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2023シーズンのJ1全チーム陣容チェック

※1月5日時点

北海道コンサドーレ札幌

OUT
FW興梠慎三(→浦和)
MF高嶺朋樹(→柏)
MF井川空(→岡山)
GK中野小次郎(→金沢)

今季もミシャ体制で臨む中で、主力の流出は興梠と高嶺の2人。ボランチと最終ラインで欠かせなかった高嶺の流出は痛手だが、ボランチに小林、最終ラインに馬場を加えたことで穴埋めはできたか。また、シャドーには浅野が加入。現有戦力とはタイプが違うため、幅が広がりそう。何より大きいのは、ク・ソンユンの復帰。かつての守護神が帰ってきたことで、キーパー陣の充実度は一気に増した。シャビエルの去就が未定だが、前線の人員は飽和気味であることから、そこまで痛手ではないか。

鹿島アントラーズ

OUT
GK山田大樹(→岡山)
DFブエノ(→契約満了)
DF林尚輝(→東京V)
MF三竿健斗(→CDサンタ・クララ)
MF和泉竜司(→名古屋)
FWエヴェラウド(→ECバイーア)

岩政体制2季目を迎えるに向けて、積極補強を敢行。CBに昌子と植田が復帰、その他にもサイドに藤井、前線に知念、ボランチに佐野を加え、垣田と染野の武者修行組も帰還させた。三竿と和泉の流出は痛手だが、前者においては佐野が穴埋めとなれるか。懸念としては、全体で34人、FWだけで6人と大所帯になっているので、スカッドとしては飽和気味になっている点。

浦和レッズ

OUT
DF工藤孝太(→藤枝)
MF江坂任(→蔚山現代FC)
FWキャスパー・ユンカー(→名古屋)
FW木原励(→長野)

ポーランド人のマシエイ・スコルツァ新監督を迎えたが、今のところ出入りは最小限に留めている。主力の流出はここまでユンカーと江坂だけで、前線には興梠が復帰したのと、熊本で結果を残した髙橋が加入。CBは岩波の海外移籍が噂されているが、新外国人の加入で穴埋めが予定されており、また左SBに荻原が復帰して、層が厚くなっている。各ポジションに実力者が揃っており、明本のようなユーティリティもいることから、陣容としては整っていると言える。あとは、シャルクやリンセンといった助っ人たちの稼働率を上げられれば。

柏レイソル

OUT
DF高橋祐治(→清水)
DF北爪健吾(→清水)
DF染谷悠太(→引退)
DF大南拓磨(→川崎F)
DF大嶽拓馬(→愛媛)
DF上島拓巳(→横浜FM)
MF大谷秀和(→引退)
MFドッジ(→サントスFC)
MF山田雄士(→栃木)
FW森海渡(→徳島)

引き続きネルシーニョ監督が指揮を執る中、積極補強を敢行し、出入りの激しいオフとなっている。最終ラインでは大南、高橋、上島と主力が流出。立田、ジエゴ、片山と即戦力は加えたものの、センターバックの層が薄くなっており、昨季の3バックから4バックに変える可能性も。ただ、中盤から前は戦力アップに成功。ドッジと山田雄が抜け、大谷が引退したものの、高嶺、仙頭、山田康が加入。さらに、元ブラジル代表のルーカス・リマの加入まで噂されており、中盤のアタッカーは多士済々である。

FC東京

OUT
GK波多野豪(→長崎)
GK林彰洋(→仙台)
DF岡崎慎(→熊本)
MF三田啓貴(→横浜FC)
MF紺野和也(→福岡)
MF品田愛斗(→甲府)
MF梶浦勇輝(→金沢)
MF安田虎士朗(→栃木)
FW山下敬大(→湘南)

アルベル体制2季目を迎える。紺野と山下が抜け、フェリッピも退団濃厚なのは戦力ダウンだが、前線には仲川とペロッチを補強して穴埋めに成功。さらに、中盤には小泉、左SBには徳元を加え、充実度をアップさせた。どのポジションにもレギュラークラスが2名はいるということで、選手層は確実に厚みを増している。

川崎フロンターレ

OUT
GK丹野研太(→岩手)
DF谷口彰悟(→アル・ラーヤンSC)
FW知念慶(→鹿島)
FW宮城天(→長崎)
FW五十嵐太陽(→山口)

鬼木監督で7年目を迎える。キーパーは2ndの丹野が退団したものの、上福元を加えて戦力アップに成功。前線では知念と宮城が流出したが、瀬川の獲得と宮代の帰還で穴埋めはできたと言える。問題は最終ライン。CBも右SBもできる大南を加えたが、キャプテンの谷口の退団の影響は大きく、穴が埋まったとは言い難い。ユースからの昇格組含めた現有戦力の奮起がないと、苦しくなるだろう。

横浜F・マリノス

OUT
GK中林洋次(→南葛SC)
DF岩田智輝(→セルティックFC)
DF西田勇祐(→長野)
FWレオ・セアラ(→C大阪)
FW仲川輝人(→FC東京)

