 ピロシキと2人
今夜はこんにゃくを作る
気まぐれにボールを取り出して
分からないやり方を
友達と議論する
ギロチンで切ろうかとか
孫の手で練ろうかとか
今夜は疲れそうだ
惑わされた友達との議論は
いつでも不毛に終わる
結局ピロシキを作ることにして
角砂糖を10個だけ用意した
”専門家”からすれば
耳がダンボになって腫れ上がるほど
意味が不明だ
夜が更けて
仕上がったのは1つか2つ
時間に追われ 夢に追われ
得られるものはいつも不満足
ロシアの片隅で
震えながら窓の外
ピロシキを作る2人が
おぼろげに映る
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