経費を計上する時期

これ、経理をやったことのある人というか、経理がわかっている人にとっては当たり前すぎる話なので、そういう方は読まなくていいです。

決算日が近くなってきたときに社長さん達と話していると、「これ、今月中に払っておいた方がいいですよね??」とかよく言われます。

例えば、3月20日締めの経費の請求書が25日頃に来たときなどです。決算日は3月31日。

つまり、決算日までに”支払いが済んだもの”だけが経費になる、と考えていらっしゃるわけ。

結論から言うと、これ間違いなんですが、こういう誤解をしている経営者はそれほど少数派ではないんですね。

3月末決算の場合は、3月までに支払うべき義務が確定した場合に、経費計上できます。いつ払ったかは問題ではないです。

あんまり難しいことを言いたくないのですが、一応基準を紹介しておきます。わかりやすい方からいきます。これです。PDFの6枚目。下にあるページ数でいうと4ページ目。

「費用は、原則として、費用の発生原因となる取引が発生した時又はサービ スの提供を受けた時に計上する。」

なんか、わかったようなわからないような感じですが、払った時に計上するとは書いてないことに注目してもらえばいいです。発生主義と言ったりします。

税理士さんなどが見ているであろうもっと正式なものは、これです。中小企業の場合、この指針に基づいて経理しないといけません。これの39枚目(ページでいうと37ページ)に同じ主旨で書いてあります。

「費用については発生主義に より認識する。」

3月20日締めの請求書が来たということは、3月20日までに何かを買ったり、サービスを受けたということなので、3月末までに払っていなくても経費は計上して構いません(買掛金とか未払金とかそういう科目で処理します)。その対価をいつ払ったかは問題ではないわけです。4月に払おうが、翌年払おうが関係ないです。

決算期を過ぎて払ったら経費にならない!と勘違いして慌てて払う方をいまだによく見かけるので、それって意味ないですよ、という話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?