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イタリアのマスクに対する意識(2020年10月3日版)

こんにちは、タケディーナです。

今回は、イタリアで感じたマスクに対する意識について書きたいと思います。
状況は刻一刻と変化していますので、今回は日付を入れさせていただきました。
また、国内でも北イタリアと南イタリアなどで異なると思いますが、私の住んでいる北イタリア側で感じることについて書いていきたいと思います。
(あくまでも個人的感想、現時点での状況として書かせていただきます)

「コロナの前」におけるマスクに対する意識

私の場合、イタリアに来てから間も無くして、ロックダウンになってしまったので、新型コロナウィルス(COVID-19)流行前の滞在期間は長くはありませんでした。

それでも分かるのは、イタリアでマスクをつける習慣はなかったということ。これは、欧州などの日本・韓国・中国などのアジア圏以外の国々では同様かもしれません。
アジア各国の人たちが日常的にマスクをしていたのは有名な話ですが
通常イタリアでマスクをつける人は、よっぽどひどい風邪をひいたとき
もしくは仕事などで必要な場合。
マスクをするくらいなら外に出るなよ、って思われるくらい、
マスク=重症 なイメージだったんです。
インフルエンザにかかってもマスクをしてなかったりするほど、マスクをする文化が無いんです。
それで、周りのみんな風邪がうつるっていう悪循環ですよね・・・

夫も、人生の中で一度もマスクしたことなかったようです。

今や日本では予防や花粉症対策など色々な用途でマスク着用は普通化していますが、私が小さい頃は、風邪ひいた時に無駄に分厚い布ガーゼマスクする程度でした。今ほど日常的に使うほどではなかったと思います。
あの分厚いガーゼマスクをする意味はどれくらいあったのでしょうね・・・

ちなみに、イタリアでは、重めの風邪全般インフルエンザと呼ばれます。 インフルエンザの検査とかないらしいです。おそらく、インフルエンザ何型とかも無いと思います。

「はい、風邪の症状重いからインフルエンザね!これ飲んで数日休んでね!」
で終わりです。お医者さんから証明書(?)をもらうと仕事も有給使わず休めます。休んだ分の給料は国が保証してくれるらしく、その代わり決められた時間に家にいなくてはいけません。
稀に、ちゃんと家にいるかチェックしに来るらしいです。その時に家にいなかったらお給料なしってことになります。

ロックダウンになる頃

ロックダウンになる前、2月中旬にはすでに、新型コロナウィルスが流行り始めてました。しかし、まだマスクは義務ではなく、着用率もほぼゼロに近かったです。

私としては、マスクしたい気もしましたが、マスクして変に疑われても嫌だと思い、まだ着用していませんでした。なるべく外に出ないように心がけ、冬だったので、外に出る時はマフラーで顔半分隠して外出していました。

そうこうしているうちに、パンデミック、ロックダウンです。
飛沫を防ぐためにマスクが有効ということが再認識されマスク着用が推奨され、そしてイタリア国内でマスク着用が義務化されました。
みんなマスクが必要になりましたが、マスクなんて持ってないわけです。
そもそも着用する文化がないですからね。
みんなが買いに行くので、元々在庫の少ないマスクなんてすぐ品切れです。需要に供給が追いついていない状況でした。
政府から外に出る際、マスクがない場合には、スカーフでもなんでもいいので、口と鼻を覆うようにと指示がありました
決まりを守っていないと罰金でした。
見回りの警察が見つけるとすぐにやってきて注意します。
以前、マスクを忘れたであろう若者が車外に出た瞬間、警察がやってきた現場を見かけました。しかも、ランクの高い警察の車。若者は慌てて車の中を捜索するもマスクは見つからず苦肉の策で、”サングラスにティッシュを挟んでマスク着用を装う”という結果に。
トライした心意気だけは買いたいと思いました。

私の場合は日本から持ってきた、鼻セレブマスク5枚入りだけしかなく、イタリアでマスクが入手できるまでは、それを洗って大切に使っていました。
イタリアに来る前にマスク買うの忘れたな〜と思っていましたが、まあそんなに使う機会ないだろうからいいか。と思っていました。
後になって、なんでもっと買っておかなかったんだろうと後悔したものです。用心に越したことはないと良く言うものですね。

