高野麦

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高野麦

他の活動場所やお問い合わせなど、[プロフィール]からご確認ください おもに日記「夜集2」を更新

マガジン

  • 夜集2

    まことに勝手ながら、書き手の生活環境がおおきく変化したのでリセットさせていただきました。よろしければ、どうかぜひ。買い切りですので一度ご購入いただければ、随時日記が追加されます。

  • 小説「迷わぬ羊」

    嫌いなものだらけの崖っぷちOLが美少年?に説教されたり愛されたり、御託を並べる金曜日。捕らぬ天使の羽算用的ご都合主義者の恋愛論。

  • 夜集

    すきなことを自由にのびのび書いている日記です。読んでくださる方を限定するため、有料にさせていただきました。買い切りですので、一度ご購入いただければ随時日記が追加されます。

  • 少年Qと少女A

    お便りとお返事など。すべて大切に読ませていただき、気まぐれにお返しします。

  • 定期的に来て聴いて

    好きなものを好きなように語った備忘録

最近の記事

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高野麦のまとめ

こんにちは、高野麦(たかのむぎ)です。 活動場所の一部は下のリンクにまとめてあります。 つづいて、マガジンの説明です。 ◾️夜集最もよく更新する有料マガジンです。価格は490円。 おもに日記ですが、誰かに話しにくいことや自分で記録しておきたいことを整理するために様々な雑念を記しております。買い切りです。 詳しいことは下の記事で書いておりますので、ご覧ください。 ◾️定期的に来て聴いて好きなことを気軽に話すマガジンです。 たま〜に更新します。いかにもnoteっぽいやつで

    • 9月9日「読んだ!最高だ!」

      マガジン購読者のみなさまへ  ──愛してます、まじで きのう「この話は明日公開するぜ」とほくそ笑んでいたわたしへ  ──それ、読み返したら羞恥心で首を捩じ切られて公開なんてできなくなるよ 書いたものはさっさと出しなね じぶんの書いたものを客観的に読み返すとおぞましい気持ちになる。 微かにじぶんを「よく見せよう」という浅ましさが透けているのだ。「明らかにおれさまをデカく見せよう」という孔雀のごとき大胆さもなく、「あわよくばいいかんじに思われたい」という好感度への強欲さが、

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      • 9月8日「阪急にある阪神電車」

        電車の乗り換えを間違ったり梃子摺ったりして、最寄り到着のころには最短よりも二時間ほど遅くなっていた。とてもつかれた。関西の電車、いまだに慣れない。 空腹で、ふらっと立ち眩みする。わたしは空腹という状態がきらいじゃなくて、なぜかというと神経とか感覚が研ぎ澄まされて鋭くなるからなんだけど、それによっていろんな匂いが混ざり合った電車の空気に酔ってしまった。 乗り換えが得意なほうだと自負していた。乗り換えで迷うこと皆無とはいわないが、それは駅構内で迷うことを意味している。 正確

        ¥300〜
        • 8月24日「そいつが悪いに決まってる」

          他人に自分のリズムを乱されること。これはわたしが最も嫌うことの一つである。 今日はそれが多くて非常に厄介であった。今日のわたしは音にも過敏で、いろんな音や情報が気になって何にも集中ができない。 せっかくの「休み」という道具をうまく使いこなせずにいる。そういうお盆の金曜日だった。 ちなみにお昼はアップルパイとチーズケーキをどちらも食べた。景気がいいね。ケーキだけに。 ………………という下書きを発見して、天を仰いだのがお盆明けの月曜日。しかし今日は出勤とともに宿題山積みで

          ¥300〜
        • 固定された記事

        高野麦のまとめ

        マガジン

        • 夜集2
          21本
          ¥470
        • 小説「迷わぬ羊」
          9本
        • 夜集
          60本
          ¥490
        • 少年Qと少女A
          5本
        • 定期的に来て聴いて
          3本
        • 『無果汁キラージュ』
          4本

