旅中部編②!37カ所目は静岡県川根本町!

旅中部編②!37カ所目は静岡県川根本町!

9月5日〜8日まで滞在していました。
川根本町は県内の北部に位置する町で、静岡市、浜松市に次いで3番目に土地面積が広い地域だ。町内には山間部の大井川に集落ができていて、そこを鉄道が走っている。とても自然豊かでとても落ち着いた静かな地域だ。

そんな中、地域で活動している団体「エコティかわね」の神東さんとお話しした。

私は、
「エコティかわねはどのような経緯で設立されたのですか?」
と聞いた。

神東さんは、
「まず、私は平成23年に緑のふるさと協力隊として、ここへ派遣されてきたんだ。元々愛媛で。
エコティかわね設立については、
H20年にエコツーリズムネットワークが設立されて、H21年から23年までホールアース自然学校に委託してツーリズムを行なっていたんだ。H24年に私が呼ばれて観光協会でエコツーリズムの活動をしていたんだ。
でも、もっと多角的にやれない、移住に関してもやりたいと思ったので、H28年3月にエコツーリズムの事業所を設立し、その年の4月に一般社団法人エコティかわねを設立したんだ。
エコツーリズムが主だが、それだけではなくまちづくりなどにも関わりたいと思ったので、今までの名前を変えて「エコティかわね」になったんだ。」
と言っていた。

私は、
「現在の活動はどのようなことをされているのですか?」
とお聞きした。

神東さんは、
「ここは会員制の団体で、活動については基本的にエコティかわねの会員が月に一回会議をして企画をしている。それだけではなく、エコツーリズム普及活動や地域でのフィールドワークなども行なっているよ。」
と言っていた。

ここではカヤックなどのエコツーリズム活動を行なっている。

それに続けて、
「だけど、会員内は高齢化してきているんだ。会員は60名以上いるけど、平均年齢は50歳ぐらい。エコツーリズムの企画は会員がやっているけど、高齢化で活動ができなくなってきている。だから、後継者不足ではあるかな。
そんな中でもメンバー構成は、昔から住む地元の人が1/3、移住者が1/3、外の人が1/3となっていて、バランスはいいんだ。今年はガイドなどのスタッフの養成に力を入れて行く予定。カヤックを希望するお客さんが多いので、希望者に対してガイドが足りなくならないようにしていこうと思っているよ。」
と言っていた。


エコツーリズムというこの土地の良さを活かした取り組みを行っている。
実際に見てみるとわかるが、ここの川は透き通った水が流れているところもあれば、エメラルドグリーンの色をしているところもある。一本の川でいろんな顔を持つのだ。その中でカヤックができるのは、ここならではの魅力なんだと思う。その魅力を残していく。
そのために、高齢化や後継者不足について今後どうしていくか考えていくことが必要なのだろう。

そして、神東さんは「想い」についてこんなことを言っていた。

「目的としてはファンを作りたいんだ。人が少なくても良いから、何回でも足を運んでもらいたいんだ。今はリピーターが4割で、スタッフにファンがつくこともあるんだよ。ファンがつくのはスタッフの人情が良かったからだと思うんだ。お客さんに対しては、地域の人に案内をしてもらっているんだ。それによって、町ならでは、この地域ならではのことを知ってほしいと思っているんだ。」
と言っていた。


この町や地域の魅力が好きになって何度も通ってくれる人を作る。
少ない人数でも「ファン」を作る。

「魅力」というのは、多くの人に知ってもらうことだけが大事ではないのかもしれない。
本当に好きになってくれる人に魅力を伝え、その人たちを大切にしていくことも、そこの魅力を残すためでもあるし、それ自体がそこの「魅力」になるのだろう。
そうやることが町や地域を維持していくには大切なことで、その地域ならでは魅力の作り方なのかもしれないと思った。