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ウェブデザイナーのためのウェブサイト、LP、コーポレートサイト制作の受注に最適な契約書の作り方【契約書のひな形/商用利用可能/メールサポート付き】

竹永 大 / 契約書のひな型と解説

ウェブデザイナーの皆様こんにちは。本記事ではホームページ(ウェブサイト、LP、コーポレートサイト)制作の受注の際にクライアントと交わすべき契約書のひな形について解説します。ひな形はWordファイルでダウンロードできます。末尾の専用フォームからご質問もしていただけます。ぜひご活用ください。

ホームページ制作の仕事をしているデザイナーの方が、最適な契約書を使えるように、専用のひな形をつくりました。

リピート受注も想定した契約書


最大の特徴として、「基本契約方式」により、リピート注文にも対応しています。一度制作を受注して納品したら、その後も定期的にご連絡して、修正やメンテナンス、リニューアル、追加の新規作成といった再度の受注につなげる想定です。

どんな契約書が最適なのか?

この契約書では原則として、お客さんにどのような仕様のホームページを納品するのか、いつまでに納入するのか、報酬はいくらかなどを決めていきます。契約書はお互いに安心して取引するために必要なものです。

さらにポイントを挙げると、
①契約書の内容がシンプルで使いやすいこと
②リピートにも対応できる内容であること
がベストです。

シンプルな契約書がよい理由

複雑すぎる契約書(お互いに理解しづらいです)や、リピートを考えてない契約書(使いまわしにくい)は避けたいところです。

こういった「業務委託契約書」のテンプレートは、ネット上にもたくさん散らばっていますが、こうした状況に特化していないため、内容が簡単すぎたり複雑すぎたりします。条文数が多く複雑な契約書は、受注額が何百万円~にもなる案件等には必要かもしれませんが、中堅規模までの案件には、かえってオーバースペックな内容となります。

あまり込み入った契約書にしてしまうと、自分もお客さんも読むのに時間がかかります。契約書を読むことは意外と負担になるものですし、「これはどういう意味なの?」と質問されたらこちらからもご説明しなくてはなりません。そのため、契約書のボリューム感には気を配りたいものです。

汎用性、バランス、リピートへの対応

とはいえ、契約書ですから必要な内容が抜けてしまわないように注意すべきです。この矛盾しそうな条件を満たすには、実際に実務で使われてきたひな形を使うのがベストです。

このひな形は僕が実際にお客さんとの間で何度もディスカッションしながら練り上げた実践的な内容です。デザイナーにとってもクライアントにとっても不利ではなく、中立的で、シンプルで、必要な条文がすべて含まれています。それでいて無駄に踏み込み過ぎない内容なので、汎用性が高く、数十万円から数百万円規模のホームページ制作案件には最適なボリュームだと思っています。

前述のとおり「リピート」を見越して「基本契約書」の形式になっています。基本契約とは、具体的な個々の契約(個別契約)については別途定めることとして、共通的な項目を先に規定する契約のやり方です。ようするに一度契約をしておけば、細かいことは別途、発注書(等)でつめていくやりかたです。

たとえば最初の受注でLP制作を承ったとします。そこでこの基本契約へのサインと、具体的内容を発注書で確認し合って、契約締結となります。

以後に同じクライアントからメンテナンスや、ページ追加や、新規サイトといったリピートをいただいたら、(すでに基本契約は交わしているので)発注書を交わすだけで、追加の契約も締結できます。

賠償責任、契約不適合責任は、デザイナーに配慮


バランスを意識した内容ですが、損害賠償条項や契約不適合責任条項については、相当程度デザイナー側に配慮しました。これによりリスクを抑えた契約内容となります。

メールサポートします!

ひな形はあくまでもひな形であり、カスタマイズして使う必要があります。そこでご不明な点や、「これでいいのかな?」と思うところなどがありましたら、ぜひメールサポートをご活用下さい。安心して締結できるように、小さなことでも構いませんのでご質問ください。(記事末尾に専用のフォームを設置しています。)

このひな型に含まれる条項

このひな形には、以下の条項が含まれています。

第1条(目的)
第2条(個別契約の成立)
第3条(進捗の報告)
第4条(業務に関する責任)
第5条(資料等の提供)
第6条(納入)
第7条(検収)
第8条(契約不適合責任)
第9条(報酬)
第10条(再委託)
第11条(知的財産権の帰属等)
第12条(秘密保持義務)
第13条(反社会的勢力の排除等)
第14条(解除)
第15条(不可抗力による契約の終了)
第16条(損害賠償)
第17条(権利譲渡等の制限)
第18条(契約期間)
第19条(協議条項)
第20条(準拠法及び管轄裁判所)

+契約書ひな型のWordファイルダウンロード
+発注書・発注請書のひな型のExcelファイルダウンロード



ホームページ制作の受託ための基本契約書ひな型

以下がひな形です。末尾からWordファイルをダウンロードしてお使いください。

 (ウェブサイト/LP/コーポレートサイト)制作業務委託基本契約書

【クライアント名称株式会社○○○○】(以下「甲」という。)と、【デザイナー名称/個人・法人○○○○】(以下「乙」という。)とは、甲が乙に委託する、甲のインターネット上のウェブサイト等の制作業務に関して、以下のとおり業務委託契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的)
本契約は、乙が甲から委託された業務を適正かつ確実に遂行するため、甲乙の権利及び義務の基本的な契約事項を定めることを目的とする。
2 甲は、「個別契約」に定める内容により、LP、コーポレートサイト、ウェブサイト等の制作、導入支援、改善、維持、管理、メンテナンス及びこれらに付帯関連する業務(以下、総称して「本件業務」という。)を乙に委託し、乙はこれを受託する。
3 本契約は、本件業務に関する個別の契約(以下、「個別契約」という。)に共通に適用される。但し、個別契約の内容と本契約の内容が異なる場合には、当該内容に限り、当該個別契約の定めが優先する。

第2条(個別契約の成立)
個別契約は、本件業務とされる具体的な業務を甲乙間で協議し、原則として甲が乙に対し、注文書又は発注書による申込を行い、乙がこれを注文請書によって承諾することによって成立する。(又は「甲が乙に対し、電子メール、LINE等の適宜の方法により、以下の各号に定める事項を明示し、乙がこれを承諾することによって成立する。」等も可です。その場合はメール等のやりとりで個別契約が成立することになります。実情に合わせて選択してください。)
ただし、別途甲乙の合意により本条と異なる方法で個別契約の締結をすることは妨げない。
(1)本件業務の内容(仕様)
(2)納入期限またはスケジュール
(3)納入すべき成果物の明細及び納入場所
(4)本件業務の対価及びその支払方法
(5)その他本件業務遂行に必要な事項

第3条(進捗の報告)
乙は、甲が要求する場合には、甲に対して本件業務の進捗状況を適宜報告するものとする。



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ウェブデザイナーのためのウェブサイト、LP、コーポレートサイト制作の受注に最適な契約書の作り方【契約書のひな形/商用利用可能/メールサポート付き】

竹永 大 / 契約書のひな型と解説

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竹永 大 / 契約書のひな型と解説

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竹永 大 / 契約書のひな型と解説
1973年東京生まれ。平成15年から契約書専門の行政書士。著書2冊「わかる!使える!契約書の基本」(PHPビジネス新書)「契約書の読み方・作り方」(日本能率協会マネジメントセンター)。ホームページ https://www.thebestagreement.com/