植物の戦略を人間に置き換えるだけで、新しいビジネス戦略を構築できます。『スイカのタネはなぜ散らばっているのか タネたちのすごい戦略』
『スイカのタネはなぜ散らばっているのか タネたちのすごい戦略』は、植物の戦略を教えてくれるビジネス書です。
「植物:移動するチャンスは花粉と種子の二回だけ」「タンポポ:春にしか咲かない戦略/ライバルを回避する」「オナモミ:状況により迅速or慎重が変わる/両方に備えておいた方がよい」など、具体的な種子の戦略を個別事例で教えてくれます。
「ドングリ:たくさんドングリを生産する豊作の年と、ドングリをあまり生産しない不作の裏年を作っている」は、生産量を自分で制御することで、自分の活動範囲を広げることができます。
種子をたくさん作らなければ活動範囲を広げることはできません。
しかしたくさん作るだけなら、それを食べる動物が増えて、結果的に種子が食べ尽くされてしまいます。
それを回避するには、あえて少なく作る年を作ることです。
少ない年があると知れば、自分たちの増加を抑制するようになるからです。
植物の戦略を自分の会社に活かしたいサラリーマンにオススメです。
「ソラマメ:油圧式ショベルのように水圧を利用して葉を動かす」「コーヒー:苦い味/苦味物質や抗菌物質で身を守っている」「貝割れ大根:大きく育つと、私たちが食べるダイコンになる」などを通して、種子の意外な性質が学べます。
特に「種子:動けない植物が遠くへ移動するための移動カプセル」は、親植物から遠くに移動するために必要なことです。
なぜかと言うと、「親植物の近くに種子が落ちた場合:もっとも脅威となる存在は親植物である」からです。
つまり、親離れ、子離れできていない植物は、滅びてしまいます。
だからこそ、種子は遠くに移動する必要があるのです。
子離れできない親は、植物のように戦略的に離れないと、子どもをダメにしてしまうでしょう。