見て、知って、触れて、トチノキ巨木と秋の恵みを体感する|栃の木祭
10月20日朽木の針畑で栃の木祭(とちのきまつり)が開催されました。
「栃の木祭」は、今年令和6年度で第13回目。
主催の「巨木と水源の郷をまもる会」は、森林の価値・機能の向上、 山里の価値を高めた山村地域の活性化、 森林と共生する暮らしや文化を再生し次世代へ引き継いでいくことを目指し、活動されています。この日観察会で入る山の道づくりや定期的な保全状況の確認も、会のメンバーが行っています。
トチノキ巨木に会いに行く、森の観察会
観光とはまた違う森との関りに触れる「森の観察会」は、当日の朝に集合し、樹齢400-500年のトチノキ巨木を巡る中牧コースと、高島市最大のトチノキ巨木に会いに行くアシダ谷コース、2種類のルートで朽木のトチノキ巨木を巡ります。
入山前の説明時、土砂崩れの影響で長らく山に入ることができなかった話を伺いました。今は落ち着いた景観ですが、当時土砂が下まで埋まって大変だった状況がうかがえます。
筆者はアシダ谷コースの方に参加。この日の最年少は8歳で、大人と一緒にしっかり山歩きしていました。
長袖・長ズボン、帽子(白系)といった山に入る装備でヒル除けスプレーを吹きかけての入山。ひんやりとした風が吹き抜けていきます。道中にはサワガニやカエルを足元に見つけることもありました。悲しいことではありますが、山には不法投棄されたごみの山も見られました。
巨木と水源の郷をまもる会
栃の木祭を主催する巨木と水源の郷をまもる会は、朽木のトチノキ巨木が次々に伐採される状況をなんとかくい止め、山の資源である巨木を残そうと想いを同じくする方々が集まり、保全活動を続けておられます。「栃の木祭」もその想いが背景にあり、トチノキと共に育まれてきた山村文化に触れ、トチノキを見て、知って、触って、体感できるお祭りとして企画・運営されています。
会の活動は、植樹地のネット補修、春のトチノキ観察会、保全状態の巡視、とちの実拾いイベント、草刈りや整備等、1年を通して活動され、3月には1年の活動報告会を開催。このお祭りも会のメンバーで運営されています。
栃の木祭のはじまり - 針畑ようそこセレモニー
観察会終了後はメイン会場の山帰来(さんきらい)へ移動。オープニングセレモニーは地元・針畑の子どもたちの和太鼓演奏からはじまり、ドンドン!「ヤー!」と掛け声が響き渡ります。小学校の授業で習う針畑太鼓の発表の場にもなっており、拍手とアンコールの声も。秋晴れの中、和やかな雰囲気でお祭りが開始され、針畑へ移住され地元に馴染んでいるご家族から成る「はるやバンド」の演奏が続きます。
ステージ横では地元野菜や特産品の販売もあり、屋内では山帰来カフェ、森の体験ブースでは、山爺のミツバチの話とハンドクリームづくりが体験できます。
観察会の参加者は事前にお弁当を申し込むこともできます(別途有料)
私は栗おこわを頼みました。ゴボウのお味噌汁が付きます。ゴボウのいい香り。
ぺったんぺったん、栃餅つき
臼と杵で栃餅つきがはじまり、希望者は餅つきに参加できます。栃が入った餅は弾力があり、跳ね返りが強いのだとか。
つき上がった栃餅は来場者に振舞われ、粒あんと一緒にいただくことができました。
湯気がもくもくたつ中、手早くちぎって丸められる栃餅。つきたての栃餅は味が濃く、弾力があるのに歯切れがいい、その場でしか味わうことができない風味で、わいわいとにぎやかな会場で「おいしい!」の声があちこちから聞こえます。
「巨木と水源の郷をまもる会」のお2人にお話を伺いました。観察会で案内をしてくださった大河原さん、餅つき名人の中道さん、ありがとうございました。
実際に足を運び山に入る、樹齢数百年のトチノキの巨木をはじめとした木々に触れ、全身で森を感じに訪れてみると、そこでしか体感できない新しい発見があるかもしれません。朽木の自然、人、恵みに触れることができる秋の栃の木祭、巨木をはじめとした朽木の魅力に、ぜひ会いに来てくださいね
取材:来見
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