ウルトラマンR/B(ルーブ)まとめ

第01話「ウルトラマンはじめました」
本作はウルトラマン版『兄弟拳バイクロッサー』NHK連続テレビ小説仕立てである。実際、湊家の人々の日常が丁寧に描写されている。
ウシオさんはデザインのセンスがないし、カツミは苦労人、イサミは自由奔放、アサヒは天然、そして、ミオさんは行方不明…。
アサヒよりも、カツミとイサミは薄い本のネタになりそうな気がする…。
ロッソに変身したカツミとブルに変身したイサミが自分の姿や力に戸惑いながらも、火炎骨獣グルジオボーンと戦い倒す様は燃えるね。仕方がないとはいえ、戦い方は余りにも不格好だけどね。実際、同士討ちが多かったわけだし(苦笑)。
愛染マコトアイゼンテック社社長兼研究総責任者は変人である。なお、彼の元ネタは『恐竜大戦争アイゼンボーグ』と『愛と誠』である。
綾香市の元ネタは、妖である。
グルジオボーンのクリスタルを回収したのは、いったい誰?
タロウクリスタルのエレメントが火であることはわかる。ギンガクリスタルのそれが水なのは理解できない。

第02話「兄弟の絆」
本作の世界は『シン・ゴジラ』のそれと同様、「怪獣」という概念や文言が存在しないようである。
本話では、真面目で責任感が強いカツミとお調子者だが熱血漢のイサミの間の対立と和解が分かりやすく描写されている。
また、「突然超常的な力を手にした普通の若者(カツミ)」の苦悩も描写されている。
なお、アサヒは志村新八『銀魂』型突っ込みキャラになっている。
愛染誠(本作における「ウルトラマン」の名付け親)社長は取り巻きを含む綾香市民から愛されている一方で、マスコミからウザがられているのが非常にリアルである。
また、マスコミが綾香市民に露骨に嫌われていることも非常にリアルである。実際、取り巻きの1人がレポーター(典型的なギョーカイ人)を突き飛ばしても、他の取り巻きはそのレポーターを助けなかったしね。
そのレポーターを助けた人物は、怪獣クリスタルと関係があるらしい?
「正体を晒したら、俺達負けることが許されなくなる…!」とカツミはイサミに言ったが、ロッソ+ブル対ブラックキングの戦闘で既に、正体をばらしているのでは?
「この間の巨大生物が最後の一匹とは限らないだろ」というカツミの発言は、「あのゴジラが最後の一匹とは思えない」という山根恭平博士『ゴジラ』のそれのオマージュである。
(恐らく高校生時代の?)ウシオさんとミオさんの交換日記が伏線になるね。
ブラックキングのエレメントは力である。これはわかりやすい。

第03話「アイゼンテックへようこそ」
アバンはカツミとイサミの兄弟漫才。
ロッソとブル(オリジナル)、並びに、グルジオボーンが現綾香市に落下したシーンは、『ウルトラマン』第01話「ウルトラ作戦第1号」のオマージュと思われる。なお、ルーブクリスタルと怪獣クリスタルは、その破片と思われる。
愛染アイゼンテック社社長(以下同社)は超人(かつ変人)で、全社員の家族構成等を覚えている。これが彼の最強の武器である。
愛染社長は典型的な「ヤリ手の2代目」である。また、ガーゴルゴン(クリスタルエレメントは石)によって石化した鳥が頭に直撃しても、すぐに回復する。
愛染社長はミオさんとクリスタルを研究したことがある。現時点ではその詳細は不明。なお、後者は家族に研究内容を伝えていない。
愛染社長はカツミとイサミがウルトラマンであることに感づいている一方で、怪獣クリスタルを集め、クレナイ ガイに似た人物をスカウトし、何かを企んでいる。
同社社員にとって、愛染社長の突飛な行動は日常である。
「一難去ったら空を飛べ」という愛染社長の発言を実行したロッソとブルは、律儀と言うかなんというか。
アサヒはパワードフットギアの試験を受けていたので、蚊帳の外。
ガーゴルゴンの石化光線は反射するのね。