マスカット監督3季目。前線ではレオ・セアラ、仲川が抜けたが、井上と植中を補強。前任者より実績では不安が残るが、2人とも穴を埋められるだけの実力者である。ただ、ボランチとCBをハイレベルでこなしていた昨季MVPの岩田が抜けた影響は大きく、CBには上島を加えたが、現状では戦力ダウンは否めない。

横浜FC

OUT
DF高橋秀人(→契約満了)
DF亀川諒史(→福岡)
MFハイネル(→トンベンセ)
MF松浦拓弥(→契約満了)
MF齋藤功佑(→東京V)
MF田部井涼(→岡山)
MF中村俊輔(→引退)
FWクレーべ(→契約満了)
FW山谷侑士(→未定)
FW渡邉千真(→契約満了)

四方田監督就任1年目、1年でのJ1復帰を決めて3度目のJ1挑戦となる。主力クラスでは最終ラインの亀川、中盤のハイネルと齋藤に田部井、前線の渡邉がチームを離れている。その中で最終ラインには吉野とンドカ、中盤には井上と三田に栃木でプレーした経験のあるユーリ、サイドに橋本、前線には坂本、新井、高井、新外国人のピントと即戦力を補強。派手さはないものの、着実に戦力アップを果たしている。昨季途中加入の助っ人たちや特別指定で試合出場した近藤がさらに稼働できれば、それも大きなプラスになる。

湘南ベルマーレ

OUT
DF福島隼斗(→栃木)
DF石井大生(→ヴィアティン三重)
MF古林将太(→福島)
MF米本拓司(→名古屋)
MF高橋諒(→岡山)
FWウェリントン(→契約満了)
FW瀬川祐輔(→川崎F)

山口監督3季目を迎える。前線ではウェリントンと瀬川が退団した代わりに、山下を獲得。また、米本がレンタルバックで抜けており、古林や高橋が抜けたサイドには小野瀬を迎え入れた。さらに、谷が抜けたキーパーには、韓国代表のソン・ボングンを補強。中盤から後ろは層は厚くないものの、抜け目なく人員を揃えている印象だ。懸念は前線。町野の海外移籍の可能性を考えると、即戦力が他に大橋と山下だけ、というのはやや不安が残る陣容である。

アルビレックス新潟

OUT
FWアレクサンドレ・ゲデス(→契約満了)
FW矢村健(→藤枝)

昨季のJ2王者は、松橋監督2年目で6年ぶりのJ1へと挑戦する。今オフの動向はかなり静かだ。ゲデスと矢村がチームを離れたものの、主力の流出はゼロ。ただ、補強も最終ラインのマルチロールである新井と町田で結果を出した太田の2人のみ。それでも、現有戦力で戦えるほどの選手構成はされており、その自信があるが故なのだろう。懸念点は、ケガがちな面々が散見されるところか。彼らの稼働率が低いようだと、苦しくなる。

名古屋グランパス

OUT
GK渋谷飛翔(→甲府)
DFチアゴ(→未定)
DF宮原和也(→東京V)
DF吉田豊(→清水)
MF仙頭啓矢(→柏)
MFレオ・シルバ(→契約満了)

長谷川監督2年目を迎える。動きとしては比較的静かで、レオ・シルバと仙頭が抜けた中盤は和泉と米本の帰還、山田の加入で穴を埋め、チアゴが抜けた最終ラインには野上が加入した。さらに、得点力不足に苦しんだ前線には浦和からユンカーを迎え入れた。ただ、3バックになって出場機会が減っていた宮原や吉田が抜けており、WBの層が薄くなっている点はマイナスと言える。

京都サンガF.C.

OUT
GK上福元直人(→川崎F)
DF本多勇喜(→神戸)
DF長井一真(→水戸)
DF荻原拓也(→浦和)
MF武富孝介(→甲府)
MF中野桂太(→徳島)
FWピーター・ウタカ(→甲府)
FW田中和樹(→千葉)
FW大前元紀(→契約満了)

残留を果たし、来季は曹貴裁体制3年目でJ1復帰2年目を迎える。前線ではチーム得点王のウタカが退団したが、パトリック、一美、木下と即戦力を確保。戦力アップに成功した。中盤でも武富が抜けたが、平戸が加入して、谷内田もレンタルバック。穴埋めはできている。最終ラインでは荻原、本多と左SB2人が抜けたところに三竿を補強。CBにはイヨハが加わり、層が厚くなった。懸念点はキーパー。守護神上福元の穴埋め補強ができておらず、若原ら現有戦力の奮起に期待したいところ。

ガンバ大阪

OUT
GK加藤大智(→契約満了)
DF昌子源(→鹿島)
MF小野瀬康介(→湘南)
MFウェリントン・シウバ(→契約満了)
MF齊藤未月(→神戸)
FWレアンドロ・ペレイラ(→契約満了)
FW坂本一彩(→岡山)
FWパトリック(→京都)

