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【10月】鹿島アントラーズ定例報告

ーここはとある路地裏にある秘密結社。そこでは今日も月一での定例報告の会議が行われているのでした…

7月度~9月度議事録

定例報告

ボス
では、今月も定例会議を始めていこうと思う。特派員、今月の鹿島アントラーズについての報告をよろしく頼む。

特派員
はい、まず最初に今月の試合結果と主なトピックスをご覧ください。

鹿島アントラーズ 10月の試合結果
・10/3 J1-20 G大阪戦(A) ●0-2
・10/10 J1-21 横浜FC戦(H) ○3-2
・10/14 J1-22 鳥栖戦(A) ○2-0
・10/18 J1-23 札幌戦(A) ●0-1
・10/21 J1-33 神戸戦(A) ○3-1
・10/24 J1-24 広島戦(H) ○1-0
・10/31 J1-25 名古屋戦(H) ●0-2
鹿島アントラーズ 10月の主なトピックス
・白崎凌兵が全治2か月の負傷
・船橋佑のトップチーム昇格が内定、2種登録も完了
・アウェイゲーム観戦が解禁

ボス
10月は4勝3敗か…。ものすごく悪い成績という訳ではないが、しかし上に行ける勝負どころで落としてしまったからか、もったいないイメージが強く残るな…。

特派員
はい、こちらが決定機をことごとく逸したG大阪戦はともかく、札幌戦と名古屋戦は内容でも良いとは言えませんでしたからね…。その辺が気になるところではあります。

主導権を握れない理由

ボス
勝った試合とて、横浜FC戦は15分までに2失点したり、他の試合でも相手のペースで進む時間が短くなかったりと、ここ最近は中々鹿島が主導権を握り続ける試合があまりないな。その辺はどう考える?

特派員
鹿島としては取り組んでいることに変わりはないと思います。攻撃ではボールをポゼッションしつつも、狙える時は縦に速い攻撃でゴールを狙う。守備では高い位置からプレッシングを掛けてボールを奪い、奪えばすぐさまカウンターを仕掛ける。ただ、ここ最近の試合はこれらのことを漠然とこなしている印象も正直あります。

ボス
漠然とこなしている?どういうことだね?

特派員
何と言いますか…、特に守備に関してなんですが、守り方にあまり変化がなく、相手のここは抑えないといけないというポイントを必ずしも抑えられている訳ではないんですよね…。相手によって攻撃や組み立てのやり方は当然変わってくるわけで、それに応じてこちらも守り方を微調整する必要があると思うんですが、ここのところそのあたりがおざなりになっているのではと…。

ボス
うーむ、横浜FC戦では手塚康平選手、札幌戦では福森晃斗選手が攻撃の起点になっていたが、彼らを抑えられなかったところで主導権を握られてしまっていたからな…。原因としてはどういうものが考えられるかね?

特派員
やはりこの過密日程の中でシーズン終盤戦を迎えているので、疲労は無視できないかと…。他のチームを見ていても噛み合いが悪くて、あっさりと負けてしまうというケースは散見されます。そんな状況の中で、まだ鹿島にはACL出場権や天皇杯出場権の可能性といった上位にいける可能性が残されているとなると下手にインプットをさせるよりも、目の前の試合に勝つためにコンディションを整えて、コンセプトを再確認した方が勝てる可能性は高い、という考え方は決して不思議なものではありません。

ボス
この辺の課題は来季に継続していきそうだな。

認知の疲労とは

ボス
ただ、不思議なのが日程間隔が詰まっている時ほど戦績が良いということだ。10月も負けた3試合は中3日~中6日空いている中での試合だが、中2日で迎えた試合は2試合とも勝っているのだよ。これは不思議じゃないかね?

特派員
もちろん相手によるところは大きいと思いますが、個人的には今季の鹿島は連戦の疲労というよりは主導権を握っているかそうでないかによる、認知の部分での疲労が戦績と関わってくるのではないかと考えています。

ボス
認知の疲労?それはどういうことだね?