第04話「光のウイニングボール」
カツミにとって、熊城監督は高校時代からの恩師である。カツミは大学野球部からもスカウトされるほどの逸材だったが、家族を支えるために野球を辞めざるを得なかった。しかし、熊城監督は草野球チーム ホワイトベアーズ(以下同チーム)の監督として、そんな彼を再び野球の世界に連れ戻した。カツミが熊城監督に恩義を感じるのは当然である。
熊城監督は(恐らく)胃がんの手術後の体力低下により、同チームを引退せざるを得なくなった。
カツミは時代錯誤な性格である。それ故、イサミとアサヒに突っ込まれている。
同チームでは、カツミと他のメンバー(40~50代)では体力と気力に差がありすぎるからなぁ。カツミはこの単純な差に気付かなさすぎるよ。
熊城監督はロッソの正体がカツミであることに気付いており、餞別としてルーブクリスタル3個を託した。ない、ゼロクリスタル(エレメントは烈)もその1つである。
ゼロクリスタルの力は体調が万全でないと使いこなせない。本話では、右肩を負傷したロッソがその力を使おうとして、その力に飲み込まれかけた。しかし、ブルがロッソの体を冷やしたおかげで、ロッソはその力を使うことができ、レッドキング(エレメントは岩)を倒すことができた。
常保北商店街との試合の前に、同チームのメンバーはなぜ忍者のポーズをとったw?
同チームは負けたが、カツミと熊城監督には後悔はなかった…。
愛染社長は諸悪の根源か…。

第05話「さよならイカロス」
本話はブルウインドの初登場回である。なお、ティガクリスタル(風)で変身する。
ユウハは実家である名家の令嬢の苦悩と反発を象徴したキャラクターである。彼女にとって、飛行支援型人工翼「イカロス」で空を飛ぶことは、実家による抑圧へのせめてもの抵抗であった。
結局、彼女は実家の意向に従わざるを得なかったが、本話の終盤でイカロスを使って空を飛べたことは彼女にとっては幸せであっただろう。それ故、彼女は悔やむことなく大学を中退できた。
愛染社長はグエバッサーを使って、ティガクリスタルを回収しようとしたが失敗した。
アサヒが盗聴器をクッキーと誤認して食べようとしたことはお約束である。
愛染社長はクレナイ ガイが着ているジャケットによく似たものを購入するだけでなく、オーブクリスタル(剣)を使って、オーブに変身しようとしている。なお、彼は「形から入る」性格らしい。

第06話「宿敵! あねご必殺拳」
子供時代のカツミとイサミ達にとって、カオルは「天敵」であった。なお、彼女が子供達にそう見えたのは、彼女なりに彼らの将来を心配してのことであった。
その意味では、カオルは面倒見がよい。
カオルはロッソとブルがそれぞれ、カツミとイサミであることを知っている。
イサミはデータに基づいた攻撃が得意だが、予想外の攻撃に弱い。
愛染社長にとって、ロッソ(カツミ)とブル(イサミ)は只の実験材料でしかない。
愛染社長はロッソとブルのデータを集めるために、メカゴモラ(炎)をけしかけた。そして、最終的にはメカゴモラにカオルを取り込ませた。本当に、彼は悪趣味な御仁である。
本話でロッソウインドが初登場した。また、ブルフレイムがセブンクリスタル(刃)を使って、必殺技ワイドショットスラッガーを初めて使用した。
ブルフレイムがメカゴモラを倒し、その中に監禁されたカオルをロッソウインドが救った。これで、カツミとイサミは成長できたかな?

