スタディクーポンとは

　チャンス・フォー・チルドレン（ＣＦＣ）をご存じだろうか。家庭の経済格差による子どもの教育格差を解消し、貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目的としている公益社団法人だ。仙台の学習塾に勤めているときにＣＦＣを知った。同法人のスタディクーポンを利用していたご家庭も結構あったように記憶している。

　お会いしたことはないが、代表理事の今井さんと奥野さんという方が東日本大震災後に法人を立ち上げたところからスタートしたようだ。それぞれ阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などを経験しておられるようで、ホームページではそれぞれ思いを語っている。

　僕よりもずっと若い方々で発想も素晴らしいと思うし、これを具体的にかたちにして被災者の支援を継続されている点において、深く尊敬に値すると感じている。

　自分の塾についても無事「取扱事業者」としての登録が済んだところだが、石巻においてもクーポンを使用ができる塾がいくつかあるようだ。事前審査（世帯所得の調査など）があるが、小学生には１５万円、中学・高校の１、２年には２０万円、３年には３０万円のクーポンが配布される。２０１８年度の東日本のクーポン利用者５００名のうち、３９８名は宮城県の方だ。

　通う先が登録事業者であればこそだが、学習塾や予備校・家庭教師などの教科学習のみならず、キャンプや野外活動など体験活動、サッカー教室やスイミングスクールなどの「スポーツ活動」、ピアノ教室や絵画教室などの「文化活動」、その他習字やそろばん・パソコン教室などの習い事にも使用ができる。

　エントリーの期間はそれほど長くなく、２０年度に関しては４月の中旬から５月中旬の間のみ、エントリーサイトが公開されるそうだ。

https://cfc.or.jp/

石巻かほく 2020年3月15日(日)号 つつじ野 より