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イタリアの順番待ちの方法。「誰が最後??」と聞くローカルシステムでした。(初めてお医者さんへ行った話)

Buongiorno! こんにちは、タケディーナです。

今回は、先日、イタリアに来て初めてお医者さん(かかりつけ医)のところに行ってきました。というお話です。

保険証もらったし、一度行ってきたら?と夫に言われていたのですが、特に行く用事もないし、大丈夫!と行くのを避けてました。

緊張するし、まだコロナ流行中だし。
肌が荒れて炎症したり、扁桃腺が腫れたりとか、小さいことはあったけど、特に大病なく過ごしているので、なるべくなら行きたくない。
けど、今回意を決して行ってみることに。

夫が仕事だったので、まだイタリア語力に不安のある私は、イタリアのエキスパート(義母)と一緒に行く事に。
義母を連れたところで、イタリア語オンリーには変わりはなく、医療専門用語のイタリア語を、噛み砕いたイタリア語に訳してもらう手法です。笑

🏥 イタリアの医療システムを簡単に。

(以下、個人的な見解ですので、ご了承ください。)

日本と同様、公立と私立があります。

◇ 公立の場合

家庭医、かかりつけ医のような存在、Medico di Base(メディコ・ディ・バーゼ)または Medici di Famiglia(メディコ・ディ・ファミリア)というものが存在します。
私の場合、かかりつけの先生は、市から提案され決めたら登録されます。
基本的に居住地エリアにある医者が紹介されます。または、家族と同じお医者さんなど。

ステップとしては
① 指定のかかりつけ医を訪れる
② 診断内容に合わせて病院を紹介してもらう
という感じです。
日本のように自分で行きたい病院を決めることはできません。
緊急の時は、日本のように窓口があります。
救急窓口 Pronto soccorso。

保険証 Tessera sanitaria(テッセラ・サニタリア)があれば医療を受けられ、料金は基本無料です。
(場合により、料金がかかる事もあるそうです)
もし万が一、保険証が無くても、超緊急の場合はなんとかしてくれるはずです。
イタリアとスイスの国境付近で倒れそうになったら、イタリア側に倒れろ。と言われているくらい、困っている人は助けてくれる国でもあります。

無料(*)なので、
いつも混んでいる、並ぶのは当たり前、看護師さんや先生も忙しいので気が立っている、など色々あるようです。

*無料といえど、税金の中に医療費が含まれているらしく、国民は医療費をがっぽり取られているってことですね。

余談

手術で順番待ちしていた人が、看護師さんから、今日は前の手術が長引いて時間押しちゃったから、あなたの手術はキャンセルです。
ベッドの空きもないから、明日また来てくれる??、とサラッと言われたらしいです。

日本なら、ええ〜!?と思いますよね。
それが起こるのがイタリアです。
ええ、ええ。

なので、「なるべくなら行きたくない・・」と、みなさんよく口にしています。
薬局で、お薬も色々買えるしね。

そして、イタリアでは手術や重病でないと、基本的には入院させてもらないらしいです。
なので、入院=重病のイメージです。
日本ではちょっとした検査や、病状を緩和するため、経過観察などでも入院する事もあると思います。
しかし、その認識はイタリア人にはないようで、「入院」という言葉を聞くだけで、ものすごく心配します。

ちなみにイタリアの医療レベルは高水準と言われていますから、その点は安心です。
(技術は確かだが、対応が・・・ゴニョゴニョと苦言が聞こえてくる事もあったりなかったり。)

◇ 私立の場合

プライベート診療になるので、自身で選んで行けますが、高いです。
しかし、公立と比べると、待遇は雲泥の差があるところもだ。
施設は綺麗だし、人も優しい、とのことです。
お金を払えばそれだけの対応をしてくれる、という大変わかりやすいイタリア。

また、海外あるあるかもしれませんが、「歯医者さん」はプラーベート医療の部分に入ります。


いざ出陣、其の壱

私の先生はDottoressa(ドットレッサ)女医さんでした。
ビビりな私は、怖い先生だったらやだな、とか、怒られたらどうしよう、とか、小学生ばりに心配していました。

しかし、時は来るのです。
いつかは行く事になるんだから。

当日は、30分くらい前に着きました。
建物の中に入ってみると、時間前だったので、みなさん中庭で待っていました。
女医さんだからか、90%くらいが女性でした。

今回の待つスタイルは、ソーシャル・ディスタンスを保ちながらの、謎の円陣スタイルでした。
待つスタイルは地形にもよるのかと思いますが、基本、列とかありません。

↓今回のスタイルのイメージはこんな感じです。
私の下手な落書きで伝わりますでしょうか。

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各々好きなように待っています。

さて、どうやって順番を把握するかというと、
「誰が最後??(Chi è l'ultimo?)」って聞くんです。

観察していると、もれなく全員、聞いてました。
原始的!!!笑
期待を裏切らない、ローカルシステム。

予想できるかと思いますが、
途中で順番分からなくなる事態も発生します。
その時は、順番の確認が始まります。
えっと、今誰が入っている?あなた先よね?あと何人?のように。

そして、お年寄りは、率先して待合室に直行。
待合室も小さいので5人くらいしか座れないのですが、誰に断る事もなく、お年寄りは優先で座っています。

なんとも、イタリアの風を感じました🏥


いざ出陣、其の弐

いよいよ私の番になりました。
部屋に入ると、イメージとは正反対(!)の素敵な女医さんでした!
私よりも若そうなくらいの、可愛いちょっと小柄な女医さん。

しかも、テキパキしてて、優しい。
よかった〜〜!!
嬉しい。

初めてだったので、アレルギーとか、過去の往診歴とか聞かれました。
イタリア語オンリーでしたが、なんとか乗り切ることができました・・・。
めっちゃ疲れた。
ちゃんと無事に伝えることができていたことを祈る。
(もしかしたら変なこと答えてたかもしれない。)

イタリアでも健診的なものはやるようで、最後の検査は2年前と伝えたところ、とりあえず、健康診断的なものをすることに。
日本みたいな色々な検査はないと思いますが。
女性は婦人科検診があるらしいですよ。

次の検査の為の、処方箋 ricetta medica をもらって帰ってきました。

Medico di Base (メディコ・ディ・バーゼ)は無料らしく、何も払うことがなく退散しました。

私が今回行ったMedico di Base (メディコ・ディ・バーゼ)は日本の病院のようではなく、診察室のみという感じでした。
看護師さんもいません。
先生と、秘書だけです。

🏥

以前、夫と日本の健康診断について話してたところ、
毎回健康診断で、身長を測るのは変だねって言ってました。
子供ならわかるけど、大人じゃんね。
毎回測る必要ある?!
って言ってました。
確かに。笑

日本の健康診断は、身長を毎回測りたい程、慎重派なんですよ。
ちょっとの差も知りたいの、色々調べたいのですよ。

そういえば、
イタリアでは運動する習い事?をするときは、医者からの健康証明書が必要なようで、毎年提出する必要があるそうです(場所やものによるかもしれません)。
こういう場合のような、何かの証明書を発行してもらうときとかは、多分、お金がかかるとか夫が言っていました。

***

それでは今日はこの辺りで。
今回も私のお話にお付き合いいただき、ありがとうございました。
みなさん、良い1日を!

Ci vediamo!

タケディーナ



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