第07話「ヒーロー失格」
湊家の人々の名前の漢字は以下に示す通りである。
カツミ:活海、アサヒ:朝陽、ウシオ:潮。
なお、イサミとミオさんの漢字名は不明。
イサミはメカゴモラを倒したときに、カオルを巻き添えにしかけたことがトラウマになっていた。そのため、彼はブルに変身できなかった。
そんなイサミがカオルに励まされたことで、子供時代の自分を思い出してトラウマを克服し、再びブルに変身できた経緯はまさに王道である。
カツミとイサミはウシオさんとアサヒにウルトラマンの件を隠しているが、既にバレていると思うけどね。
本話でブルウインドが初登場した。また、ブルウインドがエックスクリスタル(雷)を使って、大技スパークアタッカーを初めて使用した。
グルジオボーンが妙に人間らしいのは、愛染社長が操っていたためである。
トラウマに悩まされながらも克服したイサミは人間らしい一方で、「そんな悩み、私は悩まない」と言った愛染社長はある意味人間を辞めている。しかも、後者の発言から、後者には「ウルトラマンオーブになる資格がない」ことが簡潔に描写されているわけだし。
それでも、愛染社長はルーブジャイロをカツミとイサミから奪わないという一線を守っている。彼は正々堂々とした力押しを好む性格である。
愛染社長はアイゼンテック社社員等を使って、オーブの力を得ようとしている。

第08話「世界中がオレを待っている」
えりな達は本話の本筋に対して余り関与しなかった。
本話のアリブンタは、登場は派手だが、結局は噛ませ超獣(泣)。
ロッソウインドとブルフレイムの必殺技ファイヤートルネードは、ファイアトルネード『イナズマイレブン』のパクリである。なお、この技が「汚物は消毒だ~!!」『北斗の拳』に見えるのは、筆者だけではないはずw。
チェレーザは妖奇星に乗って地球に来た。そして、彼は長い休眠から目覚めた後、16年前(?)の愛染鉄工の御曹司であるマコトに取りついた。
ジェレーザに取りつかれたマコトは才覚を伸ばし、愛染鉄工の業績を伸ばし社長に就任し、アイゼンテック社に社名を変えた。
ミオさんはアイゼンテック社に勤務時代、社長の危険性に気付き、ルーブジャイロを持ち逃げしたわけか。
愛染社長は「ギリギリまで頑張って、ギリギリまで踏ん張って、絆の力お借りしますよ!」と言いながら、被験者を酷使しているんじゃないよ。しかし、彼はそうすることで、オーブクリスタル(属性は剣)を入手した。彼はまさに「吐き気を催す邪悪」である。
その一方で、カツミとイサミを徹底的に貶すためとはいえ、汗染みTシャツをクワトロMから大量購入したことから、愛染社長は礼節を弁えている。もっとも、このTシャツ代は愛染社長にとっては、カツミとイサミ用の治療費または香典のつもりらしいが。
愛染社長はカツミとイサミを酷評した後、オーブダークに変身してロッソとブルを痛めつけた。なお、オーブダークの攻撃は余りにもえげつない。
カツミとイサミに執拗に絡む愛染社長が、今時のイケメン特撮俳優を酷評する面倒くさい昭和特撮オタクに見えてしまうわ。
それにしても、地球人に憑依した異星人でも、エボルト『仮面ライダービルド』は外道キャラなのに、チェレーザは面倒くさい昭和特撮オタクなのは、東映と円谷プロダクションの社風の差かね?

第09話「ウルトラマンの名のもとに」
愛染社長は礼節を弁えており、大量購入した汗染みTシャツを着ている。なお、彼は非常にサービス精神が旺盛で、売名のためなら平気で自作自演をする。
それにしても、「私がこの星を平和にするので安心して成仏しなさ~い」とカツミ(ロッソ)とイサミ(ブル)に言う、愛染社長(オーブダーク)は鬼畜だろう。
愛染社長は、マサキ・ケイゴ『ウルトラマンティガ』や木野薫『仮面ライダーアギト』の出来の悪いパロディーである。
湊三兄妹がビクトリークリスタル(属性は土)を見つけるシーンは王道である。
ロッソ(カツミ)がオーブダーク(愛染社長)に言った台詞は熱いね。
「俺たちはヒーローになりたいんじゃない…。俺たちが戦うのは、悲鳴をあげる人がいるからだ。その人たちのために戦うんだ!それが「ウルトラマン」ってもんだろうが!だから俺たちはその「ウルトラマン」の名のもとに…、お前を倒す!!」
本話で、ロッソグランドが初登場した。そして、ロッソとブルが勝利した。
最後のシーンで、愛染社長は獣属性のクリスタルを見て、一計を案じたらしい。
ロッソ(カツミ)+ブル(イサミ)対オーブダーク(愛染社長)の戦いは、単にスケールが大きいだけのお馬鹿な兄弟対大人げない大人の痴話喧嘩だよな…。

