川口貴史
びわこふきんの使い方|合成洗剤や食器洗いスポンジの代替品
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びわこふきんの使い方|合成洗剤や食器洗いスポンジの代替品

川口貴史

 普段、当たり前のように使っている食器洗いスポンジと合成洗剤に、僕はふと疑問を抱いた。これらは本当に、生活になくてはならないものなのだろうか。要は食器を衛生的に保てればいいのだろう……と。このモヤモヤを、「びわこふきん」が解決してくれた。

びわこふきん

 びわこふきんとは、洗剤を必要とせず、お湯で食器がきれいに洗えるふきんのことだ。「がら紡績」で紡がれたふきんで、愛知県・豊橋の「朝光テープ有限会社」が製造している。

 1875年に日本で発明された「がら紡績」は、愛知県を中心に各地に普及した。がら紡績は通常、落綿(紡績の際にできる屑綿)で柔らかい糸を紡ぐが、びわこふきんでは原綿を紡ぐことに成功した。

 出来上がったふきんは柔かい上に驚異的な吸水・吸油力が加わり、だから洗剤がなくても食器を洗えるのだ。メッシュのようなびわこふきんは乾きが早く効力が持続し、繰り返し使えて経済的である。

合成洗剤も食器洗いスポンジも必要なし

 1970年代後半、高度経済成長期に沸き上がる日本のその影で、公害問題が多発した。1977年5月に琵琶湖で発生した「淡水赤潮」もそのひとつである。

 これは、当時の合成洗剤に含まれていたリン(現在は家庭用有リン洗剤の販売はできない)による富栄養化に起因する。同時期に、赤ちゃんおむつのかぶれや主婦の湿疹被害などが報告され、「合成洗剤の使用をやめ、天然油脂が主原料の石けんを使おう」という「石けん運動」が広まった。この時期に開発されたのがびわこふきんである。

 綿100%のびわこふきんであればプラスチック汚染の心配もいらず、食器洗いスポンジや合成洗剤を、毎月のように購入し続ける必要もないのである。

びわこふきんの使い方

 スポンジと同じ要領で、お湯で汚れを流し食器を拭くだけ。これで十分にきれいになる。洗い終えた食器からは、合成洗剤のCMでおなじみの「キュキュッ」という音が聞こえてきて気持ちがいい。スポンジと比べて少々持ちにくく、つかみにくいが、すぐ慣れるだろう。

 ひどい油汚れは、いらない新聞紙などであらかじめ拭き取ってから洗うといい。

 それでも落ちにくい焦げ付きや頑固なこびりつきは、たわしや重曹、お酢を使うなどしている。あるいは「エコストア」の洗剤を少しだけ使うこともある。これらをうまく組み合わせて使えば、食器は十分きれいになる。

 びわこふきんが汚れてきたら、煮沸して消毒するか、あるいは酸素系漂白剤で消毒しよう。ふきんであるから食器洗いスポンジと違い、洗濯して繰り返し使えるのがメリットだ。

 合成洗剤の使用や、食器洗いスポンジのマイクロプラスチックに少しでも疑問を感じるのなら、びわこふきん、このシンプルな布を改めて見直し、ぜひ使ってみてほしい。

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川口貴史
大阪市在住・WEBライター / 靴用品アドバイザー。ライティングのご依頼を承るかたわら、靴業界での経験をもとに、靴用品の開発にも携わります。旅、山、日々の暮らしを発信します。