        記事

          8月10日「しにたい朝を集めても」

          ここ数日、眠りの才能とともに疲労困憊がむくむくと膨らんでいた。風船みたいに大きく膨らみ続ける感情は、ぴこんと針を刺すだけで破裂して飛び散ってしまう。 その感情って悲哀の表現によく使われるけど、わたしは結局のところ“疲れ”だと思う。 疲れって、ほんと、からだに悪い。あまりストレスを溜め込まないほうだけど、昨日「大丈夫ですか?操り人形みたいな歩き方になってますよ」と言われ、自分のふらふらっぷりに気が付いた。 とくに何かあったわけではないのだが、ないからこそ、退勤すると急に気

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          8月10日「しにたい朝を集めても」

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          8月6日「さながら閉じ込められた洗濯物」

          涼しい我が家で日記を書くために、近所のスターバックスコーヒーに行って買ってきた。 今年から急にアイスコーヒーが好きになった。去年までは夏でも基本ホット、もしアイスを飲むなら甘くしないとベロがじわ〜〜って痺れる感覚があったのだが、今年からいきなりアイスコーヒーの良さがわかってしまい、過剰摂取している。 そういえば夜中にワンホールのケーキとブラックコーヒーがぶ飲みしたけど、そのあと歯磨きしてすぐに眠れた。速報です。近頃の高野麦氏、眠りの才能が開花。 わたしはもともと眠りは浅

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          8月6日「さながら閉じ込められた洗濯物」

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          7月25日「神にでもなったつもりか?」

          きのう、みんなとお喋りして楽しかった! わたしのSNSの使い方ってほとんど壁打ちで、どこにも合流しない小川の流れだ。でもたまにこうして、みんなが構ってくれるとすごく嬉しい。 どうせだれも話しかけてくれないと思っていたから期待よりもはるか多くのレターが投函されていて、ムギの細胞たちが大喜びしていた。早々に眠ってしまったためエックス内でもお返事できなかった方、ごめんね。もちろん全て拝読済みです。

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          7月25日「神にでもなったつもりか?」

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          7月19日「どうしてそんなに」

          さっき、体調がわるくて、きゅうに悲しくなってしまって、いったん潜り込んだ布団から抜け出し、パジャマのままスターバックスのドライブスルーをした。 ドーナツとコーヒーを買って食べて飲んだ。すこし元気になって、でもやっぱり悲しくて、久しぶりにめそめそ泣いた。 ドーナツ食べながらテレビに出てる千鳥をみて、むかし、ロンハーの「自分が女だったら付き合いたい男芸人」を男芸人どうしで選ぶ企画やってたの思い出した。 ほとんどの芸人が大吾を指名しており、圧倒的な一位だったなか、大吾本人はま

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          7月19日「どうしてそんなに」

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          迷わぬ羊#1 あらすじ+「ひつじが一匹」

          あらすじ2〜9話 「ひつじが一匹」 「結局、偏見じゃない? 慣れたら絶対に恋愛できるし、早く克服したほうがいいよ」 「恋愛で失敗したことがあるの? さっさと忘れて早く克服したほうがいいよ」 「地球上の生物なんて半分は男なんだから生きにくいでしょう? 早く克服したほうがいいよ」  これらは、うっかり男性が苦手である振る舞いを見せた私に対して、各方面から投げつけられた心無い言葉たちのごく一部である。  反論の余地があるとすれば、余計なお世話だと叫んで生卵を投げつけたい。

          迷わぬ羊#1 あらすじ+「ひつじが一匹」

          迷わぬ羊#9 「ひつじが九匹」

           土曜日の私は、夕方まで同期の美女であるアラキレイと会う予定があったので、道枝くんがうちを訪ねてくるのは夜になっていた。  ちなみに、レイちゃんは二日酔いで顔色が悪かった。聞いたところによると、どうやら昨夜は飲ませ上手な松葉さんとふたりで乾杯したらしい。  かなり楽しかったみたいだし、私も参加したかったような気もする。誘ってよ、と言いたくなったけど、昨日は誘われてもどうせ行けなかったから仕方ない。まあ、もちろんすべて口には出さなかったけど。  そんな彼女を介抱しながら、