第10話「湊家の休日」
本話の教訓は「休むことも立派な仕事である」こと、及び、「好奇心は猫を殺す」である。実際、怪獣の件でピリピリしていたイサミはカツミの助言により湊家によるピクニックを満喫できた。しかし、ウシオさんとアサヒが誰と話しているのかを確かめたことで、愛染社長と遭遇した。その結果、カツミとイサミは愛染社長による自作自演に利用されてしまった…。
社会的には、カツミとイサミよりも、愛染社長の方が極めて有利だからな…。
ゴメスは只の噛ませ犬に過ぎなかったか…。
ホロボロスは犬と猿をモチーフにしているせいか、非常に動きが俊敏である。また、ビルの上に登ることができる。なお、怪獣がビルの上に座るシーンは非常に珍しい。

第11話「アイゼン狂騒曲」
愛染社長(オーブダーク)の露骨なやらせに、騙される人は非常に多い。しかも、愛染社長はカツミとイサミよりも、社会的信頼度が高いわけだし…。
この展開は非常にリアルなので、見ることが辛く思える…。
愛染社長は第03話「ウルトラマン日和」を執筆したが、彼は『のんのんびより』のファンかw。
愛染社長はベゼルブを使ってやらせを行おうとした時、ベゼルブが自分の命令を聞かないことに気づかないようである。結果的に、これが彼の敗北フラグになった。
アサヒはロッソとブルがそれぞれ、カツミとイサミであることに気付いたようである。
ベゼルブ死亡後における、ロッソとブルによるオーブダークへのツッコミはギャグである。
サキは初登場し、ホロボロスを更に強化させた…。

第12話「俺たちの守るべきもの」
「クララが立った」『アルプスの少女ハイジ』のノリで、カツミは「ホロボロスが立った」と言っているんじゃないよ。
アサヒはロッソとブルがそれぞれ、カツミとイサミであることを知ってしまった。なお、一旦彼女の手にオーブリングNEOが渡ったのは必然のようである。
ウシオさんはカツミ達3人を心配し気遣う一方で、アサヒの秘密に気付いたようである。
ロッソとブルによる縄文式土器作戦(ホロボロスを土で覆って蒸し焼きにする)は失敗したが、オーブリングNEO(要はオーブの力)のおかげで、ロッソとブルはホロボロスを倒すことができた。
サキは愛染社長に接近した。

第13話「秘密はイヤです!」
本話は、カツミとイサミが現在までの経緯をアサヒに伝える総集編である。
カツミとイサミは河川敷でキャッチボールをしていた。
サキはカツミ、イサミ、及び、アサヒの前に現れたが、気づかれなかった。
ウルトラマンクリスタルが光属性で、ウルトラマンベリアルクリスタルは闇属性である。
ウシオさんはアサヒの思い出の品々を見つけることができなかった…。アサヒの正体は一体?
グビラが現れた。