なんとか残留を果たし、今季からは徳島を率いていたポヤトス新監督が指揮を執る。その中でパトリックら助っ人3人と小野瀬や昌子、齊藤といった主力が退団。キーパーには谷が復帰して東口との競争になりそうだし、最終ラインは佐藤を戻して、長崎から江川が加入。さらに、右SBには山形からU-21日本代表の半田が加入予定。中盤から前の補強と呼べるのは、サイドアタッカーの杉山とチュニジア代表FWのジェバリ。ここに噂されているイスラエル代表ボランチのネタ・ラヴィの加入が決まれば、現状で物足りなさのある選手層が厚くなるはずだ。

セレッソ大阪

OUT
DF丸橋祐介(→BGパトゥム・ユナイテッドFC)
MFチャウワット(→BGパトゥム・ユナイテッドFC)
FWアダム・タガート(→パース・グローリーFC)
FWブルーノ・メンデス(→デポルティーボ・マルドナド)
FW山田寛人(→仙台)

小菊体制3年目を迎える。今季も4-3-3と4-4-2を併用していくことになりそうだ。前線ではタガートとブルーノ・メンデスの両助っ人に加え、山田が抜けたが、レオ・セアラとクルークスというJで実績のある助っ人たちの確保に成功し、藤尾も武者修行から帰還。中盤には石渡や大迫といった将来有望な高卒ルーキーが加わり、最終ラインこそ生え抜きの丸橋が抜けたが山中と舩木で賄えていたため、大きなダメージはない。松田のバックアップも毎熊や進藤を回すことになりそうで、前線の一発への期待が増したことを考えると、戦力アップと言ってもいいかもしれない。

ヴィッセル神戸

OUT
GK飯倉大樹(→契約満了)
DF小林友希(→セルティックFC)
DF槙野智章(→引退)
DF櫻内渚(→今治)
MF郷家友太(→仙台)
MF井上潮音(→横浜FC)
MF小林祐希(→札幌)
FWボージャン・クルキッチ(→契約満了)
FW藤本憲明(→契約満了)

昨季再登板した吉田監督が引き続き今季も指揮を執る。ここ何年かはビッグネームの獲得で移籍市場を賑わせていたが、今年は親会社の赤字もあってか、ここまで補強は本多、井出、齊藤くらいとかなり静か目で、あとは全て新卒。一方で主力の流出は少なくなく、キーパーの飯倉、最終ラインでは小林友や槙野、中盤では小林祐、郷家、井上がチームを離れている。キーパーには新外国人のウーゴ・ソウザの加入が噂されているが、レギュラークラスにオーバー30が多いことから稼働率でも不安があり、このままだと厳しいオフになりそうだ。

サンフレッチェ広島

OUT
DF野上結貴(→名古屋)
DF今津佑太(→長崎)
MF藤井智也(→鹿島)
MF浅野雄也(→札幌)

ルヴァン杯王者は、スキッベ体制2季目を迎える。大きな動きはなく、最終ラインは野上と今津が抜けたところを、大卒ルーキー2人で頭数を揃えた。彼らと住吉が奮起しないと、主力組の負担が大きくなってしまうことが懸念か。中盤では浅野とサイドアタッカーの藤井が抜けたところで、左サイドの職人である志知を補強。穴埋めは果たしている。運動量の多いスタイルの中で、選手層は厚くないだけに、指揮官のマネジメントが問われる。

アビスパ福岡

OUT
GK杉山力裕(→引退)
DF志知孝明(→広島)
DF輪湖直樹(→契約満了)
DF熊本雄太(→山形)
MFジョルディ・クルークス(→C大阪)
MF北島祐二(→東京V)
FWフアンマ・デルガド(→長崎)
FW渡大生(→徳島)
FW東家聡樹(→契約満了)

長谷部監督4年目の今季もJ1で戦う。だが、今オフでは主力が多く流出。前線のフアンマ、渡や2列目のクルークス、SBの志知や輪湖が退団。一方で、前線に佐藤、2列目に紺野を加え、SBには亀川が復帰。計算できる戦力を増やしたが、それでも2列目とSBの層の薄さは否めず、この部分の追加補強が望まれるところ。

サガン鳥栖

OUT
GK深谷圭佑(→契約満了)
DFジエゴ(→柏)
DFパク・ゴヌ(→浦項スティーラーズ)
MF相良竜之介(→仙台)
MF湯澤洋介(→契約満了)
MF小泉慶(→FC東京)
FW宮代大聖(→川崎F)
FW梶谷政仁(→秋田)
FW荒木駿太(→町田)
FW垣田裕暉(→鹿島)

川井体制2年目を迎える。前線では垣田や宮代といったレンタル組が抜けた代わりに、経験値十分の富樫や若き横山、樺山、藤原が加入。小泉を引き抜かれたボランチには、熊本から河原を引き抜くことに成功。また、ジエゴが抜けた最終ラインには山﨑と新外国人のアンソニー・アクムを迎え入れ、さらにキーパーには藤枝の守護神だった内山が加入した。どのポジションでも未知数な部分があることは確かだが、ポテンシャルは昨季以上のものを持っている。

遠征費とスタグル代に充てるので、恵んでください