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見た目で外壁を選ぶのもいいのですが。

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とある家の外観です。

いくつかのハコが重なったようなカタチが

とってもユニークですよね。

もちろん。

外観の見え方について、御提案はしていますが、

見た目を優先しているわけでもないんです。

家の間取りを考えていった結果、こういったカタチになった

という言い方の方がフィットします。

建築好きということもあって、移動中車からいろんな家を見ます。

いろいろ見ていると、外観の見た目だけを意識した

装飾というかデザインが施されているのを見かけます。

それがいいとか、悪いとかじゃないですよ。

壁が斜めになっていたり。

三角形が連なっていたり。

とてもユニークなんですけど、奇をてらった、見た目だけの装飾は、

時とともに、古びたデザインになってしまうかなと思います。

だからといって、機能性だけ重視した、どこにでもある外観

というのも、せっかくの家づくりですので、寂しい気がしますよね。

その辺のさじ加減って、家づくりを設計を担当する人の感性によるので

しっかり見極めれるといいのではと思ったりします。

それはさておき。

こちらの家の外観を構成している外壁。

いくつか種類があるのって、ご覧になってわかりますよね。

ぱっと見た感じ、窯業系のサイディングでも組みあわせできそうな

印象を持たれたかもしれませんが。。違います。

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チャコールグレーの壁とライトグレーの壁のアップになります。

チャコールグレーの外壁は、磁器質タイルになります。

凹凸感のある種類にしたので、陰影が生まれて、とてもいい表情。

焼き物ならではの質感がなんともきれいです。

左側は、窯業系のサイディングという素材になります。

今の日本の家では、最も採用されている外壁ですね。

セメントを固めたもので、いろんな色柄があったりします。

タイル風、木目風、石目風など多種多様です。

ちなみに。

この二つの素材の違いは、見た目だけじゃないですよ。

メンテナンスのサイクルが全く異なります。

サイディングは、15年ほどしたら、塗り替え等のメンテが必須です。

タイルの場合は、脱落等なければ、そもそも色あせも劣化もしないので、

メンテナンスの頻度をもっと減らすことが可能なんです。

そこで、一枚目の画像に戻ってみてください。

家の2階は全て、タイルになっていますよね??

そうなんです。

メンテナンスのことを考えて、そうしているんです。

1階のサイディングは、15年で塗り替えが必要になっても、

2階がないので、うまくいけば、足場が必要ありませんし、

あっても、安く済みますよね。

上の階に、メンテナンスサイクルの長いものを採用できると

そういったメリットが享受できるんです。

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ちなみに。

ちらっと見えていた、木目部分。

こちらは、木目風のサイディングではなくて、

本物のレッドシダーを採用しているんです。

メンテナンスは正直なところ、大変ですよ。

色をしっかり保ちたいのであれば、3年ほどのピッチで

塗装しないといけませんから。

(逆に、グレーになってよければ、そのままでもOK)

こちらの家で採用している場所。

深い軒のある玄関ポーチ部分だけなんです。

玄関前なので、見た目を重視したということもありますが、

雨風がかかりにくく、しかも、北面なので紫外線も少ないため

変化は、ずいぶんと抑えることができますから。

手前に見えている縦格子。

こちらは、雨風が当たりやすい箇所なので、

本物の木ではなくて、アルミ製にしています。

細い木製の格子は、経年で変形してしまったりするので

採用の際は、しっかりと検討した方がよいですから。

見た目がいいのも大事なこと。

でも、外壁には、メンテナンスがつきものですので、

予算とのバランスもみながらではありますが、

自分たちにとって、最適最善を選定するといいと思います。

長く暮らす家ですから。

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