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映画宣伝会社の非常識な求人と変わらない業界の体質

映画宣言会社ドロップの求人募集が炎上した。
というか、炎上という言葉を使うと、批判した方が騒ぎすぎみたいなイメージを持たれるので、これは炎上ではなく批判されたというべきかな。

批判されて当たり前だよね。

資格を「大卒以上新卒不可」、つまり、学歴もあり社会人経験もある者を求めていながら、給与が年俸制の300万円、しかも、交通費はこの年俸に含まれるというのは薄給・超絶ブラックもいいところ。
そして、23区内在住優先と書かれているのは、終電でギリギリ帰れるまで働かせるってことだし、年俸制にしているってことは、その残業代も払わないということだからね。

そして、人材育成などの言い訳をつけない限りは募集者の年齢制限は、たとえ裏ではしていても求人の時点ではしてはいけないのに、はっきりと対象年齢を22歳から26歳とし、なおかつ、水商売経験者、特に女性優遇としているのは、完全に宣伝マン(女性でも宣言マンと呼ぶのはおかしいよね)を色仕掛け要員として見ているってことだよね。

可愛いくて若い女の子で、オッサン転がしのうまい水商売経験者なら、局のプロデューサーやチーフディレクターがころっと引っかかって、自社案件を番組で扱ってくれるという魂胆なのは明らか。

確かに、映画宣伝マンって、男はオタクっぽいのもいるけれど、女性はかなりの高確率で可愛いとかキレイとか愛嬌があるとか、そんなのばかりだしね。実際、自分も映画宣伝の女性に誘われてサシで飲みに行ったことあるしね。

男だって、イケメンもしくはキャラが立っている、もしくは、いじりやすい人みたいなのが多い。

結局、宣伝マンのPR能力でテレビ番組で取り上げられるか否かが決まるというよりかは、宣伝マンのルックスやキャラで決まっている要素の方が大きいんだよね。

だから、宣伝マンの採用基準が若くてルックスが良くてオッサン転がしがうまい人ってなってしまう。

だからといって、そんなのは裏で人事担当がコッソリ、その基準に沿って採用する者を決めればいいだけの話であり、表に出る求人募集には書いてはいけないんだよ!

映画業界や隣接する業界(テレビ、出版、イベントなど)の人間なら笑って喜んでくれるという悪ノリなのかもしれないが、非常識極まりないと思う。

本当、映画業界・芸能界・サブカル界って、こういうホモソーシャル的なパワハラ、セクハラのノリが根強いよね。

ミニシアターを運営するアップリンクの代表・浅井によるスタッフへのパワハラ・セクハラ、雑誌「映画秘宝」の編集長による一般人への恫喝、障害を持つ同級生へのいじめを武勇伝として語った小山田圭吾やそれを面白おかしく書いたROCKIN'ON JAPANもそう。

根底にあるものは全てこうしたノリなんだよね。

こうした連中が自民のせいで生活が苦しくなったとか言っているのは何かのギャグなのか?

きちんと、自分のところの従業員に金を払ってから、政権批判をしてくれよって感じだ。自分のところの従業員の生活を苦しくしているのは、安い給料でこき使い、パワハラ・セクハラをするお前らのせいだろ!

しかも、こうした差別主義全開の奴等ほど、米民主党の支持者みたいにBlack Llves Matterとかカーボンゼロとかを訴えているんだよね。本当、笑えないギャグだよね。

それから、業界関係者のほとんどがこうした問題に対して黙認しているか、そうでなければ、擁護しているという者が多いのも理解できない。 
映画監督の深田晃司のように批判している人もいるが、こういう人は少数派。大抵は自作を公にする場所が欲しいから批判しないんだよね。

それどころかファンの中にも、こうした問題的な言動を働いた者ではなく、批判した側を攻撃するのが多いのも意味不明だよね。
たとえば、アップリンク問題でいえば、“アップリンクを批判し、アップリンクで上映される映画を見ないと言うことは、アップリンクで働くスタッフやアップリンクで上映される映画のスタッフを経済的に困窮させることだから、アップリンクに行かないと言う人間は映画ファンではない”みたいなことを主張する連中がいる。

何言ってんだ?

アップリンク・浅井のような人間が現場にいる限り、その下で働いている人間の労働環境は良くならないんだよ。
つまり、浅井がアップリンクやミニシアター業界に影響力を持っている限り、浅井は搾取を続けるんだよ。
浅井が業界にいる限りは彼が影響力を持つアップリンクを批判し続けなければ労働環境は改善されないんだよ。

こうした批判する人にキレている連中って、単に自分が好きなものを見られないから文句を言っているだけの自分勝手な奴等でしかないんだよね。

もし、自分が浅井のパワハラやセクハラの被害者だったら、アップリンクで映画を見たいと思うかって話なんだよ。

米エンタメ界が、MeToo運動の機運の高まりに合わせてハーヴェイ・ワインスタインやケヴィン・スペイシーを追放したり、ジョン・ラセターをほしたりしているのを見て、やりすぎなのではと思ったりもした。 
でも、そういう連中は結局は、形だけの謝罪をしてもまた同じことを繰り返すんだから、追放したりほしたりするのは正しいんだと言うのを全く学習しない日本のエンタメ・映画・芸能・サブカル界を見て実感した。

こうしたドロップやアップリンク・浅井、映画秘宝関係者、小山田みたいな連中を追い出せない、ほせない日本のエンタメ・映画・芸能・サブカル界は自浄能力がないと言わざるを得ないと思う。

ところで、コロナ禍になって、映画宣伝業界はテレワークが増え、深夜や休日の対応も減り、働き方がマシになったと思ったんだけれど、結局、元に戻ってしまったってことか…。

それって、宣伝マンの売り込み先のテレビ局や出版社、仕事の発注元である映画の制作現場などが全然、テレワークが進んでいないし、コロナ前から問題になっている働き方改革も進んでいないから、結局、宣伝マンたちも低賃金の長時間労働を強いられているってことだよね。しかも色仕掛けまでさせられてね…。

いい加減、好きなことを仕事にしているから給料が安くてもいいとか、休みがなくてもいいとか、そういう洗脳をして、働かせるのはやめようよ!

※画像はドロップのホームページより

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