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和時計を制作する点描画家

点描画というアート

 
 皆様は点描画と呼ばれるアートをご存知でしょうか?
有名な作品であれば、19世期に活躍したフランス印象派の画家ジョルジュ・スーラ作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を聞いたことがあるかもしれません。スーラに限らず、点描画と呼ばれる作品を調べてみれば、どの作品も線ではなく点で描画している事がわかります。それこそが点描画と呼ばれる技法及び作品なのです。

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「凝」ギョウ

1.|自己紹介

鷹尾太郎丸(タカオタロウマル)
1995年|熊本県出身(女性)新スタイルの点描画家

 元は学者を始めとした研究や技術開発関係の仕事を夢見ていたが、「女の子に技術者は似合わない」と言う理由で関連あるものに一切触れさせてもらえず、興味がある事から遠ざけられた結果、学者の夢を断念する。現実逃避で描いた絵が評価され、その出来事がキッカケとなり絵描きの道へと進む。

絵そのものに興味はないが、絵を描く事に関しては何も言われなかった為に、一時期は漫画家や画家を目指していた。が現実的な面を考え、ゲームクリエイターの専門学校に通うも訳あって中退することになる。中退前に福岡のゲーム企業から声がかかっていたが、スカウトを断って一般企業へと就職する。辞退した理由は「自分が知らないことに挑戦してみたいから。」という事であった。20代の前半は兎に角「世の中の事を知る為に仕事をする」と言ったスタンスで、アルバイト・派遣・正社員を通じて、清掃業、医療関係、エンタメ、サービス業など、様々な分野を経験していく。

>> 点描画に触れたキッカケは仕事の休憩時間
 仕事の休憩時間を利用し点描画作品を制作した後、国内外へと展示の場を増やし、25歳になって直ぐにギャラリー推薦の元、海外のアートフェアへとデビューを果たした。同ギャラリー内で展示された作品では「草間弥生」「奈良美智」「村上隆」などの日本を代表する現代アーティスト諸先生方の名前もある。

2.|和式点描技法

 墨のように輪郭が伴わない日本人の曖昧さを表現した点描技法。鷹尾が描く点描画の作品は「洋式とも和式のどちらにも属さない新しいもの」として評価されている。そんな中で鷹尾は「日本人の曖昧さ」に着目した。点の密度の度合いで表現されている作品は水墨画を彷彿とさせ、それでいて輪郭を伴わない。これこそが、「和をもって尊しとなす」を信条に開拓されて行った日本人のらしさを点描画によって反映させ、さらには仮に「和式点描技法」と命名した事で自身の技法を定義付けた。

3.|作品のテーマ

 次世代の和時計。「時間」と「無駄」と「幸福」について現代人への問いかけをテーマにしている。手をかざせば散らばって行くような「点で構成された不確定なもの」を絵にして捉えた事で、「時間」と言う目に見えない事象を時計以外の方法で表現する事にした。情報過多な現代を生きる私たちはとにかく「時間」に追われて生きているが、時計を見る瞬間には足を止め、過去や未来に思考を巡らせる事ができている。

「時間というものは動きである」と言う一般的な結論を鷹尾なりに解剖する。この事から、対象の物事がある事で不幸に近づく事も可能であり、その対象の物事を視認しないのであれば幸福である。と考え、視認していない物事は無駄と呼ばれる状態になるが、その無駄こそが幸福と呼ぶものであると発見に至った。
この事により、「膨大な『時間』を必要とする点で構成された『無駄』の境地を『幸福』である。」と自身の点描作品のテーマ性を確証へと導き出す事ができた。

4.|神獣などのモチーフ

制作途中

 実在しない幻の生き物をモチーフにしている理由。エントロピー増大の法則を参考に、広がり続ける無秩序を自分以外の人間へと説明するには「一塊の秩序へと圧縮させ、小さい箱に閉じ込める必要がある」と考えた事による。それ故に、日本人が古来から大切にしている神話などに登場する謎多き存在をモチーフとして描き、言葉と同様に現物化できない物事を通じてコミュニケーションを測っている。

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デザイナーとしての活動

鷹尾企画【バンカラ軍楽Show】キャラクターのデザインをはじめ、その他監修を行う。

 鷹尾は点描画以外にも活動をしている。最近ではボイスドラマと呼ばれる「音声のみで製作されるドラマ」の制作にあたっている。自身が企画制作したボイスドラマ作品は、音声コミュニティを提供する制作会社【夢の光株式会社】様が運営するアプリ「ピカピカ」で初公開となった。公開して数週間でランキング入りを果たすなど、素人が制作した作品としては好調のスタートとなる。

ちなみに【夢の光株式会社】が運営する「ピカピカ」は日本版であり、発祥元は中国。中国国内では「克拉克拉(KilaKila)」という名前でかなり知名度のあるアプリとの事。ピカピカは音声コミュニティにおいて最高の場所を提供しているアプリであり、音声配信を考えている人にも勿論であるが、数多くのボイスドラマの作品を基本無料で視聴できるので、筆者としてもとてもお勧めしている。
是非、「ピカピカ」をダウンロードして音声の世界を楽しんでみましょう。

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1.|MIKKAGO

 「物語との出会いを楽しむ展覧会」をコンセプトに、音楽チーム・イラストチーム・声優チームに分かれ、オリジナル​音声作品の制作・発信を行う同人サークル。

制作を始めたのは2019年であるが、MIKKAGOとして本格的に活動を開始したのは2023年4月から。「音楽に力を入れた方がいい。」と言う思いから、代表のバトンを音楽クリエイターであるfukashiに渡した。MIKKAGOとして初めての作品である「救世の魔法使い」は、公開して1ヶ月ほどで1200回再生を記録。素人であり、全くの無名の状態から4桁の再生数を記録したのは嬉しい出来事である。

まとめ

 余談だが今年で28歳になる。点描画家『鷹尾太郎丸』としてのスタートはまだまだこれからであり、点描画家としての活動もひよっこ同然の状態ではあるが、これから先数十年に渡って続けていくつもりだ。また、副代表として運営しているMIKKAGOの成長も視野に入れてもっと日本の面白さを伝えていくつもりでいる。


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記事執筆:4ever?

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