最近のマスク着用率

最近はマスク着用が義務化ではなくなりました。
しかしまだ街で歩いている人の多くはマスク着用をしています
フランス、イギリスで生活していて、夏頃にイタリアに一時帰国していた人は、イタリアの方がマスク着用率が高いと言っていました。
夏は暑かったのでマスクを外している人が増えましたが、今は寒くなってきて、イタリアと近隣各国で新型コロナウィルスの感染者数も再び増加傾向にあることから着用率が上がった気がします。
特に若者に多いと感じますが、外ではマスクを付けていない人もいます。
そして、イタリアであるある着用スタイルは、鼻の下からマスクです。

しっかりマスクをして予防を心がけている人たちからすると、義務でないとはいえ、またいつ感染者が増えるかわからないこの状況下で、”マスク着用していない人のことは理解できないと” 怒っています。
義務でないと言っても、ちゃんとマスク着用している人たちからすると、予防意識の低い人と思われているようです。
マスク着ける文化のなかった人達が、今やマスクしてないと怒るって、凄くないですか?って私は思ってます。まだたった数ヶ月ですが、私の中ではマスクに対する劇的な意識の変化だと思ってます。
ちょっと意外かもしれませんが、北イタリアの人たちって真面目なんですよ。

屋内に入る時はマスク着用が義務

屋外でのマスク着用は義務ではなくなりましたが、屋内(スーパー、お店、レストラン、教会、美術館など)では、マスクをしていないと中に入れません。
なので、外でマスクをしていなくても、みんな必ず持ち歩いています。
また屋内に入る際に手消毒も必要です。場所によっては人数制限があったり、検温や連絡先の登録が必要な場合もあります。

この辺りのルールはまだ結構厳しいです。
近くの街を小旅行した時も同様でした。
店員さんからも注意されたり確認されたりします。
「人数制限でまだ入れないから、ちょっと外でまってて!」「ちゃんと手消毒した?」などと言われることは普通です。
この間行ったレストランでは、店内を移動する時はマスクつけてくださいって最初に言われました。別のところでは、マスク無しで入ったお客さんに対して、「マスクないの?じゃこれ買ってね!」と有無を言わさず1枚で9ユーロ(1100円くらい)のマスクを買わされてる人もいました。

日本みたいに、優しく「すみませんがお客様・・・」みたいなのはありません。
義務ですから、それを守っていない貴方が悪いとなります。

個人的には、ある程度厳しく決まりを作らないと守らないイタリア人の自由な気質が関係しているのだと思っています。
だからこそ、ルールを守っている今のイタリア人たちは本当に頑張っていると思うのです。
(このルールを守る守らないという基準も色々あるのですが… この話は機会があれば取り上げたいと思います)

イタリアで見かけるマスクの種類

イタリアで通常売っているマスクは医療用(青っぽい)の不織布マスクが多いです。我が家でも使っています。
最近では、マスク着用が日常化しているので色々なマスクが売っています。
お洒落なマスクをしている人たちも多く、スポーツタイプや、布タイプの可愛い柄のものもあります。
余った布で自作している人もいます。
レストランなどの飲食店などはオリジナルのマスクを作って、店員さんがみんな同じマスクをつけていたりします。結構可愛いです。

最近ではスーパーでも不織布マスクを普通に買えます。
それほどイタリアにとってはマスクが生活の一部となっているのだと思います。

最後に

マスクをつけてると言っても、使用方法が正しいとは限らない場合もあります。おそらくマスク文化の長い日本人、几帳面な日本人からすると、そう見えるのです。それこそ、文化の違いのようなものです。
しかし私としては、マスクをして予防を心がけている、手洗いや消毒を心がける、など個人個人がしている努力、その姿勢自体が大事なのではないか、と思うのです。

今回はイタリアのマスク事情についてお届けしました。
皆さんもお元気でお過ごしになられていることを願っています。
フランス、スペインがロックダウンに再びなっている中、イタリア生活でコロナへの不安はまだ消えてはいませんが、今限られた状況の中で前向きに楽しんで生活しています。

家族や友達を大切にして人と触れ合いが大好きなイタリア人。
文化でもあるハグは今はほとんど封印されています。
酷い状況を目の当たりにして、辛い思いを沢山して、自由なイタリア人がじっと我慢をしてきています。

疲れる事もありますが、うまく今の環境と共存して生きていかなくてはならないんだなと感じるこの頃です。

それぞれ違いはあっても大変なのはどこの国でも同じですね、お互い頑張りましょう。

それではまた次回お会いしましょう。

タケディーナ拝

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