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君が一番素敵だよ


娘の保育園の上履きが少し小さくなってきたら買い換えようとした。

娘に「何色が良い?」と聞くと意外な言葉が返ってきた。


「黄色」


どんな物でも「ピンク!」と答えるはずの娘だったからその訳を聞いてみると、保育園に黄色の上履きを履いているお友達がいるとのことだった。

妻は「同じが良いの?同じ良いね」と娘に伝えていたけれど、僕は少しの違和感を感じたから娘にこう聞いた。


「その子のこと好きなの?」


すると娘は神妙な顔になって

「今は少し苦手。おままごと、私だけ入れてくれなかった」

と答えた。


始めはいじめ?と思ったけれど、よくよく聞いてみると、そのお友達が使っている最中のおもちゃを娘が使おうとしたのを「嫌だ」と言われたとのことだった。

でも娘にとってはその「嫌だ」という言葉が辛かったようで、その子と同じ色の靴を履くことで「気に入ってもらおう」としていることが分かった。


僕にも同じような記憶がある。

友達に気に入ってもらいたくて無料の映画券を4人の友人にあげて、映画館にもののけ姫を見に行った記憶。

でも、そんな相手にとって都合の良いことをしたところで結果は良い方向には動かない。むしろ利用できる相手として見られることもある。


僕はある時期から自分が素敵であれば人は寄って来てくれると悟った。そして来てくれた人を大切にすることの方が、都合の良い人間になるよりも深く人と知り合うことができる。


だから子どもにこう伝えたい。

君が一番素敵だよ


でも保育園という現場で生活をしているのは子どもだし、そこに介入するのは良くないと思うし難しい話。

だから、家の中だけは自分らしく生きて欲しいと願う。


今回のことで黄色の素敵さに気がついてくれれば、それはそれで良かったのかなと思うようにもしています(笑)


父 竹鼻良文

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