EUVリソグラフィについて

EUVリソグラフィについてまとめてみました。

半導体プロセスについて

半導体プロセスについては以下のサイトでまとめられているので参考にしてほしい
https://www.screen.co.jp/spe/technical/process.html

EUVリソグラフィと従来のリソグラフィとの違い

EUVリソグラフィとは
極紫外線(13.5nm)にて露光するリソグラフィ技術だ。
現在オランダのASML社のみ開発に成功し、独占的に供給している。
TSMC、サムスン電子など最先端顧客では量産テストが行われおり、量産間近である。

解像限界と波長の関係
半導体の微細化において、露光機の解像度がボトルネックとなってきた。
解像度は以下の式で表すことが出来る

R=k×λ/NA
NA = n×sinθ

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R:解像度
λ:波長
k:ファクト定数
NA:レンズの開口数
n:屈折率

解像度を上げるするには、
λ(波長)を小さくするか、NAを大きくするか
である。

NAを大きくするにはレンズの製造上の限界がボトルネックになる。
解像度を上げるもっとも有効な手段は波長を短くする事である。

従来のプロセスであるArF光源の波長は193nmであり、EUVは13.5nmである。
従来のプロセスでは実現できなかった、高解像度の露光が可能となり、
半導体の微細化に大きく貢献する。

従来のリソグラフィとの違い
従来のリソグラフィ(ArF)との違いについて説明する。
ArF光のマスクとの関係性を示したのが下の図だ。

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透過部と吸収部に分けられている。
Wafer上に塗布されたレジストに透過した光が当たり、選択的に露光する。

一方でEUVマスクは光の反射部と吸収部によって構成される。

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EUV光は物質に吸収されやすいためだ。
また、EUV光のレンズは透過型ではなく、反射型が用いられる。
大気中での減衰も大きいため、露光モジュールは真空化される。

従来のプロセス Waferとの位置関係

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EUVプロセス waferとの位置関係

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EUVのメリット

EUVの大きなメリットはプロセスコストの低減と歩留まりの改善である。

現在の最先端プロセスの線幅は7nmである。
ArF(液浸プロセス)において線幅7nmは理論上の解像度を超えている。
7nmの線幅を実現するにはダブルパターニング技術が必須だ。

ダブルパターニング技術について説明する。

実現したい線幅よりも大きなパターンを作る。
その後、露光領域をシフトさせることにより、パターンを選択的に削り、複数回の露光を行う事によって、線幅を細くしている。

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ダブルパターニング技術の課題はプロセスコストの上昇である。

複数の露光を行うため、露光時間が数倍になる
露光した後も洗浄、エッチング、検査など他の複数のプロセスも必要となってくる。
そのため、プロセス工程がかなり多くなってしまう。
工場全体の生産能力を落とさずにダブルパターニングを行うには、
より多くの露光機とその他のプロセス装置が必要となる。
また、プロセスには歩留まりという概念がある。
歩留まり100%にすることは現在の製造技術では不可能であり、
工程数が増えれば増えるほど、工程全体の歩留まりが悪化する。

EUV露光機は従来の露光機よりも解像度が優れているため、露光回数を少なくする事ができる
また、工程が減ればそれだけ歩留まりが良化する。

54回のArF(液浸)プロセスで実現されるパターニングはEUVを用いたプロセスでは9回のEUVと21回のArFで実現可能で歩留まりは7%改善する

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EUVの課題

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たけぼう

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某半導体製造装置メーカーに勤めています。 今後、大きな成長が期待される半導体市場の最新のトレンドをお伝えできれば。
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