特派員
今季の鹿島は昨季までと違ってリアクションよりアクションの要素の強いサッカーを志向しています。相手がこう動いたからこう対応するではなくこちらが先に動くことで相手に対応を強いる、というものです。この場合、こちらが先に動くことはあらかじめ想定できているものであるので、もしそれが上手くいった場合はこちらの思い通りに動くことが出来ますよね?

ボス
たしかに、そうだな。

特派員
仕事でもなんでもそうですが、予定通りに進捗が進んでいる場合はあまり疲労は感じないし、その疲労は予想された範囲で収まると思います。では、もし進捗が遅れたり、ズレたりした時はどうなりますか?

ボス
その対応に追われることになるな。場合によっては、残業や休日出勤もしてもらわないといけなくなるかもしれん。

特派員
そうなると当然疲労は溜まっていきますよね?今の鹿島はこうした疲労が溜まるような試合の戦績が良くないのだと思います。自分たちのペースで進められている時はあまり疲労も感じないけれど、相手のペースになっている時は普段より疲弊してしまうし、そのせいで試合終盤の大事なところでパワーを注ぎ込むことが出来ない。今の鹿島は主体的に動くようになった分、こうした部分の疲労の有無がより顕著に響くチームになったのだと、私は考えます。

ボス
なるほど、いかに主導権を握って自分たちのペースで試合を進めるか。そのことが疲労の度合いにも繋がってくるし、最終的にチームの勝敗に関わってくるという訳か。では、その疲労をなるべく削るためにはどうしたらいいと思う?

特派員
それが冒頭の主導権を握れない理由に関わってくるという訳です…。

ボス
堂々巡りという訳か…。

10月のチームMVP

ボス
では、今月も月間MVPを選んで総括といこうか。

特派員
はい、今月選ぶのは犬飼智也です。

ボス
センターバックとして10月は7試合全てフル出場で1得点か。選んだ理由を聞かせてくれるかね?

特派員
チームとしての失点数は決して少ないとは言えないのですが、犬飼自身の安定感は抜群のものがあると思います。対人で負けることはほとんどなくなりましたし、空中戦にも滅法強いです。正直、今の鹿島の守備陣は彼抜きでは考えられなくなってきました。

ボス
たしかに、パトリックに空中戦でほとんど全勝だったのには驚いたな…。

特派員
あとは組み立ての部分での貢献度も非常に高いです。パス精度の高さもそうなんですが、何より判断が的確です。パスを出すのか、ドリブルで運ぶのか、ゴール前まで攻めあがるのか。そうした状況判断で彼にはほとんどミスがありません。

ボス
たしかに、今や鹿島の攻撃の第一歩は犬飼から始まっていると言っても過言ではなさそうだな。では、11月の展望も述べてくれたまえ。

特派員
とりあえず、ACL出場権である3位以上、とくに天皇杯出場権を持つ2位を目指すならもうこの先落とせる試合はありません。次節は首位川崎フロンターレが相手と非常に厳しい戦いになるのは承知の上ですが、今季の総決算と目論んで勝ちにいくべきでしょう。

ボス
ポイントとしてはどの点が挙げられるかね?

特派員
立ち上がりだと思います。ここ最近の鹿島は入りで躓いてしまったり、ワンチャンスで失点してしまったりするケースが目立ちます。横浜FC戦のようにそこから巻き返して逆転できる試合はそう多くない、ましてや川崎F相手なら尚更、と考えればやはり主導権を先に鹿島が握る、失点しない、最初のチャンスで点を取る。こうした当たり前ともいえることを、改めて再徹底する必要があると思います。

ボス
今季の順位を左右する大事な月となりそうなことは間違いないな。

特派員、ご苦労だった。引き続き、調査にあたってくれたまえ。

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