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鹿島アントラーズの来季に向けての補強ポイントと来て欲しい選手を考えてみた


昨日で公式戦全60試合を終えて、鹿島アントラーズも今日からつかの間のオフシーズンに突入である。来季こそリーグ戦のタイトルを獲るため、さらなる高みを目指すため、にもこのオフシーズンでのレベルアップは必須材料だ。そして、そのレベルアップの手助けとなるのが、戦力補強である。

ただ、今オフの鹿島は大きくは動けないと筆者は考えている。昨年度決算は赤字なことに加え、今季に入る前のオフは選手の放出をほとんど行わずに、内田篤人をはじめとした即戦力選手たちを獲得。夏のマーケットでも、3人の選手を放出したものの、チョン・スンヒョンとセルジーニョを獲得している。ACL優勝を果たしたとはいえ、2年連続でリーグ戦のタイトルを逃したことから、DAZNマネーも王者川崎Fと比べれば決して多くはない。また、一番のお金の使いどころであり違いをつけられる外国籍選手の補強も、現状所属している外国籍選手5人が全員確実な戦力として計算されていることを考えれば、枠から漏れてしまうようになる補強には踏み切らないと思っている。

単純な収支計算であまりプラスが大きいとは言えない現状、スポンサーに頼らないクラブとしての姿勢も含めて考えれば、今季も行うとするならばピンポイントでチームのプラスになる日本人選手、それも即戦力でありつつ伸びしろのある選手に絞られてくるのではないだろうか。

GK

補強の必要性:低

クォン・スンテが守護神として健在で契約が残っていること、曽ヶ端も控えていること、さらに沖や山田(ユース所属)といったユース育ちの有望株がいることを考えれば、GKのポジションは一つだけということを考えても、即戦力の補強の可能性は低いだろう。柏の中村航輔のような選手は今オフの狙いどころになりそうだが、彼を含めクォン・スンテと曽ヶ端の3人のうち誰か1人がベンチにも入れない状況は、チームとして好ましいとは言えないだろう。

CB

補強の必要性:中

昌子の移籍が濃厚な今、チョン・スンヒョンと犬飼、町田に加え高卒ルーキーの関川が加わることになるこのポジション。戦力として計算出来るのが3人のみ、さらにチョン・スンヒョンは韓国代表でシーズンインの合流が遅れることが確実なことを考えると、即戦力の選手を1人補強しておきたい状況だ。
望むのは、まず守備範囲の広さと対人の強さ、高さといったCBの基本となる能力の高さが第一、そして繋ぎでも貢献出来てボールを運べる能力が第二となるだろう。

来て欲しい選手

立田悠悟(清水エスパルス)

2年目にして清水でレギュラーを掴んだ若きDF。今季は右SBとして起用されたが、本職はCB。189cmの恵まれた体格を活かした高さに加え、キック精度の高さも武器。ユースの先輩である犬飼がいることもプラス材料になるのではないだろうか。

新井一耀(名古屋グランパス)

順天堂大出身なので来季加入する名古の先輩にあたるCB。今季は昨季負った大ケガの影響や夏場のチームの補強によって、ポジションを掴めない時期が長かったが、185cmの高さに加え、ビルドアップ能力の高さもピカイチ。リスク管理の拙さが見られるのは気になるが、今の鹿島のポジションに割って入れるだけのポテンシャルを持つ選手だ。

SB

補強の必要性:低

右は内田、西、伊東。左は山本、三竿雄、来季加入する佐々木。さらに両サイドこなせる安西と小田を擁するチームでも屈指の厚さを誇るポジションだ。小田がどちらかという右サイド向きなこと、安西をアタッカーの位置で使うことを考えると、左サイドがやや心許ないようにも思えるが、日本サッカー界全体で左利きのSBが不足気味なことを考えても、三竿雄の復活とルーキーの佐々木に期待したい。

