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君は君なりのBurberrysを持っているか。

バーバリーが好きだ。
いつからかと聞かれれば、ミーハーの僕は昨今の80s、90sの流れで好きになったとハッキリ言える。ミーハーだから。
人が着てるものは良く見える。隣の芝も遠くの芝もいつも青い。
自分の芝だけが所々貧相だ。

と言うかそもそもバーバリー嫌いな人なんていないだろう。
嫌いって人は恐らく「流行っているから」「皆着ているから」っていう理由と思う。知らんけど。全員がそうかは分からんけど。
ある。そういう時期は。もう過ぎた。ミーハーという言葉を隠れ蓑に我慢を辞めた。


そんな僕は最近シャツを手に入れた。それがこれ。

バーバリーと言ったらノバチェックだろう。
キャメルに黒赤白のラインで構成されたデザインの物、それが一番ポピュラーだ。
バーバリーチェックとして商標登録されていて、別名「ヘイマーケットチェック」「バーバリークラシックチェック」とも呼ばれている。
ヘイマーケットチェック?何それ?誰が呼んでんの?


流行りもあって値段が高いから持っていないが、僕はこのブラックレーベルチェックもとても好きだ。
シックな色味が単純に格好良いと思う。

勿論胸にはバーバリーのホースマークが入っている。

バーバリーが好きで持っている人がいたら分かると思うけど、このロゴはかなりレア度が高い。僕自身初めて見た。
ホースマークは大体が

これなのだ。
しかもこのシャツの凄いところは、ブラックレーベルチェックは2000年代に入ってから作られたのにも関わらず

タグから見るになんと90年代の物なのである。
Burberrysと書かれているタグは90年代までなのだ。

しかもロデオクラブとある。
プロ―サムやゴルフなんかは聞いたことあるけどロデオクラブってラインがあったことに驚いた。
もうめちゃくちゃレアである。生地も厚めのネル素材のようでアメカジ感が強い。凄いものを見付けてしまった。



気付いたと思う。そう、これはBurberrysではない。Blueberrysなのだ。
バーバリーではなく、ブルーベリーズ。
思い切りバーバリーに寄せた偽物である。

バーバリーは偽物が沢山ある。デザインは勿論、タグから何から全部似せて作っているものはあるのだが、
こいつのやってんなってとこは、ギリギリ違うタグのフォント、ホースマークのモッチャリ感、バーバリーチェックにプラスした申し訳ない程度の線。
訴えられても「いやいや、これオリジナルですよ、よく見てくださいよ」と言えるくらいのギリギリを攻めている所である。

そのブート感が気に入ってしまい手に入れた。
子供のような不完全さに愛着が湧いてしまったのだ。

偽物は最低である。それは間違いない。
でもこれは偽物と言えるだろうか。
いや、偽物だよ。めちゃくちゃ寄せてるし。

そうなんだけど、以前これと同じBlueBerrysの、これもまた思い切りノバチェックのマフラーを見付けて「ウケる!」と見逃し、そこからずっと気になっていた。
「あれ?気にしてなかったけど、もしかしたら好きかもしれない…」という感情に苛まれたことは無いだろうか。僕はある。それがブルーベリーズだ。

そうして時間を経てまた出会った。買うしかないと思った。そして買った。
恐らく着ることは無い。なぜなら僕はちゃんとした物を持っているのだ。

比較して見てみるとBlueBerrysは粗さが目立つ。気がする。
良いワインを飲んだ後に安物を飲んで「やっぱ違うなぁ」って思うほどの素人臭い意見だから、タグ変えられたら分からないかもだけど。

でもせっかく手に入れたし気が向いたら、向くようなことがあれば着ようと思う。愛がある事には変わりないのだ。

しかし思うのだがこういったものも初めは新品で店で売られていると考えたら、一体どこで売っているのか。不思議である。
時々リサイクルショップや古着屋、フリマなんかで見付かったりするから気にしてみて欲しい。

そして手に入れたら、見せ合いっこしよう。

夢の一つに自分の書く文章でお金を稼げたら、 自分の書く文章がお金になったらというのがあります。