第14話「お前は誰だ」
本話のサブタイトルから、「俺の中の俺(以下略)」と歌いだす人がいると思うぞw。
ウシオさんが最初にアサヒの謎に気付いた。アサヒ自身でさえも、そのことに気付かなかった。しかし、サキの助言により、自分自身の謎を突き止めようとしている。
アサヒはサキにつるちゃんという愛称を付けるんじゃないよ。本願寺課長『仮面ライダードライブ』を思い出してしまうではないかw。
なお、サキはアサヒを介して、カツミとイサミにルーブクリスタル ウルトラマン(光属性)とベリアル(闇属性)を渡した。もっとも、カツミとイサミはこのクリスタルの件で揉めてしまい、グルジオキングに大苦戦するだけでなく、このクリスタルの力に負けてしまった…。
本話のグビラは結構頭が良い。
チェレーザは子供の時に、オーブオリジンが戦う姿を見たわけか。はっきり言って分かりやすい理由である。
なお、オーブオリジンの真似をする愛染社長(チェレーザ)は、鏡に映った私たち特撮ファンであるw。
サキが愛染社長に対するツッコミ役になっている。前者は後者に「本物の(オリジナル)」ルーブジャイロとグルジオキングクリスタル(鋭属性)を渡した。
「本物の」ルーブジャイロとグルジオキングクリスタルでグルジオキングに変身した愛染社長は、有頂天になっている。
結局、カツミ、イサミ、及び、愛染社長はサキの掌の上で踊っているだけである。

第15話「まとうは極」
サキはグルジオキングを一旦拘束したが、解放して再び暴れさせた。なお、彼女の真意は現時点では不明。
マスコミとそのインタビューを受けた人の無責任さにはあきれるね。
おかかチーズお結びがカツミとイサミを仲直りさせた。さて、今度作るとするか。
アサヒの助けのおかげで、カツミとイサミはルーブクリスタル ウルトラマンとベリアルを使いこなすことで、ウルトラマンルーブに変身できた。そして、グルジオキングを倒した。それにしても、基本となる体色が銀、黒、及び、金色のウルトラマンは珍しく、且つ、地味なれど豪華である。
なお、円谷プロダクションとっては、ベリアルの闇の力も受け入れるべき力である。実際、ニュージェネレーションクリスタルに、ジードの力も含まれるわけだし。
アサヒは自分の正体に気付き始めたようである。

第16話「この瞬間が絆」
本話でオープニングテーマとエンディングテーマの歌詞が1番から2番に変更された。
沙姫により、チェレーザは排除され、誠はアイゼンテック社社長を辞任することになった。そして、彼女は新たに社長の地位に就いた。なお、彼女はネロンガを使って、新規タワー用の電気を集めたようである。一方、チェレーザはどう逆襲する?
本話のテーマは、「ある人が記録上存在しなくても、『今ここに存在する』以上、絆を作ることができる」ことである。実際、潮さんは朝陽と仲直りした。
凡人の朝陽は、沙姫の哲学的発言など理解できないからなぁ。なお、後者は典型的なツンデレキャラである。
地割れする撮影セットを久しぶりに見たわ。
ネロンガ等の透明怪獣を見つけるために、土埃などをかけてその姿をあぶりだすことは、基本中の基本である。

第17話「みんなが友だち」
本話の元ネタは『不思議の国のアリス』である。朝陽達がアリスで、ピグモンが白ウサギである。
本話でオープニングテーマはハロウィン仕様である。
本話では、ダダが余りにも気の毒である。大慰労会の本当の開催日をブースカに伝え損ねるわ。そこで、ハロウィンを利用して、ブースカのために慰労会を再度開催したのは良かったものの、活海と勇海に会ったせいで、暴走した。そして、ルーブによって追い詰められた挙句、ブースカにより反省カプセルに幽閉された。実際、ダダ星人(当然円谷の方)はウルトラ一族を恐れているわけだし。その一方で、ブースカは怪獣とウルトラマンの共存を望んでいる。
本話では、潮さんは「蚊帳の外」である。
朝陽と沙姫がピット星人風のパーカを纏ったのは、芸が細かい。
最後のシーンで、2カ月後にルーゴサイトが地球に来ること、かつ、それを撃退するため地球を爆弾にすることを、沙姫は伝えた。本話は只の「箸休め」回と思ったが、そこから本格的な最終決戦が始まる…。
沙姫の一族はルーゴサイトに殺されたようである。