ボランチ

補強の必要性:中

現状ではレオ・シルバ、三竿健、永木、小笠原、久保田が務めるこのポジション。さらに来季はここに名古と平戸が加わる。若干年齢層が高めで三竿健の海外移籍のことを考えると不安もなくはないが、現状でも十分に選手は揃っているポジションである。ただ、名古が即戦力とは言えルーキーなこと、久保田がこの4年戦力になりきれてないことを考えれば、ゲームメイカータイプのボランチを加えてもいいのではないだろうか。仮に加えられれば、名古や平戸を2列目で使うことも可能になってくる。

来て欲しい選手

手塚康平(柏レイソル)

柏では控えに回る機会も多かったが、キック精度の高さに加え、ポジショニングの良さでボールを引き出し、そのまま前を向いてパスを供給出来る、そのプレーは派手とは言えないが、今の鹿島にはぜひとも欲しいプレースタイルの選手である。チームに少ない左利きというのも、プラスポイントである。

大山啓輔(大宮アルディージャ)

石井監督率いる大宮でボランチの主軸として起用されていたのが彼。状況判断に優れたプレーやパスセンスの高さ、さらにボール奪取力も低くなく、総合力に優れたボランチで、かつて鹿島で中心だった柴崎岳に似たタイプのボランチと言えばいいだろうか。まだ23歳と伸びしろも十分だ。

2列目

補強の必要性:高

遠藤、安部、レアンドロ、中村、田中。さらに安西や土居、山口に復帰する平戸らもプレー可能と人材は揃っているこのポジション。ただ、安西と安部以外で守備を固めた相手を切り裂けるドリブラータイプがあまりおらず、テクニックで相手を抜き去るタイプで近いうちの欧州移籍の可能性もCWCで浮上してきた安部のことも考えれば、爆発的なスピードなど個の力を持つ選手を加えておきたい。

来て欲しい選手

伊東純也(柏レイソル)

日本代表でもその力を発揮する右サイドアタッカーだ。爆発的なスピードを活かしたドリブルで相手を切り裂き、チャンスに絡むそのプレーは鹿島も何度も苦しめられてきた。縦の突破だけでなく、カットインしてからの左足シュートなど、プレースタイルの幅も広げつつある。移籍金は高額との報道が出ているが、柏のチーム事情も考えればここが狙いどころの選手。仲のいい土居あたりに口説き落としてもらいたい。

和泉竜司(名古屋グランパス)

名古屋ではボランチやSB、さらにはCBとポリバレントにこなしてきたが、元々はアタッカーが本職の選手。テクニックとスピードを併せ持ったドリブルを武器としているだけでなく、攻撃に関わる能力全てがハイレベルのジーニアスである。

FW

補強の必要性:高

鈴木、セルジーニョ、土居、金森、山口が主に務めるこのポジション。加えて、ユースから有馬も昇格する。エースに成長した鈴木や万能型のセルジーニョ、トップ下としても振る舞える土居とタイプも多士済々だが、鈴木が不在になるとクロスのターゲットがおらず、ビハインドになると引いた相手を崩すのに苦労するシーンは今季何度も見てきた。また、鈴木以外に最終ラインと駆け引きして裏を狙う選手があまりおらず、引いてボールを受けたがる選手も多いことから、前線のターゲットマンもしくは裏抜けの上手い選手が欲しいところだ。

来て欲しい選手

瀬川祐輔(柏レイソル)

今季柏で9ゴールとJ1キャリアハイの数字を残したストライカー。11月の鹿島戦でも2ゴールを奪っている。裏抜けに優れているだけでなく、170cmと小柄ながら身体能力が高く、クロスに合わせるのも上手い。上昇志向の強さもプラス材料だ。

渡大生(サンフレッチェ広島)

J1初挑戦となった今季はポジションを掴めず、1ゴールと苦しんだが、2016シーズンはリカルド・ロドリゲス監督率いる徳島で23ゴールと日本人得点王にもなった男。身体能力とゴールへの嗅覚に優れ、ゴールパターンも多彩だ。守備意識も高く、ここ数年の鹿島が理想とする前線からのアグレッシブな守備にも合いそうだ。

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