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2020年8月上旬の読書振り返り

夜な夜な廊下で猫を世話しながら読書しています。寂しがりの猫なので、見ていないと騒ぎだすのです。猫が夜になると廊下でくつろぐので、それを見ながら本を読んでいます。廊下、暑いんですよね...。


僕は君の「熱」に投資しよう

まず前提として、アンリさんはこれまで圧倒的な結果を出している。そしてVCとしての打ち手の鋭さ、鮮やかさ、視座の高さなどは少なくとも国内随一だと思ってる。

この本についての感想は #熱投 というハッシュタグでTwitter上で多くの人が投下している。ざっと眺めてみたが、概ね同意であるので、改めてここで書くことも無いないと思いつつ、個人的な感想など少し書き留めておくこう。

感想を一言で言うとこれに尽きる気がする。「熱」に対して斜に構えていたら何も成し遂げられない。「熱」に対して従順に行動する人が「圧倒的な地点」に到達できる気がする。本書にも度々名前が上がる孫さんもそうだ。

僕はいささか斜に構えているので、言葉の背景や意味などを考えてしまう。だから成功してないのだが...。

本書は計算づくの「煽り本」。最大限「煽る」のにあの文体は有効。そして「煽り」は自分自身にも向けられているのかなと思った。自分を鼓舞し、過去を総括することで「圧倒的な地点」を改めて目指す。そんな気がした。さらに「巨大」な存在になってしまうのだろうか。

フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

フードテックと呼ばれるものに実はそんなに興味が無かった。しかし様々な「食」関連の事業の相談を受けているうちに「これは思ってるよりも裾野が広く、また深い産業かもしれない」と思い直した。そしてちょうど僕のような初心者におあつらえ向きの本が店頭に並んでいたので購入した。

世界のフードシステムの年間市場価値は、10兆ドル(約1077兆円)、それに対して、フードシステム自体が引き起こしている健康や環境、経済へのマイナスの影響が2兆ドル(約1292兆円)と、生み出す付加価値を大きく上回るというのだ。

まず、わりと最初の方にあった上記部分にショックを受けた。これは単純に事業的なものだけでなく、人類の使命として考えていかなければいけないテーマなのかもしれない。そんなことを考えながらページを進めた。

やはり「フードテック」は裾野が広く、人工肉からデリバリーまで幅広い。フードテック関連事業を一通りざっと知るには良い本だと思う。その中で自分に興味のある、課題感のある領域が見つかるはずだ。

学生時代からの友人に料理人が数人いるのだが、彼らの修行時代の話は総じて陰惨な印象を持っている。謎に強権的な親方を頂点としてヒエラルキー。あれから20年経ってるので体質は変わったのかもしれなが、それでも残っているはずだ。フードテックと呼ぶのかわからないが、そういった旧態依然の体質を変化させるシステムがあったらいいなと思った。

シリアルキラーズ

昔から猟奇殺人者やシリアルキラーには興味がある(と言うと語弊がありそうだが...)ので本書に登場するキラーズも知ってるものが多い。知ってるものもさらに深掘って詳細な情報が書かれていたりして有益であった(テッド・バンディに50ページを割く必要があったのかは疑問だが)。そして知らなかった(もしくは忘れてた)ものたちも知ることができたので、彼らをリスト化して整理したいなと思った。

ちなみに彼らをめちゃくちゃ嫌悪してるし、その詳細な状況もとても嫌だ。暴力は絶対的に嫌いなのだ。ではなぜ彼らに興味があるかというと「なぜ彼らがこのようなモンスターになってしまったのか」を知りたいからなのだ。僕には彼らの行動が全く理解できないから。

で、多くのものは幼少期の教育に問題があるように見える。先天的に狂気を秘めているケースもほとんどだろうが、それが爆発するトリガーであったり、狂気を増大させる要素として教育の影響が大きいだろうと思っている。それは概ね家庭内のことだ。

「有毒な教育」では、子供たちは残酷に罰せられ、「これはお前のために善いことなんだ」と言い聞かされる。このように、苦痛と罰を「善」として示すことは、子供に間違ったメッセージを送る。さらに子供に闇を与えるために一時的に子供に対する愛情と優しさを「英雄的に」停止するように見せることーー叩かれているお前より、叩いている私の方が痛いのだ」ーーは、もう一つの混乱させるメッ セージを子供に送ることになり得る。

こんな記述があったが、とても腑に落ちた。両親ともに堕落し、とても酷い教育をしてる場合は、子供たちも同じようなことになるのは想像しやすい。しかし一見すると「厳格で正しい」ように見える親の上記のような行いは実は一番やっかいなのではないかと感じた。往往にして「悪意の無い」上記のような人は「普通」の社会のあちこちに存在している気がする。それは家庭であり、会社であり、学校であり。


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