第18話「明日なき世界」
沙姫が地球爆破を宣言したから、地球は大混乱している。その一方で、ナックル星人等の異星からの観光客は地球観光を楽しんでいる。
本話はマスコミ業界を揶揄している。
チブル星人のプロデューサーは部下に仕事を丸投げする無責任な屑だし、メフィラス星人である鈴木ディレクターは視聴率を得るためなら平気でやらせを行う屑だし、そして、ザラブ星人である山田アシスタントディレクターは卑屈な小心者だし。
鈴木はロッソとブルによって倒された(ざまあみろ)。個人的にはわざわざ殺さなくても、半殺しで十分だと思うがね。それにしても、ロッソとブルがトリプルオリジウム光線を使うのは久しぶりである。もっとも、鈴木は大して強くないけどね。
山田が変身した沙姫と朝陽の偽者がつり目なのは芸が細かい。
また、『朝まで生テレビ!』のパロディーも含む。
本話で登場したピット星人も女性(アナウンサー)であった。
バド星人はDQNな種族であることが分かった(苦笑)。
クワトロMのTシャツは異星人には評判が良い。
爆弾(実は偽物)の時限装置のコードを切断する際に、赤のコードと青のコードのどちらかを切断するかで迷うことはお約束である。

第19話「善人と悪人」
1300年前、惑星 O-50の戦士である沙姫は2人の兄(オリジナルのロッソとブル)と共に、地球を食べようとしたルーゴサイトと戦ったが、追い払うことしかできなかった。この時、彼女は2人の兄を失った。ルーブジャイロはその形見である。
それ故、沙姫がそのルーブジャイロを使ってウルトラマンに変身する湊兄弟を偽者として忌み嫌うのは当然である。
ダーリンは何者か(現時点では正体不明)によって乗っ取られ、キングジョー(属性は機)を使って沙姫を暗殺しようとした。この時、朝陽を人質にした。
普段は対立している湊兄弟と沙姫が、何者かの乗っ取られたキングジョーを止めるために共闘することはお約束である。
また、キングジョーの頑丈な装甲を急激に冷やした後に加熱することで、脆くすることもお約束である。

第20話「星屑の記憶」
1300年前、オリジナルのロッソとブルは妹の沙姫を庇って死んだ。そして、沙姫は名も無き村(現.綾香市)に落ち延びた。それにしても、なぜ沙姫だけが怪獣に変身したのか?
上記のトラウマにより、沙姫はルーゴサイトを倒すためなら、地球を爆破させても構わないと考えるようになった。はっきり言って、彼女は背負い込み過ぎである。
兄の遺品のルーブジャイロが活海と勇海を選んだのだから、沙姫は素直にこの2人に協力を求めればよいのに。しかし、次回で湊兄弟と沙姫の間に非常に大きな溝が生じる可能性がある。
朝陽の絵はヘタウマ系である。しかも、彼女は非常に重い話を軽い口調で話せるものだねぁ。
活海は沙姫を説得しようとしているが、勇海は力ずくでルーブジャイロを奪い返そうとする。前者の発想はヒーローらしーが、後者のそれは悪党の発想である。
ゴモラは古代怪獣らしい猛々しさを見せたが、結局は、グランドキングメガロスの噛ませ怪獣であった。
グランドキングメガロスは暴走してしまうし。

第21話「あめ玉とおまんじゅう」
本話では、家族を含む全ての命を救おうとする湊兄弟と自分の命や地球を犠牲にしてまでのルーゴサイトを倒そうとする沙姫の対比が明らかになった。当然、前者が勝利した。
なお、湊兄弟はそのことに気付く過程で、迷いがあったようである。迷いがあった時の湊兄弟(ロッソとブル)はグランドキングメガロスを辛うじて退けた。しかし、迷いから吹っ切れた湊兄弟(ロッソとブル→ルーブ)はホロボロスを負かすことができた。
沙姫は湊兄弟に何かを頼む際に、あやかほし饅頭を手土産として贈った。その程度には律儀である。しかし、湊兄弟に対して「死んでくれ」と頼むのはないわー(怒りを通り越して呆れ)。
ミオさんが行方不明になったのは、誠(チェレーザ)が作った機械に飲み込まれたためである。沙姫はミオを救おうとしたが、できなかった。