          迷わぬ羊#9 「ひつじが九匹」

          迷わぬ羊#8 「ひつじが八匹」

           なりたいけど、なれないから、嫌だった。  たとえば、向上心のある努力家の皆様。偏屈な私にはなれっこないからそうやって、いかにも頑張ってます!!!炎!!!みたいな熱血家たちを冷ややかに見下そうとしてきた。  もういい大人だし、頑張り屋さんのアピールなんて恥ずかしい。はいはい頑張ってるのはわかったから、努力の課程をパフォーマンスにしないでくれ。どこかで覚えた共感性羞恥が汗をかく。  だけどもちろん、私の頑張りはなるべく多くの人に見つけていただきたいのです。それはそうでしょ

          迷わぬ羊#8 「ひつじが八匹」

          迷わぬ羊#7 「ひつじが七匹」

           健全な時刻、よる10時。人工の光で照らされた夜道を、私と松葉さんは並んで歩いていた。 「松葉さん、駅まで歩きましょうか」 「だね、お腹いっぱいだし」 「名前のわからない料理ばっかりでしたね」 「おいしかったって言えばいいのよ」 「薄い味が、こう、重ね着してましたよね?イタリアンなのに、口のなかでお雛様の十二単を思い出しました」 「ぐちゃぐちゃうるせー」 「浮かれて、お料理の写真まで撮っちゃいましたね」 「それは、かわいい」 「あんま、おしゃれな店とか行かねえの?意外

          迷わぬ羊#7 「ひつじが七匹」

          迷わぬ羊#6 「ひつじが六匹」

           外回りの営業から戻ってきたとき、遠くに小林さんの姿を見つけた。  大きめなサイズのジャケットは袖が無造作に捲られていて、細い手首と華奢な腕時計が覗いている。男らしいのに女っぽい、大胆そうに見えて繊細に計算し尽くされている。ファッションのひとつをもってしても、小林羊という人間がよく反映されていた。  こちらに気づくこともなく、早足で離れていく。思わず振り返って二度見してしまう美人なのに、だれも視線は合わせようとしないのがおもしろい。小林さんは「ねえ、怒ってる?」と思われが

          迷わぬ羊#6 「ひつじが六匹」

          迷わぬ羊#5 「ひつじが五匹」

           ヒツジは激怒した。必ず、かの道枝寧路を除かなければならぬと決意した。ヒツジには恋愛がわからぬ。ヒツジは、偏屈なOLである。屁理屈をこね、自分哲学を掲げて暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。  お分かりの通り、走れメロスの冒頭を書き換えてしまう程度には私は昂っていた。  いちど寝たからって、ヒステリックに婚姻届を突きつけるようなまねをするつもりは微塵もない。ただし、それをせずにいられるのは、大人ゆえの理性や余裕によるものではなかった。  まさに、己

          迷わぬ羊#5 「ひつじが五匹」

          迷わぬ羊#4 「ひつじが四匹」

           私と道枝くんが〝いつもの〟と呼ぶ居酒屋さんは、なんてことないチェーン店だ。料金が均一、そこそこの味とそこそこの接客、ただしBGMの選曲が極上のお店。つねに安定したクオリティを提供してくれるので、毎週ここを選んでしまう。  先日、彼から詫びを入れるメールが届いた。提出遅れの謝罪とともに、ご馳走するので飲みましょう、と。  今日も天井からはボーカロイドの機械的な歌声がきこえてくるし、その歌詞は泣きたくなるくらいに最高だ。  ずっと、刺すような棘を抱いて生きている。  手

          迷わぬ羊#4 「ひつじが四匹」

          迷わぬ羊#3 「ひつじが三匹」

           子どもの頃、おもちゃを買ってほしくて泣いてみせたことがある。  ていうか、多くの子どもが経験したことだと思うし、なんならこれは「どこかの子どもがやってるのを見たことがあるからやってみた」に近い通過儀礼なのではなかろうか。  なにはともあれ、戦隊モノの変身ベルト。装着するとかっこいい音が鳴ったりして、魅力的。それが欲しくて欲しくて、おもちゃ売り場で泣きじゃくって親を困らせて───きっかり3分。  5歳の俺は、他のお客さんの迷惑になりすぎないタイミングを見計らって泣きやん

          迷わぬ羊#3 「ひつじが三匹」