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JAPANESE ROCK 80's 名盤選

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79年から93〜94年頃までの日本のロックを盤単位で紹介。 音楽的な側面から検証・紹介していきます。
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2014年11月の記事一覧

31枚目 坪倉唯子「Always In Love」(1986年)/ベット・ミドラーの影響を通過したヴォーカルの圧倒的な個性(ジャニス・ジョプリン・フォロワーその4)

31枚目 坪倉唯子「Always In Love」(1986年)/ベット・ミドラーの影響を通過したヴォーカルの圧倒的な個性(ジャニス・ジョプリン・フォロワーその4)

#jrock #80s #坪倉唯子 #BBQUEENS

ジャニス・ジョプリン・フォロワーの4人目は坪倉唯子さんです。作品の傾向からいえばポップス色が強い人なので、このチョイスは反則気味なんですがw 声はハスキーですが、歌い方にもジャニスからの影響はそれほど感じませんし、何よりも「踊るポンポコリン」のB.B.クイーンズのリードシンガーとして多くの人に認識されているかもしれません。しかし、91年に彼

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30枚目 桜井ゆみ「Radical Chap」(1989年)/黒くファンキーなロックンロールとコミカルなヴォーカルの狭間で(ジャニス・ジョプリン・フォロワーその3)

30枚目 桜井ゆみ「Radical Chap」(1989年)/黒くファンキーなロックンロールとコミカルなヴォーカルの狭間で(ジャニス・ジョプリン・フォロワーその3)

#jrock #80s #桜井ゆみ

ジャニスフォロワーに共通するのはハスキーヴォイスを持っていたことですが、その歌い方を(自分の持ち味として)真似していたシンガーは意外に少なかったと思います。しかし、この人はそれを隠そうとはしませんでした。

この桜井ゆみというシンガーをどれだけの人が知っているでしょう(現在活動中のジャズシンガーとはたぶん別人)。知っていたとしても、遠ざけてしまう人もいたかもし

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29枚目 PEARL「PEARL FIRST」(1987年)/自分らしさを捨てず、現実から逃げず、自分の腕でやりぬく強さ(ジャニス・ジョプリン・フォロワーその2)

29枚目 PEARL「PEARL FIRST」(1987年)/自分らしさを捨てず、現実から逃げず、自分の腕でやりぬく強さ(ジャニス・ジョプリン・フォロワーその2)

#jrock #80s #Pearl #田村直美

ジャニス・ジョプリン・フォロワーの2人目。分かりやすいところでPearl(SHO-TA=田村直美)などいかがでしょう。

80年代後半の日本のロックシーンは、雰囲気モノのヴォーカリストが主流であり、浜田麻里や寺田恵子のように歌唱力だけで勝負できる女性"シンガー"は、実は意外と少なかったのです。そこにまさに彗星の如く登場したのが、SHO-TA率いる

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28枚目 山根麻衣「1958」(1989年)/自分の弱さを自覚することで少しだけ強くなれる、<祈り>のアルバム(ジャニス・ジョプリン・フォロワーその1)

28枚目 山根麻衣「1958」(1989年)/自分の弱さを自覚することで少しだけ強くなれる、<祈り>のアルバム(ジャニス・ジョプリン・フォロワーその1)

#jrock #80s #山根麻衣 #山根麻以

 80年代は洋楽ロックからの影響が非常に強かった時代でした。それは憧れであり、対抗意識であり、お手本だったわけですが、そんな中、80年代の終わりまで一貫して最も大きな影響力を持っていたのは、ちょっと意外かもしれませんがジャニス・ジョプリンでした。多くのシンガーたちはジャニスの絞り出すようなハスキーな声とブルースに憧れ、ロック・ミュージシャンたちはそ

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