第22話「異次元かあさん」
ミオさんがルーブジャイロを持ち逃げした理由は、誠(チェレーザ)による地球の爆破を防ぐためである。
ミオさんは豪快、且つ、人使いが荒い。
ミオさんは無事家族と再会できたが、カミソリデマーガ(刀属性)を連れてきた…。
15年間も家族を見守ることしかできなかったミオさんは辛い思いをしたのだろうな。だからこそ、彼女の想いに応えたルーブジャイロが湊兄弟を救い、ウルトラマンの力を与えたわけで。
レイエネルギーはどう見ても風水のパロディーである。
沙姫はレイエネルギーを暴走させ、地球を爆破することで、ルーゴサイトを撃破しようとした。
しかし、皮肉にも、レイエネルギーに惹かれて食べたカミソリデマーガが地球を爆破から救ったわけで。当然、湊兄弟はそのことを知らない。
暴走したルーゴサイト(1型糖尿病や多発性硬化症などの自己免疫疾患患者の白血球のような存在)にとって、地球は邪魔な存在である。
ミオさんは沙姫からルーブジャイロを盗むだけでなく、湊兄弟からもルーブジャイロを奪った。さて、その真意は?

第23話「滅びのクリスタル」
本話のテーマは、「意固地になるのは疲れる」である。
ミオさんは3個のルーブジャイロを使って、ルーゴサイトをクリスタルに封印した。次に、そのクリスタルを湊兄弟は次元の彼方に捨てようとした。ただの先延ばしとはいえ、その発想は悪くはない。
しかし、沙姫はルーゴサイトを完全に倒すことに拘ったため、ミオさんの企みは失敗に終わった。
沙姫は意固地になった挙句、グルジオレギーナに変身して、ルーブを倒した。しかし、彼女も倒れ、彼女のルーブジャイロはルーゴサイトに乗っ取られた…。
そして、ルーゴサイトが怪獣態で登場した…。
意固地な沙姫の心を湊兄妹は救おうとしたけどね…。

第24話「私はハッピー」
サブタイトルは、沙姫の臨終の言葉である…。
オーブダークの力を手に入れた誠(チェレーザ)は大型ハドロン衝突型加速器を使って、次元の穴を開けて、別世界の宇宙に進出しようとした。これがAZ計画の全容である。なお、その資料閲覧に必要なパスワードは「めんどうくさい」である。
復讐心に取りつかれた沙姫は自分や地球ごと、ルーゴサイトを倒そうとした。しかし、ルーゴサイトは強く、その命は風前の灯火であった。
沙姫(グルジオレギーナ)を湊兄弟(ロッソとブル)が救ったとき、彼女は自分の兄たちの幻影を見た…。その時点で、彼女は復讐心から解放された。
ルーゴサイトとの戦いで、沙姫はルーゴサイトの攻撃から、湊兄弟を庇い瀕死の重傷を負った…。そして、朝陽に自分のジャイロを託して死んだ…。
潮さん、活海、勇海、および、朝陽の会話から、本作はホームドラマであることを思い知らされる。
今までは蚊帳の外にいた潮さんは本話で、父親らしさを発揮した。終盤で、潮さんが活海と勇海にジャイロを渡したことから、彼にとって活海と勇海は「最後の希望」である。

