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【論文レビュー】キャリア・アダプタビリティと心理的資本と離職意思:Sun et al.(2022)

今回取り上げるのは、キャリア・アダプタビリティと離職意思の間に心理的資本(Psychological Capital:PsyCap)の媒介効果を明らかにした研究です。本論文では中国での看護師を調査対象としています。日本でも看護業界における離職は課題視されているため研究蓄積も多いのですが、中国でもどうやら同様のようなのかもしれません。

Sun, C., Xing, Y., Wen, Y., Wan, X., Ding, Y., Cui, Y., ... & Zhang, Q. (2022). Association between career adaptability and turnover intention: the mediating role of psychological capital.

心理的資本の媒介効果

キャリア・アダプタビリティと離職意思を心理的資本が媒介することを表す図が以下です。関係性がわかりやすいと思います。

p.21

心理的資本とは何か

組織で働く社員が持つ資本には、ざっくり分けると①人的資本、②社会関係資本、③心理的資本の三つがあるとされます。詳しくは服部先生の『組織行動論の考え方・使い方』の第8章で簡潔かつ明瞭にまとめられています。

心理的資本はこのうちの一つで、Psychological Capital(PsyCap)を日本語訳した概念です。VUCAの時代に生きる私たちにとって大事な概念といえます。心理的資本については池田先生が以下のnote記事で簡潔にまとめてくださっているのでご関心のある方はぜひお読みになってみてください。


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