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講演依頼をお受けする時の姿勢について

有難いことに、これまで何度か講演のご依頼をいただいております。保護者の方同士の勉強会であったり、地域主催であったり、学校説明会の中でのものだったりと様々ですが、できる限り誠実に、真正面から向き合ってきました。

今後のために、一度自分の姿勢についてまとめてみます。

すべての人の味方でありたい

お話しさせていただく時に限らず、Rizに関することをする時は常に「すべての人の味方である」と決めています

不登校支援は、子どもと保護者の方の力になるためだけのものではありません。

学校の支えとなるものです。
地域の活力となるものです。
社会の可能性を広げるものです。

もちろんフリースクールは子どものための居場所であるべきで、保護者の方の支えとならなければなりません。しかし、その子どもたちが生きていくのはフリースクールの中ではなく社会です。そして社会をつくっているのは、わたしたちだけではなく、地域の皆さんです。
地域の皆さんの理解なくして、子どもたちが安心できる居場所なんて作れないのです。

だからわたしは、すべての人の味方でありたいと思っています。

つよい言葉よりやさしい言葉を選びます。
傷つけてしまうくらいなら全員に伝わりきらなくたっていい、とさえ思っています。

ターゲットを絞ったり、勢いや力のある言葉を選んだりすることが必要な時もあると分かってはいるのですが、どうしてもそれができません。

子どもに向けられる言葉でしか喋れない

「子どもに向けられない言葉」は使えません。

「保護者の方しかいないから言うんだけどね……」とか、「子どもがいないから……」とか、そういうのが苦手です。もちろん保護者の方しかいない空間だからこそ話せるものはあるのだけれど、わたし自身は子どもに向けられる言葉でしか喋れません。

お子さんの心へ向けた言葉は、保護者の方の心にも、そして周りの方の心にも届くと信じています。

想いとストーリーに根付いた話がしたい

わたしのすべての行動の根本は、幼少期の原体験にあります。

自分自身が、学校と家の間で苦しんでいたこと。
12歳の時、世の中すべてが敵に見えていたこと。
寂しいと言うことさえできなくて毎晩枕をぐしゃぐしゃにしていたこと。

今抱えている想いやストーリーに根付いた話は、もしかしたら万人には受け入れられないかもしれません。けれど、少数でも人の心に届くのなら、その話には価値があると信じたいのです。

確かな調査結果や数値、科学的根拠は、人へ伝えるための重要な材料です。ただ「それを伝えるのはわたしの役目ではないな」と思っているので、できるだけ想いやストーリーベースの話をしたいです

自分の幼少期の経験や悩み、これまでのことについて話すのには何の抵抗もないので、ご興味ある方はぜひ。

迷いや葛藤も含めて話をしたい

不登校関連だと「今は幸せです!」という姿を求められることが多いんです。「今は家族関係もだいぶ良くなって、こうして仕事ができていて」と話すと、保護者の方の表情が緩みます。自分の子どもも大丈夫だ、って思えるから。

でも、人の悩みは尽きません。どこまでいっても「100%幸せ!オッケー!」ってことはないと思います。

わたしだって、今もたくさん悩むし、迷うし、すぐ落ち込みます。葛藤ばかりで、ちっとも前に進めやしない。

それでいいと思うんです。そういう葛藤や迷いも含めて、等身大の言葉で話したいと思っています。

大切なのは悩みのない状態を保つことではなく、悩んだ時にどうすればいいのかを知っていることだと思うのです。

すごく綺麗な部分を見せたり、過去のネガティブな出来事をポジティブに捉えたりすることで伝えられるもの、勇気づけられる人もいると思うのですが、「悩みを抱えつつも、やりたいことを叶えて、ほどほどに生きている」姿が人に伝えられるものもあると思っています。

今後に繋がる時間をつくりたい

勉強会などに参加させていただいた時、できるだけ「今後に繋げたい」と思って話をします。

それは別に、Rizに来てほしいとか、不登校支援に協力してほしいとかではなくて。単純に、来てくださった方、お話しを聞いてくださった方にとって有益な時間にしたいんです。

話を聞いて「ああ、良い話だったな」とスッキリするのももちろん良いです。でもそれだけじゃ足りない。できることなら、その後何か日常が変わったり、家族や友達と話す時間がもたれたりすると良い。

その場限りの何かではなく、継続して何かを変えていきたい、今後に繋げていきたいのです。

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TOP画像は、講演依頼をいただいた時のもの。講演や勉強会に限らず、何かご協力できそうなことがあればお気軽にお声がけください。



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