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ハイサイド窓つければいい。わけじゃない!

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とある家のリビング。

写真ということもあって、少し暗めに写っています。

「暗め」と書いたのですが。。

えぇ?と思いませんでした?(笑)

実際は、もっと明るかったのですが、

写真だと、白くとんでしまうので、少し明るさを抑えてます。

この家。

ご覧いただいて、パッと理解できた方もいると思いますが、

掃き出しの窓が、リビングにありませんよね?

なんとなく。

リビングに、掃き出し窓があって、その大きな窓から、

光が差し込んでくる。。。

リビングを想像する時は、そんなイメージが展開するのでは

ないでしょうか?

家族みなが、ゆっくりと過ごす場所なので、

たくさんの光を感じながら、心地よく過ごしたいですよね。

たくさんの光=大きな掃き出し窓

ということでもないんです。

こちらの家。

道路以外、三方を家に包囲されています。

しかも。

土地価格の高いエリアゆえに、狭小の土地に3階の家が多い。。

そんな厳しい周辺環境の中なのですが

2階のリビングは、この明るさなんです。

吹抜けの上にある、ハイサイド窓(壁の上の方にある窓)から

光がしっかり差し込んできているからなんです。

でも。よく考えてみてください。

周囲三方を3階建てに囲まれてるので、

3階にハイサイド窓付けただけでは、光は入ってきません。

ただ、高い場所に窓を付ければいいわけでもないんです。

そうそう。

先日、とある方が、某HMに提案されたという計画案があって、

それを見せていただく機会がありました。

同じように吹き抜けのハイサイド窓を使って、光を取り入れる仕組み。

でも。きっと。

その窓からは、あまり光が入ってこないのになって思いました。

理由は、周辺の環境をしっかり読み取っていないからです。

図面やイメージパースを見る限りは、明るそうでしたが。。

UD-House様_48_RGB_R

こちらをご覧ください。

この写真でいうと、左側が南になります。

実は、真南に、隣家が接近して立っていました。

しかも、東西長手の敷地なので、南からの光は、なかなか難しい。

はずが。。。

これ、11時くらいの様子ですよ。

光。差し込んでますよね?

しっかり隣家の状況含めた、周辺環境を読み取って、

ハイサイド窓を設置してますから。

一枚目の写真も、とある方向には、半永久的に光が

差し込む場所があったんですよね。

それを読み取って、そこに向けて窓を設けたんです。

だから、あれだけの明るさなんです。

ハイサイド窓を設ければ明るいのではなく、

明るさを確保できる環境に向けて窓を開け放つことが

重要なんですよね。

その読みって。

誰にでもできるだけではありません。

厳しい敷地の時には、特にですが、

しっかりとそれを読み取ってもらえる建築家に相談するのが

オススメです。

ずっと暮らしていく場所ですから。

大事に、丁寧につくりあげていきたいですよね。

そんな家づくりしています。

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