第25話(最終話)「朝日のあたる家」
今回は非常に辛辣な感想を示すことになる。
ルーゴサイトは地球防衛組織が存在しない本作では最強最悪の怪獣である。しかし、地球防衛軍『ウルトラセブン』などの地球防衛組織が存在する作品内では、そうとは思えない。
それに、ルーゴサイトには、ゼットン(『ウルトラマン』等)のような圧倒的な強さやグリーザ『ウルトラマンX』のような得体のしれない不気味さが感じられないわけだし…。
結局、ルーゴサイトは湊家の引き立て役に成り下がってしまった…。
チェレーザは戸愚呂兄『幽☆遊☆白書』にすら成り損なったわけだし…。
何だかんだと言っても、潮さんは最後に美味しいところを頂くんだよなー。
本作、特に本話のテーマは「子は親を追い越す」ではある。実際、活海と勇海は自分達だけではなく、家族の未来を変えたわけだし。しかし、この件に関して、もう少し深く掘り下げてほしかった。
潮さんとミオさんの会話で、子供達と共にいる父親の父性と異次元で見守ることしかできなかった母親の母性の差が巧く表現されたことに関しては、好感が持てる。
朝陽の正体が、活海と勇海が最初に変身した時に出来たクリスタル「真」であることは意外である。なお、彼女はミオさんの「ハッピー」(明るい未来や希望)の化身でもある。
ルーブ(活海、勇海、そして朝陽)がルーゴサイトを倒した後で、朝陽は一旦消滅した。しかし、人間として復活し、家族の元に戻った。
そして、朝陽は湊家の正式な家族になった。この経緯が良くも悪くも、最終的に人間になってしまった雁狩マリ『ぼくのマリー』を連想させるのだよなー。

劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル
本作のテーマは、夢を持つ覚悟、ならびに、家族の絆と巣立ちである。
活海は自分の夢について考えていた時に、「メザシイヌ」のイラストを描いていた。このイラストを潮さんが採用し、このイラスト入りのTシャツを販売した。このTシャツの評判は良かった。
この件から、活海は潮さんの知人(イタリア共和国ミラノ市在住)の下でイラストの修行をすることになった。
勇海は米国カリフォルニア州にある有名大学に留学することになった。
朝陽は看護師になるために勉学に励んでいる。なお、湊兄妹の中では、彼女だけが両親と住むことになる。
ミオさんは一時的にアイゼンテック社の社長に就任した。
活海は家業を手伝うためとはいえ、野球選手になる夢を諦めざるを得なくなった。このことは割とあるわけだし。その一方で、ゆきおは自意識をこじらせた挙句、ゲーム会社を辞めることになった。そのせいで、ゆきおはトレギアに利用され、スネークダークネスに変えられてしまった。
だからこそ、「夢には翼ではなく脚が生えている」、すなわち、「夢は自分と共に歩むものだ」という活海の発言が非常に重く思えた。実際、夢を叶えることは非常に辛い、だからこそ叶えられた夢は輝かしいわけで。
綾香市ではウルトラマンは鼻つまみ者になっている(泣)。
トレギアは喪黒福造『笑ゥせぇるすまん』やアレクシス・ケリヴ『SSSS.GRIDMAN』に似ているが、むしろ、高遠遙一『金田一少年の事件簿』に遥かに似ている。しかも、グルーブのグルーブボルテックバスターを浴びても、生き残ったわけだし。
トレギアは非常に狡猾で、ホスター21に活海を幽閉するために、そこに生息するピグモンを絶滅させようとした…。
陸の生い立ちは余りにも壮絶だからな…。なお、彼とペガは『ウルトラマンR/B』の世界の住人ではなく、トレギアによってこの世界に拉致された。しかも、後者をガンQの中に監禁して、前者に殺させようとした。もっとも、湊兄弟(ロッソとブル)のおかげで後者は無事救出された。
それにしても、ダーク・ゾーンは便利な亜空間である。
沙姫の本名がグリージョであることが分かった。
朝陽はグルジオレギーナに変身した後、沙姫の残留思念に触れて、グリージョに変身した。この経緯はネクサス『ウルトラマンネクサス』よりもイナズマン『イナズマン』に近い。
なお、グリージョは実写初のウルトラマン妹『ウルトラマン妹』である。なお、彼女は回復要員である。
湊兄妹がグルーブに変身する展開は燃えるね。
グルーブ対トレギアの戦闘は、『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』等における主人公ライダー対ラスボスの戦闘を連想させる。
エンディングはTV本編のサブタイトル集である。

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